STAR WARS:EPISODE I-THE PHANTOM MENACE(輸入盤Blu-ray)

邦題:スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス

基本データ

STAR WARS:EPISODE I-THE PHANTOM MENACE Blu-rayジャケット
  • レーベル:20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT
  • 制作年度:1999年
  • 上演時間:136分
  • 監督:ジョージ・ルーカス
  • 出演:リーアム・ニーソン、ユワン・マクレガー、ナタリー・ポートマン
  • 画面:2.35:1/アナモルフィック
  • 音声:dts-HD MA 6.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch スペイン語、フランス語、ポルトガル語
  • 字幕:英語、スペイン語、フランス語、ポルトガル語
  • THX仕様

あらすじ

 共和国に加盟するナブーは通商連合の交通封鎖にあい、身動きがとれなくなる。危機を感じ取ったナブーは交渉する大使を要求、それに伴い銀河の平和を守るジェダイの騎士二人がナブーに派遣される。しかし途中で通商連合の背後にいるシスの差し金により、ジェダイの騎士はドロイドに襲われ、何とかナブーに乗り込んで女王を救出してナブーからの脱出を図る。脱出した彼らはワープドライブの故障により、通商連合の目の届かないタトゥイーンに到着。そこで一人の少年と出会う。彼こそがジェダイの調和を図る「選ばれし者」だと感じ取ったジェダイマスターのクワイ=ガン・ジンは、彼を奴隷の身から解放しようとする。

感想

 旧3部作の公開から10数年の時を経て公開されたのがこの「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」です。旧3部作が大ヒットをし、映画史に残る記憶を残していることから、この新3部作の第1話に当たる「ファントム・メナス」は大いなる期待を持って公開されました。結果興行収入的には素晴らしい物を残しましたが、批評家、観客の双方から批判の声が挙がったのも事実です。

 

 今回Blu-rayで全6部作のボックスセットが発売されましたので、早速エピソード1である「ファントム・メナス」を鑑賞してみました。その中で感じ取ったことを少々書いてみたいと思います。

 

 まず今作の主人公は誰かという話になるわけですが、新3部作の主人公はアナキン・スカイウォーカーであると監督のジョージ・ルーカスは語っています。しかしながら映画を観ている限りにおいては、どうも違うのではないかという気がします。というのもアナキンが登場するのは映画が始まって30分以上経過してからであり、それまではリーアム・ニーソン演じるクワイ=ガン・ジンと、オビ・ワン=ケノービ、そしてジャー・ジャー・ビンクスに焦点が当たっているからです。

 

 その後もアナキンのポッドレースによる活躍と、その時に無意識に表現されているような感じのするフォースの使い方(レースカーが故障した時の操作の仕方)と、物語クライマックスの戦闘機での活躍と派手な場面はありますが、エピソード4「あらたなる希望」のルークと比べると、印象が薄いのが彼を主人公としていいのか判断しかねるところであります。

 

 物語の進行を兼ねているのは、クワイ=ガン・ジンであり、観ているうちに彼が主人公なのでは、という様相が見て取れます。一人のジェダイの騎士のあり方を通じてジェダイとは何かということを描こうとしていたのではないかと思います。それは物語中盤から登場する暗黒のシスの騎士、ダース・モールとの戦いが、比較的クワイ=ガン・ジンとの戦いにフォーカスが当たっているような気がするのと同様でありましょう。

 

 そういった意味では弟子であるオビ・ワン=ケノービも今作では最後にダース・モールとの戦いがあるとは言え、途中出番がなかったりして、あまり目立たない感じを受けます。これがエピソード2以降は大分変わってくるのではないかなと思います。

 

 観ていて、当時の観客の批判を浴びたジャー・ジャー・ビンクスですが、確かに批判されてもしょうがないと思いました。ルーカス的には子供に受けるキャラクターを想像したのだと思いますが、ただ鬱陶しいだけのキャラクターで、騒々しさを感じます。旧3部作の時には「C-3POとR2D2がシリーズ通じての狂言回しになる」といったルーカスの発言は何処へやら、今エピソードではC-3POとR2D2の絡みも殆どなく、作品世界的には残念なものを感じます。

 

 物語的には辺境の惑星を舞台にしているのにもかかわらず、これが次第に大きな戦争に発展する要素となるわけで、そういった意味ではスケールの小さい、でも登場人物の配置的には重要なエピソードではないかと思います。ナブー出身のパルパティーン議長の企みとか、クイーン・アミダラとアナキンの触れ合い、登場場面は少ないが栄光のあった時代を描いたジェダイ評議会、そしてジェダイの騎士を代表して物語を進めていくクワイ=ガン・ジンとオビ・ワン=ケノービ。飽きさせないストーリー作りはしていると思います。シリーズの中で言えば評価は低くなってしまいますが、単独で見ればそんなに悪い出来でもない作品だと思います。

 

 映像・音響ともルーカスフィルム社認定のTHX仕様です。Blu-rayになってTHXのお墨付きの意味合いはあまりなくなってきていますが、それでも映像的には、全くといっていいほどないフィルムグレイン、高解像度などが挙げられると思います。シリーズの中では最後のフィルム撮影となった本作ですが、そのフィルムの印象があまりなく、デジタルシネマの印象が強く感じられます。中盤ポッドレースのシーンで多少解像度が低くなったり、黒浮きのような映像を感じさせるところもありましたが、基本的には期待を裏切らない映像であると言えます。音響はdts-HD MA 6.1chですが、6.1chの環境はないのでプレーヤーの設定でコア部分であるdts 5.1chをCINEMA-DSPをかけて再生しました。ダイナミックレンジが広く、セリフに音量を合わせていると、効果音のシーンでは大音量になるといった具合で、迫力があります。またサラウンドは積極的に活用していて、終始何かの効果音やオーケストラがなっているような感覚を受けます。

 

2011年9月30日