SPIDER-MAN:HOMECOMING(4K UHD Blu-ray)/スパイダーマン:ホームカミング/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

SPIDER-MAN:HOMECOMING(4K UHD Blu-ray)

SPIDER-MAN:HOMECOMING 4K UHD Blu-rayジャケット 邦題 スパイダーマン:ホームカミング
レーベル SONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2017年
上演時間 133分
監督 ジョン・ワッツ
声の出演 トム・ホランド、マイケル・キートン、ジョン・ファヴロー
画面 2.39:1/DOLBY VISION
音声 DOLBY ATMOS 英語
dts-HD MA 5.1ch フランス語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語、タイ語
字幕 英語、アラビア語、広東語、北京語、オランダ語、フランス語、インドネシア語、韓国語、マレー語、スペイン語、タイ語

あらすじ

 ロキとチタウリがニューヨークを攻撃した後、チタウリの船の処分をニューヨーク市から請け負って、トゥームスたちが働いていた。しかし、トニー・スタークの意向により、市の処分をやめて、アベンジャーズたちが処分することになった。そのため、トゥームスたちは仕事を失ってしまうが、チタウリのエネルギー源をこっそりと盗んでしまう。その後、5年が経過し、ニューヨークで犯罪を阻止していたスパイダーマンことピーター・パーカーは、トニー・スタークからスカウトされ、ベルリンでキャプテン・アメリカたちと戦うことになる。ベルリンでの戦いの後、ニューヨークに戻ったピーターは高校生活を送りながらも正義のために日夜活動していたが、トゥームスの同僚たちがチタウリのエネルギー源を使った犯罪を行なっていることを知り、それを追求しようとする。しかし、トニー・スタークはこの件に首を突っ込むなと警告する。それを無視してトゥームスたちを追いかけるピーターだったが、次第に大事件に巻き込まれていく。

レビュー

 マーベル・コミックの中では一番有名なヒーロー、スパイダーマンをマーベル・シネマティック・ユニバースの1作品に組み込んで、アベンジャーズのヒーローたちも顔を出す痛快ヒーロー物に作り替えた作品が、この「スパイダーマン:ホームカミング」です。スパイダーマンの映画化権を所有しているのがSONY PICTURESなので、マーベル・スタジオとSONYが協力して作品を制作し、製作費を大きく上回る興行収入を叩き出しています。映画評論家、観客からの評価も非常に高く、Rotten Tomatoesでは批評家の評価が92%と高評価を得ている作品であります。

 この「スパイダーマン:ホームカミング」が他のマーベル・シネマティック・ユニバースと違う点があるとすれば、単独映画初登場ながら、スパイダーマン誕生秘話にはなっていないところにあると思います。すでに2000年代前半から「スパイダーマン」はSONYが誕生秘話を何度か描いていて、シリーズも2作品あることから、今回の「スパイダーマン:ホームカミング」はあえてスパイダーマン誕生秘話を描かず、ニューヨークで犯罪撲滅に活動するというピーター・パーカーの存在が確立しているのが特徴です。

 また、映画の冒頭でピーターの撮影した動画という設定で、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のベルリンの空港でのキャプテン・アメリカたちとの戦いを描くことで、スパイダーマンの活躍を振り返るという思い出し効果を与えています。これに限らず、この「スパイダーマン:ホームカミング」はマーベルの他の映画のキャラが多数登場し、主だったところでもトニー・スターク、ハッピー・ホーガン、ペッパー・ポッツ、キャプテン・アメリカがゲスト出演するということでマーベル・シネマティック・ユニバースの1作品であるという印象を強くしています。

 スパイダーマンのコスチュームもマーベル・シネマティック・ユニバースの1作品であることを意識していて、トニー・スタークが開発した高性能スーツを着て活躍するピーターの姿が描かれます。この高性能スーツがプラクティスモードと、解放モードの2つのモードがあり、解放モードだと犯罪者殺害を起こしてしまうほど機能が解放されるというのが、結構ギャグになっているかと思います。

 そのスパイダーマンが今回対峙する敵は、トゥームスという中年親父であり、彼は「アベンジャーズ」でロキとチタウリがニューヨークを襲った時に発生したチタウリの船の残骸を片付ける仕事を請け負っていますが、トニー・スタークにより仕事を奪われ、こっそり盗んだチタウリのエネルギー源を使って兵器を作り、犯罪に手を染めるという役を楽しげに演じています。そのトゥームスが実はピーターが恋するリズという少女の実の父親であるというのが、また物語に奥行きを与えています。

 ピーター・パーカーがスパイダーマンであるというのは本来は秘密のはずですが、この映画では割と最初から友達のネッドに秘密がバレてしまい、当然トニー・スタークやハッピー・ホーガンは知っているし、敵であるトゥームスにも秘密はバレ、ラストで叔母であるメイに知られてしまうという、ヒーロー物にあるまじき展開が待ち受けています。その秘密を最小限暴露されながらも、スパイダーマンとして活躍するピーターの姿が共感を呼ぶ次第です。

 映像は4K/DOLBY VISIONで収録されています。他のマーベル作品と同じく、マスターフォーマットは2Kでありますので、4K UHD Blu-rayはアップスケールの4Kになります。しかしながら解像度には不満はありません。また、カラースペクトラムは多彩な色彩をしていて、魅力的な映像を提供しています。音響はDOLBY ATMOSです。劇場公開時からDOLBY ATMOSでサウンドトラックが構成されているので、ホームシアターでのサラウンドも終始四方八方から音が出ているというリアリティのあるサラウンドになっています。

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