何故ストリーミング配信で映画鑑賞をするのか

初めに

 以前、僕は「何故輸入盤DVD/Blu-rayで映画鑑賞をするのか/輸入盤DVDで観た映画のレビュー」というページで、輸入盤DVD/Blu-rayで映画を見る勧めを書いています。それは、日本で上映される映画のフィルムの質の悪さや、レーザーディスク、DVD、Blu-rayでのアメリカ本国と日本でのマスターの違いによる印象の違いが、映画の印象を大きく変えてしまうものであり、映画製作者本来の意図をつかみ取るには、輸入盤DVD/Blu-rayで映画を見るしかない、という結論に至ったからです。

 しかし、2020年に至って、その考えを変えざるを得ない事態が生じています。それが、ストリーミング配信で映画を見る、という新たな映画鑑賞に取り組むことになったわけであり、これまでの事情を大きく変えてしまうものであります。

DVDの衰退と定額ストリーミング配信の躍進

 CNBCというアメリカのマスコミの2019年11月8日の記事によると、DVDの売り上げが2008年から86%も下落している、という記事が書かれています。では、何が売れているのかというと、デジタル配信の他にストリーミングの定額配信がDVDにとって変わっているというのです。2011年からのNetflix、Hulu、HBOのストリーミング配信業者の売り上げは、なんと1231%の12.9億ドルにも達しているというのであります。DVDの売り上げの落ち込みは、当然Blu-rayや4K UHD Blu-rayの売り上げの悪さにも直結します。

 ディスクメディアの売り上げが低迷する中、それでもDVDはディスクメディアのシェアの6割を占めており、Blu-rayは35%、4K UHD Blu-rayはわずか5%しかシェアを確保できていない状況にあります。4K UHDの映像提供媒体として、4K UHD Blu-rayはその役務を果たしていないことになります。

 その代わりなのがストリーミング配信で、Netflix、Hulu、HBO、Disney+、Apple TV+が占有率をめぐって激しい戦いを繰り広げています。そのストリーミング配信は、契約にもよりますが、4K UHDで配信されている例も多く、4K市場を牽引しているかのように見えます。

ストリーミング配信の拡充

 4Kのマスターが日米欧で一つとは思いません。一つである例も多いのでしょうが、日米欧の配給会社の意向により、マスターは異なっている例もあるとは思っています。従来の輸入盤DVD/Blu-rayで映画を見るという取り組みでは、本物の映像を輸入盤で実現するというのがありましたが、ストリーミング配信の場合、プロキシを使ったり、架空の欧米の住所を取得したりと、いろいろ面倒なことも多く、欧米の配信を日本で手軽に見るというわけにも行きません。それでも、ストリーミング配信ですと、4K UHD Blu-rayがリリースされていない状況で、4K UHDのストリーミングを提供している例もあり、日本のストリーミング配信業者だけでも、かなりの作品を楽しむことができます。

 時代の流れに乗ろうとすれば、今までのディスクメディアでの映画鑑賞から、ストリーミング配信による映画鑑賞を勧める方が、より適切になろうかと思います。4K UHDのマスターが日米欧で同じか別かは脇に置いておいて、4K UHDでの映画鑑賞をメインに考えた場合、ストリーミング配信に軸足を移した方が後々適切ではないのかと判断しております。

 もちろん、ディスクメディアの方が高画質、高音質で、ストリーミング配信が現状そこまで到達していないという状況も理解はしています。しかし、作品の品揃えを考えた場合、ディスクメディアで映画を見るよりは、ストリーミング配信で映画を見るというのが、主流になりつつあるというのが僕の見解です。

今後は...

 輸入盤Blu-rayは大量にストックしているため、しばらくは輸入盤Blu-rayでの映画鑑賞も続くとは思います。しかし、NetflixやiTunes Moviesでのデジタル配信での映画鑑賞も少しずつですが増加していて、そのうちこちらに逆転するのではないかという思いがあります。

 4K以降の高画質メディアでの映画鑑賞は、ディスクや放送媒体ではなく、ストリーミング配信であるというのが僕のここ何ヶ月かの調査による結果であり、おそらく日本もストリーミング配信が主流になってくると思います。4K UHDのストリーミング配信を受けられるデバイスはApple、Amazon、Google等からリリースされていますが、僕はAppleのApple TV 4Kを利用しています。DOLBY VISION+DOLBY ATMOS対応のデバイスは、今のところApple TV 4Kだけだと認識しています。

 今後、映画を自宅で見る仕様はストリーミング配信になると確信しています。そのために、4Kテレビを所有している人は、ストリーミング配信に対応できるデバイス(テレビに内蔵されている場合もありますが)を用意しておいた方がいいと思います。4K UHDはストリーミングが牽引するというのが僕の認識です。

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