ロンドンの風に吹かれて:佐野元春がくれた旅のメロディ|塔と子午線、そしてあの約束の橋へ-4日目、ロンドンに別れを告げる前に

ロンドンの風に吹かれて:佐野元春がくれた旅のメロディ|塔と子午線、そしてあの約束の橋へ-4日目、ロンドンに別れを告げる前に

2025年5月2日

まだ時差ボケは治らず

毎日観光に勤しむと、夜は疲労度合いが強い。なので、21:30には寝ている。しかし、そのまま8時間寝られるかというとやはり寝られない。0:00過ぎに一旦起きてしまい、また寝たのだが2:00過ぎに目覚めた後、寝ているのが難しくなった。なんとかベッドにはいたが、4:00には我慢できずベッドから離れて、早朝からiPad Airで前日観光した記録を書いていた。

空腹にホテルの朝食はやはり美味しい

4:00から起きて、朝食までの4時間、旅行記を書いていたのだが、流石に8:00近くなると、腹が空く。その時点で食べる朝食は、やはり美味しい。僕が絶品だなと思ったのは、トーストと、ソーセージと、チーズである。特に日本ではあまり馴染みのない種類のチーズが食べられるのは、嬉しい。そして、目覚めてはいるが、紅茶はリラックス効果を与えてくれる。水が硬水だから紅茶が美味しいのだと言われているが、本当にそうである。

佐野元春が近くに住んでいたという旧Eden Studios跡地と周囲を散策する

朝の8:40ぐらいにHOTEL 65を出て、最初の見学地に向かった。アクトン・タウンの近くに、旧Eden Studiosがあって、そこの近くに佐野元春は住んでいて、アルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」の制作に勤しんだという。この話はアルバムのライナーノーツには書いていない。アルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日:限定編集版」のブックレットにちらっと触れられているだけである。ただ、「約束の橋」ミュージックビデオにはこの付近で撮影したのではと思われる景色が見られたので、とりあえず見に行ってみるかと思ったのである。

ネットで旧Eden Studiosのあった住所を調べても今ひとつの情報しか出てこなかったが、20-24 Beaumont Road, Chiswick, London, W4 5APという住所を割り出したので、Citymapperを使ってナビゲートさせた。HOTEL 65から歩いてゴールドホーク・ロード駅そばのバス停に行き、バスに乗って行くのが1番楽そうだった。

バスはアクトン・タウン行きのバスで、2階建てバスだった。2階の最前列に座って景色を見ていると、「約束の橋」ミュージックビデオに出てくるような街並みが広がり、雰囲気満点だった。

終点のアクトン・タウンでバスを降りて、住所を頼りに目的地に向かったが、旧Eden Studiosは今は消滅していて、住宅に建て替えられているという話なので、「この辺りかな」と見当をつけるしかなかった。ただ、閑静な住宅街で、佐野元春もこの辺で暮らしていたのかなとは思った。

ロンドン塔を見学するが、観光客多すぎなので一部の見学は断念

アクトン・タウン近辺の住宅街を散策し、写真は撮ったので、バスでターンハム・グリーン駅まで出て、ディストリクト線でタワー・ヒル駅まで移動した。流石にタワー・ヒル駅までは遠く、1時間ぐらいかかっていた。

タワー・ヒル駅そばには2つの観光名所があるが、10:00過ぎだったので時間はあるなと思い、まずはロンドン塔という観光名所に入場した。ここは、以前牢獄として使われていた建物群であり、イギリス人の負の遺産として存在している。入場料はかなり高く、£35もした。

それでも観光客が多すぎるぐらい大勢いた。社会科見学している子供も大勢いた。イギリスの歴史に詳しくはないから、政治犯を閉じ込めていた牢屋とか見応えはあったものの、展示物に人が集まりすぎで少しイライラしてしまった。

特に中世の王室の宝物庫であったジュエル・ハウスは入場待ちの列が長く伸びていて、40分以上入場にかかるという有様で、ここは見るのを断念した。中世の王室の宝物庫を見なかったことに対するがっかり度はあまりなかった。

