ラブ&モンスターズ(HD/Netflix)/Apple TVで観た映画のレビュー

ラブ&モンスターズ(HD/Netflix)

No Image 原題 LOVE AND MONSTERS
レーベル Netflix/PARAMOUNT PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2020年
上演時間 109分
監督 マイケル・マシューズ
出演 ディラン・オブライエン、ジェシカ・ヘンウィック、マイケル・ルーカー
画面 2.40:1/SDR
音声 DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語
字幕 日本語

あらすじ

 地球に小惑星が激突する可能性があると言うアクシデントが起こる。人類はミサイルを発射し小惑星を破壊して地球への衝突を回避するのだが、ミサイルに含まれていた化学部室が地球上に降り注ぎ、昆虫や爬虫類、両生類等が巨大なモンスターに変身をしてしまい、人類に襲いかかった。人類はシェルターに逃げ込み、そこでの生活を始めた。ジョエルはミサイル発射前にエイミーという女性と交際していたが、モンスター出現後はエイミーと離れたシェルターに逃げ込み、その後7年の月日が流れた。ジョエルはシェルターの防衛には役に立たなかったが、住民たちに料理を振る舞うことで役に立っていた。しかし、エイミーのことが忘れられず、無線で100km以上離れたエイミーのいるシェルターに話しかけたところ、エイミーも健在であることがわかった。そのため、ジョエルはシェルターを出て、エイミーの元に向かおうとする。その道中で犬のボーイと出会い、またサバイヴしているクライドとミノウと出会い、モンスターの攻撃を避け、エイミーに会うための道中をこなしていった。

レビュー

 アメリカでは新型コロナウイルスの感染拡大下の中、閉鎖されている劇場が多い中でロードショー公開をされた映画が、この「ラブ&モンスターズ」です。興行収入はアメリカでは100万ドル程度しか稼げず、アメリカ国外では結局Netflixでの配信で公開される状態になった映画ではあります。ただ、映画評論家、観客からはかなり高い評価を得ていて、評判は悪くない状態です。

 映画は、モンスターたちに地上を奪われてシェルターに避難している人々の中で、ジョエルという若者がシェルターに逃げ込む前に付き合っていたエイミーという女性に会いたくて、7年のシェルター生活から抜け出して、100km以上離れた別のシェルターにいるエイミーに会いに行く、というのがストーリーのあらすじです。その旅は困難を極めているかと思うと、意外とあっさり描いているので、モンスターの恐怖感はあまり感じません。

 この映画の肝は、モンスターたちの攻撃を交わしながらも、愛するエイミーに会いに行くジョエルの成長を描いていると言えるのですが、ジョエルが陽気な性格で、物語のモノローグを語っていることもあり、モンスターたちの攻撃による恐怖感というのがあまり全面に出ず、割とジョエルがあっさりとエイミーのいるシェルターに到着してしまうところに、期待外れのところがあります。それでも、ジョエルは次第に成長をしていっているというのは描かれているのですが。

 ジョエルがエイミーと再会した後、まだまだ物語は続いており、エイミーのいるシェルターは船の船長に引き摺られてシェルターを出る決心をするのですが、この船長が曲者で、ジョエルが成長した証を船長との戦いで見せているところは、面白いと思います。その過程でカニのモンスターとジョエルは戦うことになるのですが、彼の機転により、カニのモンスターの攻撃をうまく交わしているところは、面白い展開であると言えます。

 ジョエルが旅の途中で出会う犬のボーイは、結構ジョエルをピンチから救ったり、逆にピンチに陥れたりと様々な目に合わせますが、犬なのでそこは愛嬌で演技を見ていればいいかと思います。ボーイの存在もかなり大きなものになっており、ジョエルが成長するためのアイテムの一つとして描かれています。その他にも旅の途中で出会うクライドとミノウの二人の存在とかも、ジョエルの成長には欠かせないものになっています。

 映像はHD/SDRでの収録のようです。Apple TV 4KのNetflixアプリでは何も記載がなく、IMDbでもマスターの解像度の記載がないので映像を見て判断するしかないのですが、4K解像度はないようでHD画質でちょうどいい感じの解像度を出しているように思えます。SDRなのも、画面の輝度やカラーの色彩が煌めくような感じではないところから、HD/SDRであるだろうと判断できます。色乗りはまずまずの状態です。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chサラウンドで、モンスターの動きが背後から迫ってくるシーンなど、サラウンドをうまく活用した効果的な音響効果を演出しています。

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