スペンサー・コンフィデンシャル(DOLBY VISION/Netflix)

No Image 原題 SPENSER CONFIDENTIAL
レーベル Netflix
制作年度 2020年
上演時間 111分
監督 ピーター・バーグ
出演 マーク・ウォールバーグ、ウィンストン・デューク、アラン・アーキン
画面 2.00:1/DOLBY VISION
音声 DOLBY ATMOS 英語
字幕 日本語

あらすじ

 ボストン市警の警察官スペンサーは、自分の上司であるボイランに暴行を働き、その罪で刑務所に5年服役していた。刑期を勤め、出所したスペンサーをヘンリーが待っていて、スペンサーを自宅に呼び寄せる。その自宅ではホークという黒人も同居していて、スペンサーは自分の居場所がないことを悟る。スペンサーはボストンを出て、別の場所で静かに暮らそうと、トラックの運転手の免許取得に動く。そんな中、自分の上司だったボイランが殺され、ボイランを殺した犯人として同じ警察官のグラハムが容疑に上がるが、グラハムは自身の手で自殺したように見え、事件は終わりを見せたかに思えた。しかし、スペンサーはかつてボイランに暴行を振るった経緯から、グラハムの手による殺害とは思えず、グラハムも誰かに殺害されたのではないかと思い、元警官の知恵を働かせ、事件の真相を探っていく。それは、警察とギャングの癒着を暴くことになり、また、カジノを巡っての報酬の分前を取引する材料にもなっていた。スペンサーは、ホークやヘンリーとともに警察とギャングの癒着を暴こうとする。

感想

 Netflixのオリジナル作品として、ピーター・バーグを監督に、マークウォールバーグを主演に備え、「Wonderland」を原作にして映像化したのが、この「スペンサー・コンフィデンシャル」です。残念ながら批評家や観客からの評価は芳しいものではなく、出来が今一つの作品になっています。しかしながら、Netflixでは人気の高い作品でもあり、視聴者にお勧めの作品になっています。

 物語の設定が面白いなと思ったのが、主人公が元警察官で、警察官だった頃にある事件で上司を殴り怪我をさせ、裁判で有罪判決を受けて5年間服役し、出所したところから物語が本格始動するところにあると思います。しかし、元警察官であるという設定ながら、出所後に起こった上司であるボイランの殺害と、その犯人にされたグラハム警察官の自殺を事件の真相でないと判断し、独自に動いてしまうところが、設定に無理があるように思います。

 事件の真相を探るスペンサーですが、彼にはサポートする役割としてヘンリーとホークがいるところにチーム物としてのストーリー展開があるといえます。だが、ヘンリーもホークも積極的に事件に関わることはなく、スペンサーを助けているうちに事件に関わっていくというところが、物足りないかなといえます。最初のキャラクター設定から彼らにはその存在感が弱いところがあり、それが物足りない感覚を得てしまうのではないかと思います。

 資源の真相を探る中、スペンサーがなぜ警察官だった頃にボイランを殴ったのかも明らかにされていきますが、ボイランやその上層部の組織がギャングとつながっていて、ドッグレース場だった「ワンダーランド」の跡地に造られる予定のカジノと、麻薬の取引を巡る駆け引きが次第に明らかにされるにつれ、スペンサーが何に対して戦っていくのかが明確になっていきます。その辺の展開は悪くはないと思います。

 しかしながら、アクション映画と思って期待をすると、期待外れに終わってしまうと思います。アクションシーンが物足りないのです。スペンサーは刑務所から出所した後なだけに銃やナイフを持っておらず、ガンアクション等を期待すると、肩透かしに合ってしまうからです。クライマックスの犯罪組織や警察との戦いでも意外とあっさり描かれ、満足感が低い結果に終わってしまうところが残念です。

 映像は4K UHD/DOLBY VISIONで収録されていて、高い解像度と、明確な色乗りが堪能できます。ボストン市街の彩が鮮やかで、その場にいるかのような感覚を味わえます。スペンサーの過去のシーンでは意図的にモノトーンになり、時系列をはっきりさせているところが感じられます。音響はDOLBY ATMOSです。派手なアクションシーンはありませんが、イマーシヴなオーディオは効果を発揮させていて、三次元空間を出現させるのに成功しています。

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