SPIDER-MAN 3(輸入盤DVD)

邦題:スパイダーマン3

基本データ

SPIDER-MAN 3 DVDジャケット
  • レーベル:SONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT
  • 制作年度:2007年
  • 上演時間:139分
  • 監督:サム・ライミ
  • 出演:トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ジェームズ・フランコ
  • 画面:2.40:1/アナモルフィック
  • 音声:DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、スペイン語 / DOLBY DIGITAL 2.0ch 英語、スペイン語
  • 字幕:英語、スペイン語

あらすじ

 ニューヨークの正義のヒーローとしてピーターはスパイダーマンとして活躍の日々を送っていた。彼は市民に愛され幸福の絶頂期にいた。恋人メリー・ジェーンとの恋愛もうまくいき、結婚の申し込みをしようとさえしていた。しかしメリー・ジェーンはブロードウェイの舞台を批評家に酷評され、落ち込む。また、ピーターの親友だったハリーは、父をピーターに殺されたと思い込み、彼を抹殺しようとしてくる。その一方で宇宙からヴェノムという邪悪な液状生物がスパイダーマンのスーツに取り込まれ、邪悪の象徴となっていく。そしてピーターの叔父を殺したフリントは、とある実験に巻き込まれ、サンドマンとして娘を救うために金を奪い取ろうとする。この複雑な状況の中、ピーターはどう乗り越えていくのか。

感想

 第1作目、第2作目同様に大ヒットを記録したのがこの「スパイダーマン3」です。アメリカでは3億ドル以上の興行収入を挙げ、アメコミヒーロー物の興収が冴えない日本でもヒットを記録している作品でもあります。しかしながら、これだけのヒットを記録しつつも、第4作目の制作はされずにまたスパイダーマン誕生秘話を描いた新シリーズが制作されるという自体に陥っています。

 

 第1作、第2作と冴えない若者を描いていたのに比べると、今作のピーターは結構モテモテの状態に陥っているかと思います。正義のヒーローとしてのスパイダーマンは、正体を知られることなくニューヨーク市民の愛されるキャラクターとして描かれていますし、物語冒頭では、恋人メリー・ジェーンと相思相愛の関係になっていることが描かれています。ここでのピーターは彼女にプロポーズをしようとするまでになっていて、人生の絶頂期を迎えているようにすら見えます。

 

 その代わりにだんだん不絶頂に陥っていくのがメリー・ジェーンで、舞台の酷評を皮切りに、ピーターがスパイダーマンとして活躍しているときにグウェンという若い女性とキスしているシーンを見てしまい落ち込むなど、いいところがありません。彼女は次第に駄目な方に人生が向かっているように思います。

 

 話が転換していくのが悪役の登場でしょう。今回は冒頭でピーターの親友ハリーがゴブリンとして父の敵とばかりにピーターを付け狙いますし、宇宙から飛来したヴェノムはスパイダーマンのコスチュームに取り込み、ピーターの精神を次第に犯していきます。精神を犯されたピーターは性格が全く変わってしまい、かなりノリノリの状態に陥ってしまいます。これは結構面白い場面だなと思いました。また、ピーターの叔父を殺してしまったフリントという犯罪者は、娘の病気の治療費を稼ぐべく犯罪を繰り返し、ついにはサンドマンとしてスパイダーマンに立ちはだかることになります。ピーターも叔父の敵とばかりに憎悪の念をサンドマンにぶつけます。

 

 というように今回は話が幾つものエピソードが複雑に語られるわけですが、意外と物語的にはすっきりしていて混乱することはありません。ストーリーのメインがピーターとメリー・ジェーンにスポットが当てられていることが、意外とわかりやすい物語運びになっているのかもしれません。

 

 「スパイダーマン2」のレビューでも書いたことですが、今回もスパイダーマンのマスクが度々剥がされるシーンがあり、正体が一部の人にはバレるという展開があるのはお約束みたいなものでしょうか。それにしてはニューヨーク市民にはバレないというのも面白い所ではありますが。

 

 第1作、2作目でもそうだと思うのですが、物語のもう一人の主人公は、実はニューヨークという街そのものではないかと思います。世界で最もエキサイトな実在する街、ニューヨーク。他のアメコミヒーロー物ではたいてい架空の街を舞台設定にしていますが、この「スパイダーマン」シリーズは現実のニューヨークを舞台にしています。もちろん一部のビルとかは架空のものになっていますが、この街の魅力そのものが映画の魅力になっているという点は指摘しておきたいと思います。

 

 画質は第2作目と同様にシネスコサイズですが、フィルムライクな色調で、鮮やかな画質を提供しています。もちろんDVDですから最初Blu-rayを見慣れた身としては低解像度だなと思ったのですが、見ているうちに気にならなくなります。夜のシーンも多いのですが、意外と見やすい感じがしています。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chでの視聴ですが、サラウンドが自然な鳴り方をしていて、あまりデフォルメされていない音場環境を構築しているように聞こえます。重低音も控えめですが、映画に引き込まれるという点においてはまずまずのサウンドではないかと思います。

 

2011年10月16日