THE BRAVE ONE(輸入盤Blu-ray)

邦題:ブレイブ ワン

基本データ

THE BRAVE ONE Blu-rayジャケット
  • レーベル:WARNER HOME VIDEO
  • 制作年度:2007年
  • 上演時間:122分
  • 監督:ニール・ジョーダン
  • 出演:ジョディ・フォスター、テレンス・ハワード、ナヴィーン・アンドリュース
  • 画面:2.40:1/アナモルフィック
  • 音声:Dolby TrueHD 5.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語、スペイン語
  • 字幕:英語、フランス語、スペイン語

あらすじ

 ニューヨークのラジオDJ・エリカは恋人デイヴィッドと幸せな日々を過ごしていた。しかしある夜公園に散歩に出かけた際、二人は暴漢に襲われデイヴィッドは死亡、エリカも重症を負ってしまう。3週間の病院での治療の結果回復をしたエリカだったが、また何時か暴漢に襲われるという恐怖に囚われ、闇ルートで拳銃を手に入れてしまう。そして街にはびこる悪と直面したエリカは思わず悪党を射殺するという暴挙を犯してしまう。それを追うマーサー刑事とエリカは次第に親しくなるが、彼女が犯し続ける事件に対して解決策を持たないマーサーだった。

感想

 2000年代に入ってめっきり出演作の減ったジョディ・フォスターが久々に主演を務めた映画がこの「ブレイブ ワン」です。興行成績的には今一つの成績に終わりましたが、作品の出来としては水準以上の物になっています。

 

 当初映画の紹介番組等で事前に仕入れていた情報では、ジョディ・フォスター演じるエリカの復讐物語というように思っていましたが、実際はちょっと違いました。確かにクライマックスでエリカは自分を傷つけ、恋人を殺した暴漢に復讐をしますが、それ以前に暴力に対して暴力で退治するという善か悪かよく分からない対処方法で街をクリーンにするエリカの心の揺れ動きがメインとなっています。

 

 エリカは傷が癒えてからも自分が暴漢に襲われた体験の後遺症から抜けきれる事が出来ずに、自分が遭遇する様々な事件に対して、闇ルートで手に入れた拳銃で対応してしまいます。そしてそれが最初の戸惑いから次第に正当化していく様がこの物語の根本にあると思います。

 

 また、エリカの犯した犯罪を追うマーサー刑事と、エリカの交流も物語の根本をなしていると思います。最初はエリカの遭遇した事件に感心を持っていなかったマーサー刑事は、エリカが犯したチンピラの地下鉄射殺事件をきっかけに彼女に興味を持ち始め、次第に彼女の本質のようなものをつかんでいくことになります。

 

 物語クライマックスは、エリカを襲った暴漢とエリカの対峙によりますが、前述のマーサー刑事とエリカの心の交流が実は伏線になっていて、想定外の結末を迎えることになります。これは観ていて驚いた結末でしたが、映画の展開からすると納得の行く結末であると言えるかと思います。

 

 物語中盤でエリカがDJを務めるラジオ番組でエリカの犯した射殺事件の是非について聴取者からの意見を聞くシーンがありますが、この中で賛否両論というのもありうる話であると思います。ニューヨークという街は以前に比べれば安全な都市であると言えますが、それでも用心をしないと危険な場所であるというにも変わりはなく、その中で悪党が自警団のような形で殺されていくという話は市民の関心を寄せる物になっていると思います。

 

 作品中で印象に残っているのは、エリカがタバコをよく吸うシーンがあるということです。この時代、タバコに対する風当たりが強い中で、主人公がタバコをよく吸っているのには作品の内容としてエリカの精神を落ち着かせる作用を持たせ、物語のテンポを保つのに必要なのかなと思います。

 

 映像はグレインノイズがないためか、少しのっぺりとした印象があります。もちろんハイビジョンの解像度はそれなりにありますが、はっとさせられるような印象ではなく、DVDの映像がそのまま解像度だけ上がったというような印象を受けます。不満はありませんが、取り立てて優れているわけでもないようです。音響はDolby TrueHDでの鑑賞ですが、フロントメインの印象があります。もちろん実際のところはリアにも音の響きを回していますし、サブウーハーも動作しているのですが、ナチュラルな音響の印象があり、気をつけていないと自然にメインに注意が行ってしまうという感触があります。

 

2012年2月5日