土岐麻子 SPECIAL LIVE “Serendipities!” feat.川口大輔|日本橋三井ホール

土岐麻子 SPECIAL LIVE “Serendipities!” feat.川口大輔|日本橋三井ホール

2025年11月2日@日本橋三井ホール

はじめに

横浜に越してきてから、土岐麻子のライブを見る機会が増えた。土岐麻子が東京オンリーのライブを年に数回開催しているので、その公演に行くことになるからである。福岡に住んでいた時には全国ツアーが開催される時にしか見る機会がなかった。

今回のライブは土岐麻子の公式サイトで知った。feat.川口大輔という文字に心躍るものがあった。川口大輔と言えば、僕が土岐麻子のベストCD「BEST! 2004-2011」を入手した頃、そのベストCDに収録されていた楽曲の多くが川口大輔作曲のものだった。また、川口大輔が土岐麻子の小学校時代の同級生という話もライブに行くようになってから知るようになった。そんなことから、今回のライブは僕がライブで聴く機会がなかった土岐麻子の初期楽曲を聴けるのではないかという期待感があった。

チケットはe+で先行予約を受け付けていたので申し込んだ。開催日が11月2日の日曜日ということで休みの日なのでライブを見に行くのに支障はないと思って申し込んだところ、チケットは無事確保できた。

ただ、この公演を見に行く数日前に、佐野元春45周年アニバーサリー・ツアーがLINE CUBE SHIBUYAで開催され、それを見に行ったので1週間も経たずにまたライブを見に行くというハードスケジュールになってしまった。そんな時もあると思いながら、チケットの発券可能日になってからコンビニでチケットを発券してもらい、当日を待った。

日本橋三井ホールは今年2度目の訪問

ライブは16:30開場で17:00開演となっていた。少し早めに会場に着くように家を出た。会場である日本橋三井ホールは今年2度目の訪問になる。前回も土岐麻子のライブで、2月に「Lonely Ghost Tour」を見に来た記憶がある。土岐麻子自身もこのホールが気に入っているようである。

地下鉄銀座線の三越前駅から日本橋三井ホールはすぐなので、行くのは簡単である。16:15ごろ会場に着くと、何人かの観客がすでに集まっていて、開場を待っていた。僕もその中に加わって開場を待った。

16:20には入場のための整列をさせられ、16:30には無事開場した。このホールは1ドリンク制なので、チケットをもぎ取ってもらった後、ドリンク代を支払ってチケットをもらった。まず、自分の席に行き、荷物を置いてからドリンクコーナーに行き、ビールとチケットを交換してもらった。ドリンク代も高いので、ビールぐらい頼まないと割に合わない。もらったビールを自分の席に持って行って、チビチビ飲んでいた。

席は割りと前の方ではあったが、前の人が座るとステージは若干見づらかった。でも、土岐麻子と川口大輔は確認できるぐらいには見えていた。

17:02にバンドメンバーと川口大輔がステージに現れ、聴いたことのない音楽が流れると同時に土岐麻子がステージに現れた。そして、ライブは始まった。

本編セットリスト

  1. トーキョー・ドライブ
  2. SUPERSTAR
  3. smilin’
  4. 乱反射ガール
  5. KAPPA
  6. Kung Fu Girl
  7. 夏の横顔
  8. City Lights Serenade
  9. ホロスコープ
  10. 僕は愛を語れない
  11. NEW YEAR, NEW DAY
  12. フラミンゴ
  13. サマーヌード
  14. August
  15. Gift~あなたはマドンナ~

一曲目は川口大輔作曲の「トーキョー・ドライブ」だった。この楽曲は好きな楽曲だが、これまで参加したライブで聴いたことはなかった。予想外の演奏にニコニコしながら聴いていた。川口大輔が手拍子を煽るので手拍子を打って楽曲にノっていった。

