佐野元春 & THE COYOTE BAND 佐野元春45周年アニバーサリー・ツアー・ファイナル|横浜BUNTAI

2025年12月7日@横浜BUNTAI

はじめに

佐野元春45周年アニバーサリー・ツアーのファイナル公演は、2025年12月7日の横浜BUNTAIで開催された。横浜に住んでいるから、当然ファイナル公演は行く気でいた。チケットはファンクラブ先行で申し込んだのだが、申し込み時に第二希望まで申し込みをさせられた上に、当選したチケットは第二希望のスタンド席だった。チケットが取れただけ良かったとも言えるが、ファンクラブに入っているのにアリーナ席が取れなかったので、多少がっかりしていた。

それでも、当日は、夕方に横浜BUNTAIに出かけて行った。横浜BUNTAIに行くのは初めてである。建て直す前の横浜文化体育館の時にも行ったことはない。横浜文化体育館というとプロレスの興行が行われている会場というイメージが強い。もちろん、初期の佐野元春がライブを行った場所であることも知っているが、僕がファンになった頃からここでライブを行ったことはない。初めての場所なのでiPhoneでナビゲートさせたが、JR関内駅から歩いてすぐの場所だった。

16:00ごろに会場に着いたのだが、すでにファンが入場を待っていた。1994年に開催された「Land Ho!」ライブの時の写真が展示されていたので、さらっと見ておいた。

16:30に入場できるようになり、場内に入場した。今回もチケットはTシャツ付きを買ったので、LINE CUBE SHIBUYAに続いて2枚目のTシャツを手に入れてしまった。チケットの席情報をもとに場内の自分の席に行くと驚いた。スタンド席なのだが最前列でアリーナ席の最後尾のすぐ次であり、しかもスタンド席なので段差があってステージが見やすかったのである。実質アリーナ席後方といった感じである。

グッズ売り場を覗いたりしたが、特にグッズは買わず、場内で軽食を売っていたので軽食を買って食べて、開演を待っていた。iPhoneの通信は良好だったので、自分の席で時間潰しが楽だった。

18:00を少しすぎたあたりで観客から手拍子が飛び、しばらくすると場内が暗くなってスクリーンに映像が映し出され、ショーは始まった。

本編第一部セットリスト

  1. Youngbloods(New Recording)
  2. つまらない大人にはなりたくない(New Recording)
  3. だいじょうぶと彼女は言った(New Recording)
  4. ジュジュ(New Recording)
  5. 街の少年(New Recording)
  6. 欲望(New Recording)
  7. 自立主義者たち(New Recording)
  8. 君をさがしている-朝が来るまで(New Recording)
  9. 誰かが君のドアを叩いている(New Recording)
  10. 新しい航海(New Recording)
  11. レインガール(New Recording)
  12. 悲しきレイディオ

オープニングは佐野元春の45年に渡る活動をオリジナルアルバムの紹介と、その時点の写真や動画で説明した動画だったが、BGMが変わっていた。スポークンワーズ・ナンバーを採用していたのであるが、選曲が「再び路上で」、「SLEEP」、「フルーツ」に変わっていた。まさかここまでセットリストを変えるか、といった感じだった。

横浜BUNTAIは横に長いステージと座席設定をしていたので、ステージと座席の距離が近い。また、映像を映すスクリーンがシネマスコープサイズよりもさらに1.5倍か2.0倍ある超横長のスクリーンで、各楽曲に合わせた映像が超横長のスクリーンに映し出されたり、中央が各楽曲に合わせた映像で左右がステージをリアルタイムで映し出す映像になっていたり、とかなり面白い効果を挙げていた。

バンドメンバーはいつものTHE COYOTE BANDの他にバッキング・ボーカルの女性が二人加わっていた。だから、演奏もコーラスが映えていた。

セットリストは、第一部に関してはLINE CUBE SHIBUYAの時と変わりはない。ただ、「悲しきレイディオ」を除いてアルバム「HAYABUSA JET I」、「HAYABUSA JET II」に全て収録されている楽曲になった。

MCの内容は以下の通りである。

  • 「だいじょうぶと彼女は言った」の前に、「今晩は、横浜! 楽しんでいってください」
  • 「街の少年」の前に「今夜は新しい曲、いい曲をいっぱい演奏します」
  • 「誰かが君のドアを叩いている」の前に「僕が横浜BUNTAIで演奏するのは40年ぶりです。VISITORS TOURの時以来です。VISITORS TOURに来てくれたファンの人もいるかと思います」
  • 「レインガール」の前に「ありがとう、みんないい感じ? 次に歌いたい曲はHAYABUSA JET IIに入っている曲です。あの娘だけはリアル、僕のレインガール。」
  • 「悲しきレイディオ」の後に「今回のライブはインターミッションを挟んで一部、二部に分かれています。僕ら20分後にまた戻ってきます」

インターミッション

休憩の時間は今回も会場内にいる観客向けに映像が流れていた。インタビュー映像「山中湖は寒かった」と、佐野元春の愛犬、ゾーイ君だけを映した「しばらくお待ちください」が流れていた。やはり今晩もファンの人々をほっこりさせていた。

本編第二部セットリスト

  1. OPENING
  2. さよならメランコリア
  3. 銀の月
  4. 冬の雑踏
  5. 境界線
  6. 愛が分母
  7. 純恋(すみれ)
  8. La Vita è Bella
  9. エンタテイメント!
  10. 水のように
  11. 大人のくせに
  12. 新しい世界(New Recording)
  13. スウィート16
  14. サムデイ
  15. 明日の誓い
  16. クリスマス・タイム・イン・ブルー
  17. 約束の橋(New Recording)

