FROZEN(Blu-ray)/アナと雪の女王/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

FROZEN(Blu-ray)

FROZEN Blu-rayジャケット 邦題 アナと雪の女王
レーベル BUENA VISTA HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2013年
上演時間 102分
監督 クリス・バック、ジェニファー・リー
声の出演 クリステン・ベル、イディナ・メンゼル、ジョナサン・グロフ
画面 2.24:1/アナモルフィック
音声 dts-HD MA 7.1ch 英語
DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語
字幕 英語、スペイン語、フランス語

あらすじ

 アレンデールの王の娘、エルサとアナは幼い頃から仲良しだった。しかし幼い頃から物を凍らせる魔力を持っていたエルサは、ある日不注意でアナを氷で傷つけてしまう。トロールの力により、回復したアナだったが、それを境にエルサは部屋に閉じこもり、アナと会おうとしなくなる。月日が流れ、エルサは女王になるための戴冠式に出席するが、そのときアナが出会った他国の王子ハンスと婚約をしたことを知って動揺し、アレンデール全体を凍り付かせ、永遠の冬にしてしまう。エルサはその事件をきっかけに山奥に引きこもるのだったが、アナは何とかエルサを城に戻すべく、一人エルサの元へ出かけていった。その途中で出会ったクリストフと一緒にエルサに再会するアナだったが、エルサの氷の魔力により、瀕死の危機を迎える。

レビュー

 ウォルト・ディズニー制作のCGアニメで、大ヒットを記録したのがこの「アナと雪の女王」です。そのヒットぶりはディズニー配給、ピクサー制作の「トイ・ストーリー3」と比較しても遜色のない成績で、北米のみならず、全世界で記録的ヒットを起こしています。

 物語は主人公であるアナとその姉でどんな物でも凍らせる能力を持ってしまったエルサとの姉妹の関係が主になっています。お互いがお互いを必要としているにもかかわらず、エルサの能力のために二人が分かり合えないという展開は、物語の悲劇と、クライマックスの感動の展開に繋がっていると思います。

 エルサは物語の最後近くまで、物を凍らせる能力を自分でコントロール出来ないという弱点を持っています。そしてそのために大切にしている妹のアナを傷つけてしまうという悲劇を引き起こしてしまいます。しかし、それでも姉を想うアナは、エルサを最後まで助けようとしています。その姉妹愛が物語の骨格をなしていると思います。

 アナと関係する男性キャラも登場し、それぞれが色々な立場でアナと関係を結んでいきます。アナが恋に落ちる王子ハンスは、彼女をサポートしようとしていますが、実はそこに裏があり、という設定で、結構最後はあくどいことをしています。この辺のキャラの変わり身は興味深いところであります。また、もう一人クリストフについて言えば、アナに振り回されながら、彼女を最後はしっかりサポートし、アナの信頼を得るところまでいくというのが、キーポイントだと思います。

 脇役キャラとして物語の狂言回しをしているのが、雪だるまのオラフと、トナカイのスヴェンでしょう。この2人(?)の存在が、物語に笑いをもたらし、ストーリーを奥深い物にしていると思います。特にオラフは、夏になれば溶けてしまうのにもかかわらず、アナの行動に協力を惜しまない姿勢が、魅力的な点だと思います。

 映画としてはミュージカルにジャンルされる物だと思いますが、劇中で歌われる数々の歌たちのすばらしさは、この映画の魅力を強力にしていると思います。「Let It Go」を始めとする劇中歌の数々は、映画の存在を忘れさせる出来になっています。

 映像は劇場では3Dで上映されましたが、北米盤のBlu-rayでは3D版の販売自体がされなかったので、2D版での観賞になります。おそらく3D版で観賞したならば、すばらしい立体感を表現出来るであろう映像の作りになっています。CGアニメということもあり、映像自体の品位や色乗り、空間再現力が見事で、すばらしいの一言につきます。音響はdts-HD MA 7.1chを5.1chにダウンコンバートしての視聴になりますが、サラウンドはかなり自然です。リアチャンネルとフロントチャンネルの繋がりがかなりよく、歌のシーンでは、音が部屋全体に響き渡るかの様な広がりを見せています。また、エルサの氷を作り出すシーンでも、映像と連動した空間再現力を放っています。

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