CONTAGION(4K UHD Blu-ray)|コンテイジョン|輸入盤DVDで観た映画のレビュー

CONTAGION(4K UHD Blu-ray)|コンテイジョン|輸入盤DVDで観た映画のレビュー

ディスク仕様

CONTAGION 4K UHD Blu-rayジャケット 邦題 コンテイジョン
レーベル Warner Bros. Entertainment
制作年度 2011年
上映時間 106分
監督 スティーヴン・ソダーバーグ
出演 マリオン・コティヤール、マット・デイモン、ローレンス・フィッシュバーン
画面 1.78:1/HDR10
音声 dts-HD MA 5.1ch 英語/DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語
字幕 英語、フランス語、スペイン語

あらすじ

香港に出張していたアメリカ人のベスは、帰宅の途に着く途中、病気を発病する。彼女は家族の元に戻る前に愛人の元に寄っていたのだが、家族の元に戻った後倒れ、そのまま死亡してしまう。

ベスの死と同時期に、ロンドンや東京でも突然病気を発病し、死亡するケースが出てきた。それからは、世界中で突然死亡する人々が増加していった。WHOやアメリカの疾病対策センターは、新型のウイルスが原因である、と推測し、疾病対策センターの所長であるチーヴァーは部下のミアーズを原因調査に当たらせる。

しかし、ミアーズの調査が終わらないうちに新型ウイルスの感染者と死者の増加は世界規模で広がり、人々の間に恐怖が広がる。そして、ミアーズ自身も新型ウイルスに感染して死んでしまう。

最初に死亡したベスの夫であるミッチと娘は、ベスと接触していたにも関わらず何故か新型ウイルスに感染していなかった。検査の結果、二人には抗体があったことがわかる。

オランテスはベスが新型ウイルスに感染したと思われるマカオのカジノで撮影されていた監視カメラの映像をチェックして、感染源を突き止めようと努力するが、彼女をサポートしていた中国人は彼女を拉致し、彼の故郷に連れていく。彼は故郷の人々が新型ウイルスに感染することを恐れて、オランテスと引き換えに新型ウイルスのワクチンを優先的に手に入れようとしていたのである。

自称ジャーナリストのアランは、インターネットのブログで人気を博していたが、疾病対策センターのチーヴァーの発言が嘘であると断言し、「レンギョウ」という薬草が新型ウイルスに対する特効薬であると言いふらして、世界を混乱に陥れる。

新型ウイルスが世界中に蔓延する中、人々の生活は非常事態に陥り、食糧ですらまともに配給されないようになる。そのため、人々の間で不満が高まる。

疾病対策センターのアリーは、モルモットを用いて新型ウイルスのワクチン開発に取り組んでいたが、ついに自分の体をモルモットにして、ワクチンの効果を確かめる。運良く開発したワクチンが効果を表し、新型ウイルスに対する特効薬が完成する。

WHOや疾病対策センターは、ワクチンを増産していったが、全世界に供給するには数量が間に合わなかったので、最初は誕生日をくじ引きにして、該当する誕生日の人だけがワクチンを接種できる権利を与える。そして、徐々に事態の沈静化を図っていった。

レビュー

人類が未知のウイルスに感染して、パンデミックに陥る中、疾病対策センターの人々が苦闘しながらウイルスのワクチンを見つけ出す姿を描いたパニック映画が、この「コンテイジョン」です。2011年公開の映画ではありますが、2020年から実際に世界でパンデミックを引き起こした新型コロナウイルスの状況を予見していたかのような設定や展開に、視聴者から多くの共感を得た作品です。興行収入としては制作費を上回り、成功とみなされていますし、Rotten Tomatoesの批評家評価は85%、観客評価は63%とまずまずの評価を得ています。

物語は、実際に病気の治療に携わる人々からリサーチを受け、あり得る話として脚本を書き、映画化したものであるため、2011年当時からリアリティのある話として評価されていましたが、2020年から始まった新型コロナウイルスが世界中で蔓延し、ワクチンの開発を急ぐ状況が物語とあまりに似ていたため、2020年以降この作品の再評価につながっています。

実際のところ新型コロナウイルスの感染拡大時にこの映画を輸入盤Blu-rayとNetflixで見た時にも、あまりのリアリズムに愕然とした覚えはありますが、新型コロナウイルスの感染が落ち着きを取り戻し、ある程度元の生活に戻った状態でこの映画を振り返ってみても、生々しく記憶が蘇ってくる感覚があり、時代とリンクしていたという意識があります。

映画の中では新型ウイルスの感染源は香港であると描かれていましたが、現実の新型コロナウイルスの感染源は、明言こそされていないものの中国、武漢だろうと推測されていて、これも物語のリアリズムを高めることになっています。新型コロナウイルスは自然発生なのか、突然変異なのか、それともバイオ兵器としての開発途中で外に漏れたのかは明確ではありませんが、映画の中ではコウモリの糞を食べた豚を生で調理した料理人から伝染したという設定になっていて、中国の何でも生で食べるという文化を考えると、とても迫真のある設定です。

登場キャラクターも人気俳優を多数出演させていますが、そのキャラクターたちを容赦なくウイルスに感染させたり、死亡させたりと想定外の展開が繰り広げられますので、映画の展開に没入してしまうところはあります。

映像は4K/HDR10で収録されています。オリジナルは4KのDCPであり、ネイティヴ4Kでの収録になります。デジタルカメラで収録しているせいか、映像はクリアであり、解像度も高いリアリティある映像に仕上がっています。HDR10による色彩表現は意図的に色調を傾けた部分もありますので、現実世界とは違う表現になっていますが、それが逆に物語に引き込む要素になっています。極端な明暗さはないですが、どことなく暗部の表現は長けているように思えます。

音響はdts-HD MA 5.1chのサラウンドサウンドです。AVアンプの設定をdts Neural:Xモードで視聴したのですが、シーンによっては頭上方向まで音が広がり、イマーシヴなサラウンドが堪能できます。5.1chサラウンドですので基本はフロアのサラウンドだけですが、積極的にサラウンドチャンネルを使用しているので、音に包み込まれる感覚の強いサウンドデザインになっています。

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