I AM LEGEND/アイ・アム・レジェンド/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

I AM LEGEND

I AM LEGEND DVDジャケット 邦題 アイ・アム・レジェンド
レーベル WARNER HOME VIDEO
制作年度 2007年
上演時間 104分(試写会バージョン)
監督 フランシス・ローレンス
出演 ウィル・スミス、アリシー・ブラガ、ダッシュ・ミホク
画面 2.35:1/アナモルフィック
音声 DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語
字幕 英語、フランス語、スペイン語

あらすじ

ガンを抑制するウイルスの異変が人類に対して起こり、人類の大半はミュータントに変形をしてしまった。たった一人犬のサムと共にニューヨークに留まってウイルスの研究を続けるロバートは、次第にミュータントに追い回され、その中でアンとイーサンという女性と子供に出会う。彼女たちの話によれば、人類が生き残っていて、シェルターの中にいるという。しかしそれを信じないロバートは、ミュータントからの攻撃をかわしていく。

レビュー

有名なSF作家、リチャード・マシスンの小説「地球最後の男」を映画化したのが、この「アイ・アム・レジェンド」です。人気スター、ウィル・スミス主演ということもあってか、巨額の制作費にもかかわらず、劇場公開時に北米だけで2億5千万円を稼ぎ出しています。

今回は、DVD2枚組のもう一つの劇場公開版(試写会版)と銘打ったバージョンでの鑑賞です。実は元々の劇場公開用として製作されたのがこのバージョンで、試写会の結果、幾つかのシーンを差し替えたのが実際の劇場公開版になっています。そのせいか、ラストが大幅に変わったバージョンになっています。

いきなりラストから話しますが、劇場公開版と、試写会バージョンではその展開が大きく異なります。両方とも見比べてみたのですが、試写会バージョンのほうが、ミュータントとの対立と和解、主人公ローレンスの立ち位置、希望についての余韻の残り方などが違っていて、試写会バージョンのほうが、まだ不安感を残すような設定になっていると思います。劇場公開版では、一応解決したような感じで、初見の方にはいいラストかなと思います。

物語は、前半1時間強、ほとんどローレンスと犬のサムしか登場人物がいなくて、またサウンドトラックがほとんど鳴らない(たまになるが抑えめ)だったりするので、物凄くテンションの高い展開になっています。ローレンスしかいないニューヨークという舞台は、荒涼としていて、寒々としています。

物語がそのために前半単調になりがちではありますが、ところどころ、野生の動物との遭遇や、チラチラ姿を表すミュータントの存在が、効果的な音響と共に表現されているので、はっとさせられる所があります。

ローレンスはミュータントの治療の方法を探している軍人ではありますが、あまりそれらしく見えないのがちょっと難点かなと思います。まあこれはスター映画として確立しているところはあるので、それもやむを得ないところではありますが、もう少し科学者ぽくしていると、クライマックスのシーンが生きてくるのではないかなと思います。

物語中盤から2人の人間が登場してきて、ローレンスと行動を共にしますが、彼女たちの存在が、ローレンスを独りじゃないという環境に置かれていて、物語のトーンが違ってきています。とはいうものの少し二人の登場は唐突で、ローレンスの孤独感が薄れるという具合にはなかなかいっていないような気もしますが。劇場公開版のラストでは、二人の意義は結構強く出ていると思いますが、試写会版では、ちょっと違ったニュアンスになっていると思います。

映像ですが、DVDということで1080pにアップスケーリングしても解像度的には足らない所があると思います。少々画質的には厳しいところを感じます。色合いに関してもまずまずの乗りではありますが、思ったほど鮮やかではないという感じもします。音響は、かなりダイナミックレンジの広い感じを受けます。セリフを聴きやすいようにボリュームを合わせると、派手なアクションシーケンスでは大音量で重低音が鳴り響くといった感じを受けます。また、サラウンドは効果的で、臨場感が満点な環境を構築しています。

コメント

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