GAME OF DEATH II(Blu-ray/CRITERION)

BRUCE LEE HIS GREATEST HITS Blu-rayジャケット 邦題 ブルース・リー/死亡の塔
レーベル CRITERION COLLECTION
制作年度 1981年
上演時間 97分
監督 ウー・スー・ユエン
出演 ブルース・リー、タン・ロン、ウォン・チュン・リー
画面 2.30:1/SDR
音声 DOLBY DIGITAL 1.0ch 英語
字幕 -

あらすじ

 格闘家であるビリー・ローは、友人の格闘家であるチン・クーと会談していた。この二人には勝負を挑みかける格闘家が多く、二人ともそれぞれのカンフーで敵を倒していった。ある日、ビリーはチン・クーが死亡したことを新聞で知る。その死因の謎を探して、ビリーは日本に来日し、チン・クーの娘とも会うが、チン・クーの葬儀の時に何者かが遺体を持ち去ろうとして、それを追いかけていたビリーは死亡してしまう。ビリーの弟であるボビー・ローは、兄の死を知り、兄とチン・クーの死の謎を解くべく、日本に来日し、カンフーの寺に立ち寄って秘密を探る。その秘密には、地下に埋まっている塔があり、そこに全ての謎解きがあるとされていた。ボビーは、怪しい格闘家と対決し、秘密を探ろうと動き出す。

レビュー

 ブルース・リーの死後製作された「ブルース・リー/死亡遊戯」のヒットを受け、「ブルース・リーが生前撮りためていた未使用フッテージがまだあった!」という謳い文句で製作された映画が、この「ブルース・リー/死亡の塔」です。しかし、この映画はブルース・リーの未使用フッテージはほとんどが「燃えよドラゴン」からの没テイクを流用しただけに過ぎず、実際にはブルース・リーのそっくりさんで「ブルース・リー/死亡遊戯」にも吹き替えをしていたタン・ロンがブルース・リーの代役と、ブルース・リー扮するビリー・ローの弟ボビー・ローを演じるというややこしい構成になっています。流石にこの映画を見たブルース・リー・ファンからも呆れられ、Rotten Tomatoesでは批評家の評価はなく、観客評価が43%と低迷しています。

 この映画をブルース・リーの出演作として認定するには、無理があると思います。前述のようにブルース・リーの未使用フッテージは、「燃えよドラゴン」の没テイクを流用しただけですし、ブルース・リー扮するビリー・ローは物語開始30分で死亡してしまうという、唖然とする展開が繰り広げられるからです。むしろ、ブルース・リー出演という看板を外して、単なるカンフー映画として売った方が、まだ見応えはあったかと思います。

 物語は、ビリー・ローの弟であるボビー・ローが、兄の死と兄の友人チン・クーの死の謎解きに挑むという展開になっています。カンフーシーンは、ユエン・ウーピンが担当しているため、それなりに見どころのあるアクションが楽しめますが、少なくともブルース・リーが提唱していたジー・クン・ドーの精神はこの映画にはありません。物語クライマックスでボビーが兄の提唱していたジー・クン・ドーを使うシーンがありますが、精神ではなく、格闘スタイルだけを模倣しているように思います。

 英語タイトルは「GAME OF DEATH II」と「ブルース・リー/死亡遊戯」の続編のようなタイトルになっていますし、ブルース・リーが演じるのは「ブルース・リー/死亡遊戯」と同じビリー・ローなのですが、話に関連性は全くありません。英語の別タイトルでもある「TOWER OF DEATH」の方が、しっくりくるような気がします。「死亡の塔」といってもタワーがそびえているわけでもなく、地下に秘密基地があるというだけで、地中に埋まっている塔という設定にはかなり無理があります。

 総じて、この映画は、B級カンフー映画の一つとしてでしかあり得ず、ブルース・リーの出演作として見るのには無理があります。クライテリオン・コレクションの「BRUCE LEE:HIS GREATEST HITS」では、フィーチャー・フィルムではなく、特典映像としてのみこの映画が収録されているのも、その現れではないかなと思います。ただ、ブルース・リーの幼少期の映像が収録されているので、その部分は貴重なシーンになっています。

「BRUCE LEE:HIS GREATEST HITS」の「ブルース・リー/死亡の塔」はハイビジョン映像で収録されています。新たにマスターを作り直したわけでもなさそうで、元素材のフィルムの状態が悪く、フィルムの傷やノイズが終始表示されるという状態になっています。それでも解像度はそれなりにあり、色乗りも悪くないと言えます。音響はDOLBY DIGITAL 1.0ch 英語のみの収録です。ロッシー音源のモノラル音声ということですが、そんなに質は悪くないと思います。映画を見るのに最低限の質は保たれていると言えます。

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