二曲目も最近滅多にライブでは歌わない「SUPERSTAR」を歌った。この楽曲も好きなので、やはり意外な演奏に楽しんでいた。

三曲目もライブでは聴いたことがない「smilin’」を歌ったので、驚いていた。気分的には「BEST! 2004-2011」をライブで再現しているかのような気がしていた。川口大輔印の楽曲を立て続けに演奏することでなんか懐かしさが込み上げてきていた。

MCが入る。川口大輔の挨拶もある。「前のライブをここで開催した時に、11月2日が会場空いていると言われて、川口くんと一緒にライブをしたい、川口くんが私に提供してくれた楽曲を中心にライブを組み立てたらライブが映えるのではないかと思い、開場を押さえました。今日はほとんど川口くん提供の楽曲で占められます。川口くんは小学校の同級生で、大人になってから仕事を一緒にしたら波長があったというか。」なんて話をすると、川口大輔は「土岐ちゃんを紹介されたのはJazztronikの野崎くんからで。」という話はしていた。その後、バンドメンバーの紹介をした。ギターは高木大丈夫、キーボードは井上薫、ベースは林あぐり、ドラムは伊吹文裕という布陣である。高木大丈夫は本名が高木大輔と川口大輔の下の名前が同じで、メガネも同じくかけているし、赤提灯で一緒に飲んでいるし、という関係だそう。井上薫は他のアーティストの仕事で川口大輔の楽曲を演奏したそうである。Xで川口大輔をフォローしたらフォローされ返されたのが嬉しい、と話していた。伊吹文裕は、土岐麻子を「ファンタジア」のMVを観て知ったそうである。

次の楽曲は冒頭アカペラが入るのだが、会場にゴスペラーズのKさんがいるので、照れくさいとは言っていた。そして、アカペラでスタートしたのは、「乱反射ガール」だった。この楽曲もライブでは聞いた記憶がないので、聞けて嬉しい。

続けては、最新アルバム「Lonely Ghost」から「KAPPA」が歌われた。もちろん、川口大輔作曲の楽曲ではない。ただ、ここに来て最新モードに切り替わった印象は受ける。

続く楽曲は予想外の「Kung Fu Girl」だった。僕の好きな楽曲なのだが、この楽曲をライブで聴いた記憶は全くない。ライブで披露したことがないのではないかと思う。その楽曲を披露してくれたので、内心ニコニコしてしまった。

MCが入る。「”Kung Fu Girl”とかめちゃくちゃ好きな楽曲なのですが、セットリストに合わなくて歌う機会がなかったです。”プリズンボーイ”というアカペラから”乱反射ガール”に入りました。ここで川口くんといえばバラードの魅力かな。」と話すると、川口大輔は「僕は本来R&Bとか、ブラックミュージックがメインなんですけれど、最近はバラード好きかもとは思います。」と話していた。「川口くんと楽曲のやり取りしていると、お手紙のやり取りをしているような感じです。川口くんがどんな感じで暮らしているのかな、と想像しています。」という話から川口大輔が「僕が一番落ち込んでいた時に作った楽曲を土岐ちゃんに渡したら、この歌詞を乗っけたか、と思いました。」と話していた。

そんなMCの後に続いたのはバラードの「夏の横顔」だった。この楽曲もライブで聴いたことはない。本当にこの日のライブは珍しい楽曲が多い。

バラードが続き、次に歌った楽曲は「City Lights Serenade」だった。この楽曲もライブで聴いたことがないので、じんわり心に沁みた。

バラードコーナーが続き、次は「ホロスコープ」とまた珍しい楽曲を歌った。当然ライブで聴いたことはないので、じっくりと聴き入った。

そして、「僕は愛を語れない」をしっとり歌う。ここまでずっとライブ初体験の楽曲ばかりなので、すごい状況だ、と思いながら聴いていた。アウトロのところでギターとキーボードのソロバトルが入るのが魅力的である。