ただ、ホワイト・タワーとブラディ・タワーは見ることができ、歴史あるイギリスの負の遺産を垣間見れたのは、興味深いところではあった。拷問道具や、歴史の紹介など、見るべきところは数知れない。

タワー・ブリッジで「約束の橋」の撮影場所を特定

ロンドン塔のすぐ近くにテムズ川を渡るタワー・ブリッジがある。独特の建築物だから、写真で見たことのある人も多いのではないかと思う。こちらも橋の内部を見るのには入場料を払ってチケットを買う必要がある。タワー・ブリッジの内部に入るのにも観光客が大行列を作っていたので、内部には入らなかった。

僕がこの橋に注目していたのは、「約束の橋」のミュージックビデオでこの橋の袂で佐野元春とイギリス人のミュージシャンが演奏しているシーンが多々出てくるからである。ミュージックビデオの映像だけでは、どの辺かを特定するのに状況は乏しかったが、カメラワークから橋の両端の袂に行ってみれば、わかるだろうと思った。また、佐野元春がジープに乗って橋を渡るシーンもあったので、歩いて橋を渡るのもいい記念になるとは思った。

それで、橋の袂2箇所と橋を渡ってみた。その結果、多分このあたりで撮影したのだろうなという場所をほぼ特定できた。2箇所あるうちの1箇所は多分物理的に撮影ができないと考えた。

昼食にハンバーガーを食べて、タワー・ブリッジの跳ね橋が上げ下げするのを見る

12:00少し前にFIVE GUYSという多分チェーン店のハンバーガー屋に入ってハンバーガーとコーラを頼んだ。ハンバーガー店なので価格は安いが、円安なので日本円にしたらバカみたいに高い。それでもロンドン塔とタワー・ブリッジを見て回ったので喉がカラカラになっていて、飲み放題のコーラは水分補給に最適だった。

ハンバーガーを食べた後、橋の袂で橋を眺めていた。12:45に座高のある船が通るので、タワー・ブリッジの跳ね橋が船の通過に合わせて上げ下げするという情報をタワー・ブリッジのwebサイトで得ていた。それを見るつもりだった。

12:40位から跳ね橋は上がり始めた。巨大な建造物なのでゆっくり上がるのかと思っていたら、高速で上がってしまった。当然跳ね橋が上がる際は、通行人も車も橋を渡ることはできない。赤信号と同じで止められてしまう。

跳ね橋が上がり切ったら、座高の高い船が橋を通り抜けていった。船が橋を通り抜けた途端に跳ね橋は高速で降りていき、あっという間に元通りの橋に戻って、通行人も車も橋を通行できるようになった。

この一連の跳ね橋の上げ下げはiPhoneでビデオ撮影できていたので、満足である。

グリニッジ天文台を訪問し、子午線を踏む

午後の観光の目玉は、ロンドン中心部から少し遠征して、グリニッジにあるグリニッジ天文台で子午線を見て、自分も経度0度の位置に立つというものであった。

タワー・ゲートウェイ駅からは、地上を走るDLRに乗って、40分程度でカティ・サーク駅まで移動した。カティ・サーク駅からはひたすら歩くのだが、グリニッジ天文台は小高い丘の上にあるので、だんだん道が急な上り坂になってきて、息を切らせてしまった。

頂上に辿り着き、グリニッジ天文台に入館した。ここも入館料は取られる。£25するのだが、子午線を見たいので躊躇いなく支払った。ここまでくる観光客はそう多くはないので、そんなには混雑していなかった。

入館してすぐの広場の一角に人が集まっていた。近づくと、金属と樹脂でできたラインが一本スッと地面に伸びていた。それが子午線だった。ここを境にして、東と西が分離しているのである。観光客は思い思いのままに写真を撮っていた。僕も子午線上に立ち、写真とビデオを何枚か撮影していた。初めて経度0度の位置に来て、感無量だった。

