ウォーターワールド(4K UHD/iTunes Movies)

No Image 原題 WATERWORLD
レーベル UNIVERSAL PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度 1995年
上演時間 136分
監督 ケヴィン・レイノルズ
出演 ケヴィン・コスナー、デニス・ホッパー、ジーン・トリプルホーン
画面 1.85:1/HDR10
音声 DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語
字幕 日本語

あらすじ

 地球は極の氷が溶け出し、地表は全て海に覆われてしまった。その状態でも人々は生き残る手段を確保していた。ある時、マリナーは海底に潜り、そこで採取した土を水上に住む人々と物々交換で他の品物を手に入れようとしていた。しかし、スモーカーズとよばれる海の支配者がそこを襲い、マリナーは、水上に住むヘレンとエノーラを救助して海に出ていく。エノーラの背中には刺青があり、それは人々が求める乾いた土地、ドライ・ランドへの地図だと噂されていた。スモーカーズのリーダー、ディーコンはその地図を入手すべく、マリナーの行方を追った。マリナーはヘレンとエノーラを邪険に扱うが、次第に心をかわし始めるようになる。そこにスモーカーズの攻撃が何度もあり、エノーラは最終的にディーコンの手に渡ってしまう。エノーラの救出のためにマリナーはディーコンを追いかける。

感想

 「ダンス・ウィズ・ウルヴス」の監督・主演でアカデミー賞を受賞したケヴィン・コスナーが海上を舞台にしたSFアドベンチャー大作が、この「ウォーターワールド」です。ケヴィン・コスナーが主演ということで期待された映画ではありますが、実際に蓋を開けると大失敗作に終わり、批評家、観客から辛口の批判が飛び出し、興行収入も製作費を大幅に下回る出来の悪い作品になっています。

 海上を舞台にした映画ということもあり、撮影にかなりの困難があったのは事実です。映画業界では「海の出てくるシーンのある映画はヒットしない」というジンクスもあるぐらいで、海上での映画の撮影には困難が付き纏います。天気の急変や、風の向き、太陽の照り返しなど劣悪な環境が映画の撮影に影響を与えています。この映画ももれなくその影響を受けていて、製作費がかなり莫大な費用となって作品にのしかかっています。

 そうした環境を抜きにしても、作品には共感できる要素が少ないというのがあります。主人公マリナーは、名前がありません。単に海上で生活しているからマリナーと便宜上呼ばれているだけで、彼のヒーローとしての立ち位置が、物語前半ではあまり好ましいものではありません。冒頭から小便をしてその小便を濾過して真水を作り飲むシーンから、彼の特異性が語られていくことになります。海上都市で救助したヘレンとエノーラに対しても、庇護しようとする気はさらさらなく、自分が生き残るためにこの二人を始末しようと考えているぐらいです。

 他方、エノーラの背中に描かれた地図を手に入れようとするスモーカーズのボス、ディーコンは悪の親玉ではありますが、つまらないギャグを飛ばして、観客を凍りつかせます。目を失ったかと思えば義眼でギャグを飛ばし、原油タンクに平気で火を落とすなど、笑いを取ろうとして全て外しているところがある意味すごいと言わざるを得ません。彼の部下もギャグを飛ばしていますが、やはり笑えないところが欠点です。

 そうした二つの勢力が、伝説に伝わる乾いた土地、ドライ・ランドを目指してエノーラの背中にある地図を手に入れようとせり合いを競うのが物語の展開ですが、次第にマリナーとエノーラの間に心の交流ができてくるのが、唯一の出来のいいシーンかなと思います。それがあるために、エノーラを救うためにマリナーがディーコンに挑むシーンが生きてくると言えます。ただ、その緊迫感あるはずの対決のシーンでも、やはり笑いを取ろうとして失敗しているのは、残念と言わざるを得ません。

 ただ、大阪にあるテーマパーク「USJ」には「ウォーターワールド」のアトラクションがあり、このアトラクションは映画の派手な戦闘シーンだけを凝縮して面白く作ったショーになっているので、映画の要素としてはもっと面白くできる部分があったのだと思います。残念なことに、監督であるケヴィン・レイノルズの力量がなかったのが欠点かなと思います。噂ではケヴィン・コスナーが実際の監督を務めていたという話もありますが。

 映像は4K UHD/HDR10での収録です。海上という撮影にきつい環境にありながら、映像は概ね高解像度で、海の色や太陽の灼熱感がよく現れた色調をしています。1995年というかなり前の映画なので、もっと画質が悪いかと思っていましたが、比較的良好な画質を提供しています。高コントラストでの収録であり、臨場感はよく伝わるようになっています。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chですが、意外とサラウンド感が伝わってくる環境になっています。スモーカーズの放つマシンガンの響きや、海上での戦闘シーンなど、結構前後左右に音が配置され、臨場感を感じるようになっています。

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