MCが入る。「エンディングのバトルがすごいというか。何かしたくなる感じです。今日のライブはなぜこういうふうにしたかというと、ソロ活動20周年を迎えて、活動を振り返った時に川口くんの楽曲の存在が大きかったのでソロ活動20周年のイベントの時に本当は組み込みたかったのですが、色々あってできず、今回、それを実現したというわけです。バラードを聞いてもらったわけですが、次の楽曲ではみんなで歌ってほしい楽曲です。歌ってほしいのは「Dear, Dear」という部分です。」と言って、「NEW YEAR, NEW DAY」のサビの部分を観客に練習させた。

そのまま、「NEW YEAR, NEW DAY」を歌った。もちろん、観客はサビの「Dear, Dear」はコーラスする。この楽曲も初めてライブで聴いた。「Dear, Dear」をコーラスすると気分がいい。

続けて、また予想外の選曲がされた。「フラミンゴ」である。この楽曲も僕は好きなのだが、ライブで聴いたことはない。当然ご機嫌な気分で聞き入っていた。

MCが入る。「最後の方の時間になってきまして、川口くんの魅力を伝えきれていない気がしますが、川口くんは結構カバー曲のアレンジをしてもらっています。その中で夏の楽曲を歌いたいと思います。」なんて話をすると川口大輔は「めちゃくちゃあっという間ですね。でも、12月に恵比寿で追加公演ありますから」といい、12月4日の恵比寿ガーデンホールの追加公演の話をしていた。川口大輔は「1ヶ月後のライブだとチケット買いたいのかな?」と話して笑わせていたが、セットリストはある程度変わるらしい。カバー曲の話に戻った時に川口大輔は幼少期にフィリピンに住んでいたそうで、ラテン系の楽曲が得意だそうである。川口大輔は小学校2年の時に日本に戻ってきたそうである。

演奏されたカバー楽曲は、真心ブラザースの「サマーヌード」だった。この楽曲もライブで聴いたことはない。だから新鮮だった。アウトロのところでバンドメンバーの紹介とソロ演奏が入る。

続けて、「Lonely Ghost」から「August」が演奏される。川口大輔に煽られて、観客も手拍子を打つ。この楽曲はライブ終盤の盛り上げにはあっている気がする。

続く楽曲はお馴染み「Gift~あなたはマドンナ~」だった。この楽曲は確実に歌う曲なので、安心感はある。歌い終わった後、バンドメンバーの紹介があり、本編は終わった。

アンコールセットリスト

  1. ソラニン
  2. Lonely Ghost
  3. ファンタジア

アンコールを求める観客に応じるように土岐麻子とバンドメンバーがステージに再登場する。そして、演奏を始めたのはカバー曲の「ソラニン」だった。キーボードの井上薫がものすごいスピードで鍵盤を弾いているのを観て、「凄い」と実感していた。この楽曲もライブで聴いたことはない。

アンコール2曲目は、「Lonely Ghost」だった。最近の楽曲なので、安定感はある。

MCが入る。「”ソラニン”は川口くんがアレンジした中でも最も奇天烈で。」と話をして、川口大輔はキーボードを2小節弾いたらギブアップしたそうである。なので、CD音源はシーケンサーを使ったそうである。続けてグッズの紹介コーナーだったのだが、土岐麻子の新製品はないそうで、川口大輔はタオルを作ったそうなのでその紹介をしていた。それからバンドの近況紹介に移ったのだが、ギターの高木大丈夫とドラムの伊吹文裕が一緒にやっている「メガネブラザース」の紹介をしていた。

最後の楽曲は、川口大輔と一緒に作った最初の曲だそうである。それが「ファンタジア」だった。この楽曲はライブで聴いた気はするが、ライブの最後にはあっていると思う。

全ての演奏が終わって、バンドメンバーを紹介し、全員がステージから去った。

今回の「feat.川口大輔」のライブは、まさに僕が聴きたかったものの聴いたことのない楽曲をたくさんライブで聴けて、楽しいひと時を過ごせたライブだった。今回のライブは当たりだと思う。

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