THE LAST AIRBENDER(輸入盤Blu-ray)

邦題:エアベンダー

基本データ

THE LAST AIRBENDER Blu-rayジャケット
  • レーベル:PARAMOUNT HOME ENTERTAINMENT
  • 制作年度:2010年
  • 上演時間:103分
  • 監督:M.ナイト・シャマラン
  • 出演:ノア・リンガー、デヴ・パテル、ニコラ・ペルツ
  • 画面:2.35:1/アナモルフィック
  • 音声:DTS-HD MASTER AUDIO 5.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語、ポルトガル語
  • 字幕:英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語

あらすじ

 かつて地上では、水の国、大地の国、火の国、空気の国と4つに分かれ、平和に暮らしていた。しかし、空気の国のベンダーが姿を消し、地上は混乱の元となった。この機に乗じて火の国が侵略を開始し、各国は崩壊する。それから何年もの時を経て、水の国の少女カタラは兄と一緒に狩りの最中、氷の中に閉じ込められていた空気の国の生き残り、ベンダーであるアンを救い出す。しかし、火の国はアンの力を手に入れようと、彼に魔の手を忍ばせてくるのであった。

感想

 元々ニコロデオンというケーブルテレビ局で放映されていたアニメ「AVATAR THE LAST AIRBENDER」という作品を実写化した作品が本作です。興行収入的には1億ドルを突破いたしましたが、製作費を北米だけで回収するには至らず、そればかりか最低映画大賞を決めるゴールデン・ラズベリー・アワードの最低作品賞ほか4部門まで受賞してしまったという散々な結果をもたらした作品でもあります。

 

 今作「エアベンダー」はM.ナイト・シャマラン監督としては初の原作付映画の作品ともなりましたが、デビュー作「シックス・センス」以来、本数を重ねるごとに評判が落ちていくところを見ると、本作もその1本に挙げられるのではないかなと思います。

 

 では作品を見ていてつまらなかったかといえばそうではなく、まあ楽しめたのですが、見ていて結構無理のあるストーリーになっているなと思いまして、まずのところ、主役が全然主役ではない、というか、誰にフォーカスをもたらしているのかがよく分からないというところがこの作品の欠点だと思います。

 

 主人公のアンに華がないため、感情移入ができずに、ただ素晴らしいCGとサウンドデザインを楽しむだけになってしまっているというのが実感であります。

 

 主人公アンに寄り添っていくのがカタラとその兄なんですが、これまたインパクトの薄い登場人物で、登場シーンも少なく、盛り上げる場面がほとんどないというのが致命的でもあります。

 

 これは別にこの3人だけにとどまらずに、たくさんの登場人物がインパクトの薄い感じで、唯一インパクトがあったのが執拗にアンを付け狙うズーコという火の国の王子だけというのが、見ていての感想です。彼だけはなぜか印象に残るのですが、主人公側ではなく、敵側になるために感情移入がさせにくいところはあります。

 

 あと気になったのが最初はカンフー映画のCG多用版かなと思わせていて、後半になるとなぜか「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズみたいにファンタジーのような戦闘シーンが多く用いられるという中途半端な作りも目立ちます。これも作品の質を落としている点ではないかと思われます。

 

 物語冒頭で「第1章 水の国」と出て、その後何も章の分割がないからどうするのだろうと思っていたら、実は続編がありますよ、的な作りになっていて、それが物語を中途半端にさせている一因かもしれないと思います。しかしながら、映画というのはとりあえず最初の1本はそれひとつで完結しているものであり、続編が作られるかどうかも定かではない状態で物語を構成するのには無理があると思います。

 

 もちろん原作のアニメがあって、それの実写化ですから、原作的にはもっと先の話が描かれているのだろうと思いますが、脚本自身もシャマラン監督が担当しているという事もあって、原作のどの部分をフィーチャーしたのかよく分からないところがあります。

 

 映像は、1080pフルハイビジョンという事で、色乗りは抜群、グレインノイズもなく、大変鮮やかです。といっても大半が水の国の話という事もあって、水の色である青色が基本となった色調をしています。サウンドはプレイヤーの変換機能で通常のDTS 5.1chでヒアリングをしましたが、サウンドフィールドは広大で、リアサウンドの使い方も結構活躍をしていると思います。水や火を操るときの前後の移動感もリアルに鳴っています。

 

2011年3月24日