グリニッジ天文台は子午線以外にもここで天文や時刻を研究した研究者たちの成果が展示されていた。それらはなかなか興味深いところであった。経度や時差を調べるのに、近代のデバイスとしてiPhoneも展示されていのには笑ってしまった。GPSによる経度や時差の測定を2010年リリースのiPhoneから採用しているそうである。

グリニッジ天文台の子午線と展示物を見学して、天気も良く暑くて疲れたので、通りのカフェに入ってレモンアイスティーを飲んだ。iPhoneのバッテリー残量が少なくなっていたので、モバイルバッテリーで充電したかったのもある。しかし、カフェの外のテラスで休憩したのが間違いの元だった。iPhoneもモバイルバッテリーも直射日光を受け、充電が高温のために止まってしまったのである。残り少ないバッテリーの中、最後の目的地に向かった。

火力発電所をリノベートしたバタシー・パワー・ステーションを見学する

ロンドン旅行最後の観光は、映画にもよく出てくる火力発電所だった建物をリノベーションして、ショッピングモールにしてしまった、バタシー・パワー・ステーションを見に行くことだった。ショッピングする気はないが、建物の形状が独特だったので、「地球の歩き方」でも取り上げられていた。それを見て、時間的に外観を見に行くぐらいはできるだろうと思った。印象としては映画「未成世紀ブラジル」に出てきたように思っていたが、帰宅後調べても実際には出てこなかった。ただ、似たような建築物は出てきていたが。

グリニッジ天文台からバタシー・パワー・ステーションまではDLRや地下鉄を乗り継ぐ必要があって、Citymapperがなければ、たどり着けない場所にあった。カティ・サーク駅からDLRに乗ってカナリー・ワーフ駅まで行き、そこから地下鉄のジュビリー線に乗ってウォーター・ルー駅まで行く。ウォーター・ルー駅からノーザン線に乗って終点のバタシー・パワー・ステーション駅までという具合である。

バタシー・パワー・ステーションの最寄り駅であるバタシー・パワー・ステーション駅を降りて、建物の方に向かったが、元火力発電所なので異常に巨大な建物である。進行路で写真は撮ったが、見栄えは良くない。

建物内に入ってトイレで用を足し、そこで入り口にカフェがあるのを見つけたので、コーヒーを飲んで、グリニッジのカフェで失敗したiPhoneのモバイルバッテリー充電に再チャレンジした。今回は建物内で直射日光は当たらないから、充電できた。

カフェを後にして、館内マップを見ると、僕が入った入り口の反対側が広場になっていて、テムズ側に面していた。そちらに出たら、うまく写真撮影できるかなと思って行ってみたら、うまい具合に広場があり、巨大な建築物を写真に収めるのに十分な空間があった。それで、写真や動画を何枚か撮った。

テムズ川側にはベンチもあるので、川風に吹かれてのんびりするのも良さそうである。

バタシー・パワー・ステーションからハマースミス駅に戻るのには、近くの道路まで出て、バスでスローン・スクエア駅まで乗って行って、駅からディストリクト線に乗ってハマースミス駅まで進むのが1番早く、短距離だった。

最後の夕食はまたDUKE OF HAMMERSMITHで、ステーキ&チップス+エッグスを食べる

ハマースミス駅からホテルに帰って荷物を置いてから夕食を食べに行くより、帰る前に夕食を食べて帰った方が気分的に楽だと思って、また、DUKE OF HAMMERSMITHに入ってしまった。

今日はステーキとフライドポテトのセットに目玉焼きと焼いたトマトを添えたものを頼んだ。ビールはアルコール度数の強いものを選んだ。ロンドン旅行最後の夕食は満足した。ローストビーフが食べられなかったのは少し残念だが、基本日曜日にしか提供しないらしいので、日程的には無理だった。旅行も終わりに近づいてきたので、体力的にもかなり疲労していて、ビールは酔いが回った。流石に17:30に夕食を食べると、客はほとんどいなかった。

タイトルとURLをコピーしました