佐野元春 & THE COYOTE BAND 「MANIJU(マニジュ)」ツアー 福岡国際会議場

2018年2月12日

 2017年7月に佐野元春 & THE COYOTE BANDの新作アルバム「MANIJU(マニジュ)」がリリースされた。そのリリースキャンペーンで7月に福岡のラジオ局を佐野元春は訪問していた。僕もFM福岡のサテライトスタジオに現れた佐野元春を見にJR博多シティに行ったのだが、その出演の時に、すでに2018年2月12日に福岡国際会議場でライブを開催する告知をしていた。それからしばらく時間の経過があり、正式に全国ツアーのアナウンスがあり、チケットの販売が開始された。ファンクラブに入会している僕はファンクラブ先行でチケットを確保し、来たる2018年2月12日を待っていた。チケットは速攻でソールド・アウトしていた。

 当日、強い寒波が訪れ、雪が降ったり止んだりしていた。夜中に雪が少し積もっていて、「会場に行けるのか?」と若干心配した。しかし、時間が経過しても大雪になることはなかった。なので安心して、会場に向かった。

 会場となる福岡国際会議場は、ウォーターフロントにある。天神からバスで10分といったところ。バスは珍しい2両連接バスなので、ちょっと楽しい。1985年のつくばの科学万博以来の乗車になった。
開場時間である17時まで1時間近くある中、会場に到着、とりあえずツアーパンフは購入した。そして開場時間までベンチで休んでいた。ベンチは館内にあるので暖かい。
 開場時間の17時の15分前から列を作り、17時ちょうどに開場になった。福岡国際会議場メインホールは、収容人数1000人なので、ステージと席の距離が近い。
 ライブはほぼ定刻の18時から始まった。こちらもある程度セットリストを予想していたのだが、予想をいい意味で裏切られた。最初の曲からしてそうである。

第一部

  1. 境界線
  2. 君が気高い孤独なら
  3. ポーラスタア
  4. 私の太陽
  5. 紅い月
  6. いつかの君
  7. 空港待合室
  8. 優しい闇

 今回のライブはなんと二部構成。第一部は全てTHE COYOTE BANDとのコラボレーションからの曲である。しかも、前作「BLOOD MOON」からの曲がほとんどを占めていた。一曲目の「境界線」も驚いたが、二局目の「君が気高い孤独なら」にも驚かされた。この曲、2009年の「COYOTE TOUR」の時以来の演奏ではないかと思う。個人的には「BLOOD MOON」の中で好きな「私の太陽」が演奏されたので、満足している。MCは意外に少ない。「境界線」の後の、「今夜来てくれてありがとう」と、THE COYOTE BANDのメンバー紹介ぐらいか。ギターは深沼元昭と藤田顕、ベースは高桑圭、ドラムは小松シゲル、キーボードは渡辺シュンスケ、パーカッションにスパムという布陣である。「優しい闇」が演奏し終わってから、「休憩後、MANIJUからの曲をいっぱい演奏します」といって、メンバーはステージを去り、20分の休憩時間になった。その間にスタッフは、佐野元春の弾くキーボードのセッテイングをしていた。一部の演奏時間は40分に満たない短さだった。

第二部

  1. 白夜飛行
  2. 天空バイク
  3. 悟りの涙
  4. 新しい雨
  5. 世界は慈悲を待っている
  6.  La Vita é Bella
  7. 純恋(すみれ)
  8. 禅ビート
  9. マニジュ

 第二部は「MANIJU」から「白夜飛行」で幕を上げた。僕は「アルバムMANIJUが45分しか収録時間がないから、全曲演奏するかな」と思っていたのだが、予想は外れた。2曲目にいきなり「天空バイク」へと演奏は変わり、「悟りの涙」を経て「新しい雨」と、曲順が飛ぶこと飛ぶこと。「MANIJUは自信作だと思う」と佐野元春はMCでしゃべっているのに、その後に「MANIJUの前のBLOOD MOONの前のZOOEYから「世界は慈悲を待っている」」と言って、なんとZOOEYから2曲も演奏。この展開には唖然とした。まあ、THE COYOTE BANDとのコラボレーション曲中心に考えれば、バランスは取れているとは言えるが。

 「新しい雨」の前には、「死を知っている人がいたら一緒に歌ってください」とMCをしていた佐野元春は、「純恋(すみれ)」の前には「僕の中にある少年性を歌ったものです。それはみなさんの中にもある少年性かもしれません」とMCを取っていた。その後、「MANIJUの中のロックンロールな曲を」と言って「禅ビート」を演奏した。そして、早くも第二部の最後の曲「マニジュ」を演奏した。「マニジュ」の演奏中、ステージの後ろの方では紙吹雪が風で撒き散らされていた。それはなかなか幻想的なシーンであった。ライブ本編は第一部、第二部両方ともTHE COYOTE BANDとのコラボレーション曲しか演奏しなかった。80年代、90年代の曲は一切なし。それは心地いいものであった。第二部も45分ぐらいの演奏だった。

アンコール1

  1. 新しい航海
  2. レインガール

 アンコールの1回目は、逆に元春クラシックスからの選曲だったが、めったに演奏しない「新しい航海」と「レインガール」という興味深い選曲になっていた。アンコールらしくないといえばらしくない。でも、めったに演奏しない曲なので、なかなか面白かった。

アンコール2

  1. 約束の橋
  2. ヤァ! ソウルボーイ
  3. スウィート16
  4. アンジェリーナ

 アンコールの2回目は、おなじみの曲が2曲、珍しい曲が2曲という構成だった。「ヤァ! ソウルボーイ」では、途中佐野元春とバンドの演奏がずれて、佐野元春が歌詞を飛ばしてしまうハプニングがあった。演奏だけしばらく続き、途中から復帰するという展開で、珍しいものを見た気になっていた。「スウィート16」も久しぶりの演奏だが、個人的には「約束の橋」も「アンジェリーナ」もいらないとは思った。この2曲がなくても観客は満足していると思う。

 演奏がすべて終わり、「外は雪は降っていないようです。まあ、ライブで温まった体を冷やすのには雪が降っていてもいなくても関係ない」という佐野元春のMCで笑いが起きていた。ツアー2本目のライブではあったが、バンドのプレイは見るべきものがあったし、COYOTE BANDとのコラボ曲だけでもライブは成立するといういい見本になっているのではないかと思う。アンコールまで含めても20時20分には終演していたので、前回の35周年アニバーサリーライブと比較しても短いと思う。ただ、観客も高齢化しているのでそれを割引く必要はあるなと思った。