PROMETHEUS(Blu-ray 3D)/プロメテウス/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

PROMETHEUS(Blu-ray 3D)

PROMETHEUS Blu-rayジャケット 邦題 プロメテウス
レーベル 20th CENTURY FOX HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2012年
上演時間 124分
監督 リドリー・スコット
出演 ノオミ・パラス、マイケル・ファスベンダー、シャーリーズ・セロン
画面 2.40:1/アナモルフィック/3D
音声 dts-HD MA 7.1ch英語
DOLBY DIGITAL 5.1ch スペイン語、フランス語
字幕 英語、スペイン語

あらすじ

 2089年、ショウ博士とホロウェイ博士は、古代の遺跡を発見し、その絵画から異星人がかつて地球に来て、人類の起源となっていることを確信した。数年後、ウェイランド社が調達した宇宙船プロメテウスに二人は乗り込み、人類の起源を探るべく、適当な惑星を探し当てた。他の博士やアンドロイドであるデヴィッド、ウェインランド社を代表するヴィッカーズとともにその惑星を調査するショウ博士は、古代に死んだ異星人を発見する。しかし、デヴィッドが異星人のそばにいた生命体をホロウェイ博士に摂取させた結果、ホロウェイ博士は生命体に食い殺される。また、他の博士たちも生命体に徐々に殺害されていくことになる。ショウ博士は、事態を鎮静化させようとするのだが、彼女も生命体に浸食されていて、生命の危機にあった。

レビュー

 元々は「エイリアン」の前日談を描くつもりが、脚本を書くにつれて次第にスケールアップしてしまい、独立した作品となってしまったために、タイトルに「エイリアン」と付かない作品になったのがこの「プロメテウス」です。リドリー・スコット久々のSF映画ということで期待されましたが、作品のヒットとしては今一つの成果に終わってしまいました。

 こちらも事前の情報では前述の通り「エイリアン」エピソード1という認識で観ていたためかと思いますが、前半部の人類の起源を探る異星人の探索シーンは、少々退屈な感じがします。異星人が「エイリアン」でエイリアンに殺されたらしい異星人と同じ種族であるというのは関心ありますし、世界観も「エイリアン」と同じくウェイランド社が登場するということで、「エイリアン」の遥か過去という設定には好奇心を持ちますが、それでも少々単調な感は否めません。

 話が面白くなってくるのは生命体が登場し、クルーを殺害するところからで、何となく「エイリアン」を想起させる展開でワクワクします。それだけならただの「エイリアン」のリメイクなのですが、人類の起源となっていた異星人のことが次第に明らかにされ、驚愕の後半展開になるにつれ、様々な要素が絡まってきています。

 ただ、ちょっと弱いなと思うのがキャラクター設定で、主人公であるショウ博士を演じたノオミ・ラパスをはじめ、あまり有名俳優を使っていないところが、印象を弱くしている感があります。ショウ博士は次第に印象に残るようになるのですが、パートナーのホロウェイ博士は意外と印象に残らず、アンドロイドのデヴィッドのほうが無機質な分、かえって印象に残ります。シャーリーズ・セロン演じるヴィッカーズもウェイランド社の代表というには印象の弱いキャラかなと思います。

 デヴィッドの勝手な行動は、「エイリアン」でもアンドロイドのように極秘の指令を忠実に再現しているような感があり、面白い設定だと思います。アンドロイドの主人公たちへの反乱は、アンドロイドにとってはもっと上の方からの指令に従っただけであるという矛盾からきており、一つの様式美を感じさせるところがあります。

 主人公たちを危機に陥れる生命体は、「エイリアン」の有名なエイリアンとは違ったデザインをされていて、違う種類であることが明らかにされますが、その行動そのものはエイリアンと同等のものであるといえるかと思います。人間に取り付き、体内に侵入して、新たに体内から出現するというのは、パターンのようですが面白くさせる要素だと思います。

 人類の起源となった異星人は遥か彼方に全滅したと思いきや、後半で意外な形で物語に絡んでくることになり、生命体の話と交代するようにフォーカスがあってきます。クライマックスではそれがもとでスケールの大きな話になり、前半の退屈さを補うかのようなエンディングを迎えることになります。

 映像は3D映像ということで、飛び出し感はあまりないものの、奥行き感は抜群の良さを発揮しています。またノイズレスで、発色もよく、映像美を堪能することができます。いくつかのシーンでは、音響効果と合わせ、3Dの魅力が発揮されているところがあります。音響はdts-HD MA 7.1chですが、かなりのワイドレンジ感およびサラウンド感です。重低音も要所要所で響き、映像を補完するかのようなサラウンド感は、映画の世界に没頭させてくれます。

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