TERMINATOR SALVATION/ターミネーター4/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

TERMINATOR SALVATION

TERMINATOR SALVATION DVDジャケット 邦題 ターミネーター4
レーベル WARNER HOME VIDEO
制作年度 2009年
上演時間 115分
監督 マックG
出演 クリスチャン・ベイル、サム・ワーシンナトン、アントン・イェルチン
画面 2.40:1/アナモルフィック
音声 DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語、スペイン語
字幕 英語、フランス語、スペイン語

あらすじ

 スカイネットによる核戦争が起きてしまった後の 2018 年。生き残った人類はスカイネットに対して反乱を起こしていてた。そんな中、人類のリーダーであるジョン・コナーは、スカイネットの抹殺目標が、一位にカイル・リース、二位に自分であることを知る。カイル・リースは反乱軍に加わっておらず、彼の捜索を開始した。カイル・リースは、謎の男マーカス・ライトと出会い、逃亡の旅に出るが、スカイネットに捕まってしまう。マーカスの正体がスカイネットによってサイボーグ化された人間であることを知ったジョン・コナーは、彼と共にカイル・リースの救出に飛び込むのだが。

レビュー

 いつの間にかシリーズ化されているターミネーターシリーズですが、第4作目に当たり、スカイネットによる核戦争後の世界を初めて描いたこの作品が「ターミネーター 4 」です。巨額の制作費を投じたにもかかわらず、あまりヒットをせず、制作会社だったハルシオン・カンパニーを倒産に追い込んでしまった作品でもあります。

 「ターミネーター」シリーズの魅力はと言われれば、倒しても倒しても襲い掛かってくるターミネーターの悪役ぶりに期待が高まってくるのではないかと思うのですが、本作は、残念ながら敵がスカイネットで一括りにされているためにそういった魅力のない、普通のSF映画になってしまっていることがポイントとして挙げらけれると思います。

 もちろん、新型ターミネーターはいろいろと登場して画面を賑わせてくれるのですが、強大な敵という感じではなくなってしまっているがために、はらはらどきどき感が弱くなってしまっているところがこの作品の欠点ではないかと思います。

 今作の主人公は誰なのか、ということも物語の展開を弱くしてしまっている一つではないかと思います。人類のリーダーであるジョン・コナーなのか、謎の男マーカス・ライトなのか、それともカイル・リースなのか。映画のクレジットを観ると、ジョン・コナー役を演じたクリスチャン・ベイルがトップに来ていて、マーカス・ライトを演じたサム・ワーシントンが 2 番目に来ていますが、あまりジョン・コナーにスポットが当たっているように思えないのも作品の出来を悪くしている要因ではないかと思います。

 今作では謎の男となってしまったマーカス・ライトの存在も作品の弱さをあらわしているように思えます。前作までは、守るものがいて、シュワルツェネッガー演じるターミネーターや、マイケル・ビーン演じるカイル・リースが守護者となっていますが、今作ではその守護者がいないという点でこれまでと違っているかと思います。

 散々クレームをつけましたが、アクション映画としてみた場合、ドンパチシーンが多いので、飽きることなく観ることはできます。しかし、ただそれだけで、ターミネーターのシリーズとしてはちょっとな、と言わざるを得ないのが本音ではないでしょうか。

 一応物語としては、前作「ターミネーター 3 」の続きとなっているようで、ジョンの奥さんであるケイトなども出演してますが、本当に続編 ? と言われると首をひねってしまうところがあります。一応カメオ出演でシュワルツェネッガーも出てきますが、単なるファンサービスと言ったところで、物語に本格的にからんでこないのが、残念です。

 画質ですが、これまでのシリーズと比べ、埃っぽい雰囲気を画面から受けました。核戦争後の荒廃した雰囲気を出そうとしているのではないかと思いますが、それは成功しているのではないかな、と思います。ただ、夜のシーンは、ジェームズ・キャメロン監督のシリーズと比べてただ真っ黒な画面になっているだけで、魅力に欠けると思います。音響は最新のアクション映画ということもあってか、ステレオ音声がフル稼働していて、広大なサウンドフィールドを構成しています。

コメント

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