第二部はいろいろ選曲に変更があった。このツアーで聴いたのは初めての「冬の雑踏」、「境界線」、そして、2011年以来「ロッキン・クリスマス」以外では聞けなかった名曲「クリスマス・タイム・イン・ブルー」である。特に「クリスマス・タイム・イン・ブルー」は通常のツアーで聴いたのは久しぶりなので、心が震えてしまった。LINE CUBE SHIBUYAの時と比べると、どことなくツアーファイナルであることと、パーティ的な要素が見え隠れするように思われた。ただ、社会情勢を比喩したかのような部分も当然あった。

一部の楽曲は「HAYABUSA JET II」に収められたので、楽曲名をアルバム収録のタイトルに修正している。

MCの内容は以下の通りである。

  • 「境界線」の前に「世の中を見ているとなんか色々なところになんだかな? というような境界線が見えます。そんな境界線を超えていきたい。そんな気持ちを込めています」
  • 「愛が分母」の前に「皆さんを見ているとファンの年齢層もだいぶ広がってきました。今日、この会場にはキッズたちが何人か来ています。次は世界中のキッズに歌いたい曲です。」
  • 「エンタテイメント!」の前に「デビューして僕は45年を迎えました。そして、THE COYOTE BANDを結成して20年です。今回は全国ツアーのチケットが売り切れて嬉しいです。横浜のみんな、もっとロックしよう!」
  • 「スウィート16」の前には「スウィート16!」
  • 「サムデイ」の前に「この街、横浜。色々な思い出があります。最初のアルバム「バック・トゥ・ザ・ストリート」そのフロントカバーをこの横浜の街で撮りました。そして、ここからすぐ近くの横浜スタジアムですね。その場に来てくれた人もいると思います。次に歌いたい曲、僕はこの曲を書いて本当に良かったなと思います。こうして横浜のみんなと一緒に歌うからです」
  • 「クリスマス・タイム・イン・ブルー」の前には「12月ですね。クリスマスの季節です。いつもこの季節に思うのは、戦争で傷ついた子供たち、大人たち。この世界のどこかで同じ空の下にいるということ。僕らの世界に本当の平和が訪れることを祈ってこの曲を歌います」
  • 「約束の橋」の前には「45周年ということで振り返ってみると、急に外国に行っちゃったり、時々へんてこりんな曲を書いたり、バタバタやってきました。そして、80年代にはザ・ハートランド、90年代にはホーボー・キング・バンド、そして、今一緒にやっているコヨーテ・バンド、僕は素晴らしいミュージシャンに恵まれました。そして、ずっと応援してくれているファンの皆さんに感謝したいです。最後の曲になりますけれど、そんなみんなに感謝を込めてこの曲を歌います。約束の橋」

そして「約束の橋」の演奏が終わったら「みんな本当にどうもありがとう。嬉しいです。」と言った後、メンバー紹介があった。ギターは深沼元昭と藤田顥、ベースは高桑圭、キーボードは渡辺シュンスケ、ドラムは小松シゲル、バッキング・ボーカルが佐々木久美とTIGARで、バッキング・ボーカルは名盤ライブ「SWEET16」のメンバーでもあった。

メンバー紹介が終わった後、佐野元春とバンドメンバーはステージから去った。当然観客はアンコールを要求していた。

アンコール

  1. シュガータイム
  2. スターダストキッズ
  3. ソー・ヤング
  4. アンジェリーナ・メドレー

アンコールで驚いたのは、一曲目がなんと「シュガータイム」だったことだろう。久しぶりにこの楽曲を聴いたし、一緒に歌った。その後も怒涛の演奏だったし、ラストの「アンジェリーナ・メドレー」は「アンジェリーナ」の演奏が終わるかと思ったら、佐野元春と観客の「愛する気持ちさえわけあえれば、I need you, You need me.」のコール&レスポンスが追加されて会場の盛り上がりは尋常じゃなかった。

MCは、「アンジェリーナ・メドレー」が終わってからで、「嬉しいです。みんなどうもありがとう。」と言って、もう一回メンバー紹介をした。その後、ツアーファイナルなので、ステージクルーの紹介もした。

MCの内容は以下の通りである。

  • 「45周年ということで気の利いたスピーチを、と思って色々考えたのですがバラバラとまとまらず。僕はこの国に生まれて、この人生を自由に感じて自由に思い、自由に表現してきました。でも、今思うのは、それは当たり前のことではなく、とても幸運だったのではないかと思っています。今、世界中のあちこちで”自由とは何か”、”デモクラシーとは何か”、色々意見が飛び交っていますけれど、考えすぎて臆病になってしまうのはいけません。オーディエンスのみんなが今夜ここでこうして一緒にいてくれていることが、僕にとってとても心強いです。45周年を迎えましたけれど、よくあるノスタルジーとかじゃなくて、今まで通り楽しく最前線でやっていきたいと思います。応援、よろしくお願いします。今夜、本当にありがとう。」

休憩時間を入れると3時間半近い公演になっていて、ツアーファイナルに相応しい内容だった。観客もヒートアップして、結構な演奏曲で一緒に歌っていたし、皆、思い思いのダンスをしていた。何より、「クリスマス・タイム・イン・ブルー」を通常ツアーで久しぶりに聞いたのと、佐野元春がハーモニカを吹くシーンが多かったのと、「アンジェリーナ・メドレー」の怒涛の感覚が素晴らしかった。

思うに、40周年の時のコロナ禍で開催した日本武道館と大阪城ホールでのアニバーサリー・イベントが不完全燃焼だった分、今回の45周年アニバーサリー・ツアーにかける思い入れは大きかったのではないかと思う。佐野元春がコロナにかかって2公演を2026年に延期してしまったが、ツアーとしてはファイナルの横浜BUNTAIでの盛り上がり方は素晴らしく、いい思い出を作れたと思う。

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