遊星からの物体X(4K UHD/iTunes Movies)

No Image 原題 THE THING
レーベル UNIVERSAL PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度 1982年
上演時間 109分
監督 ジョン・カーペンター
出演 カート・ラッセル、ウィルフォード・ブリムリー、T・K・カーター
画面 2.39:1/HDR10
音声 DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語
字幕 日本語

あらすじ

 南極のノルウェー基地の隊員が、ヘリコプターから犬を狙撃しようと悪戦苦闘していた。犬は巧みに攻撃を交わし、アメリカの基地に近づく。ノルウェーの隊員はアメリカ基地の近くで犬を殺そうとして果たせず、ヘリコプターもろとも爆死してしまう。犬はアメリカ基地の隊員に救われ、犬を囲う檻に入れられる。しかし、その犬は遠い過去に宇宙から南極にやってきたエイリアンがなりすましていた仮の姿だったのである。犬は本性を表し、他の犬に取り憑く。それを見たアメリカ基地の隊員は犬を殺すが、エイリアンは次第にアメリカ基地の隊員に乗り移っていき、姿格好が生存者と同じ格好なため、識別が困難で、次第に隊員たちはエイリアンに殺されていく。隊員の一人であるマックは血液検査でエイリアンを特定しようとするが、それでエイリアンがわかった時には、エイリアンの襲撃に防ぐことはできず、最悪の事態を迎える。

レビュー

 独特の映像スタイルを持ち、根強い人気を誇るジョン・カーペンター監督が、SF映画の古典である「遊星よりの物体X」をリメイクした作品が、この「遊星からの物体X」です。製作費15百万ドルに対して、興行収入が19.6百万ドルと一応の成功を収めていて、現在ではカルト映画として一定の評価を得ています。その証拠に、Rotten Tomatoesの批評家評価は86%、観客評価は92%と好成績を残していることからも明らかです。

 映画はエイリアン対南極のアメリカ基地の隊員の死闘というスタイルを取ってはいますが、SF映画というよりは誰がエイリアンの餌食になっているのかがわからないというミステリー要素の強い映画になっているというのが、この映画の特徴ではないかと思います。エイリアンはあまり姿を見せず、アメリカ基地の隊員になりすましているために、隊員たちが疑心暗鬼になっている様子が明確に描かれ、それがこの映画の怖さを描き出していると言えます。

 エイリアンが南極で何をしていたかというと、映画の冒頭で宇宙船が地球に墜落していく様子が描かれていることから、はるか昔に南極にエイリアンの船が墜落し、そのまま冷凍冬眠していたということになります。それをあるきっかけでノルウェー基地の隊員が宇宙船を掘り起こし、冷凍冬眠をしていたエイリアンを起こしてしまったことから、物語の恐怖が始まっていきます。

 南極のアメリカ基地の隊員たちは、犬から隊員に変身するエイリアンと対峙せざるを得ず、怪しい隊員に対しては、リスクを取って隔離するなどの作戦を取っていますが、それだけではエイリアンの襲撃を防ぐことはできず、結局次々とエイリアンの餌食になっていくところが、SFホラーとしての怖さを感じるところがあります。エイリアンの姿形も不気味な感じで、恐怖感を呼び起こされる様になっています。

 エイリアンは次々にアメリカ基地の隊員を餌食にしていきますので、誰が次の餌食になるのかという恐怖感が物語を盛り上げています。その中でマックは主役級の扱いで、彼がエイリアンを識別するための血液検査を提案したり、エイリアンに乗っ取られた隊員を抹殺したりと活躍を示します。それでも、クライマックスからラストにかけては、バッドエンドにしかならないという展開で、余韻が強く残ります。

 映像は4K/HDR10で提供されています。マスターが35mmフィルムでそれをリマスターした4Kマスターを制作していますので、1982年の映画にしては、高解像度を誇ります。南極の風景や、基地の様子が細部まで見事に描写されています。また、HDR10でのカラーグレーディングを行なっているため、南極の色合いや、基地の薄暗さが高コントラストで再現され、映像に魅力を感じます。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chサラウンドですが、マスターはDOLBY STEREO 4.0chであるのと、制作年度が1982年と古いため、Hi-Fi音源ではなく、意外とナローな帯域を持った音響効果を成しています。サラウンドはそれなりに効果を発揮していますが、ナローな帯域が原因で、迫力は乏しいものになっています。

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