THE TERMINATOR(Blu-ray)/ターミネーター/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

THE TERMINATOR(Blu-ray)

THE TERMINATOR DVDジャケット 邦題 ターミネーター
レーベル MGM Studio Inc.
制作年度 1984年
上演時間 108分
監督 ジェームズ・キャメロン
出演 アーノルド・シュワルツェネッガー、マイケル・ビーン
リンダ・ハミルトン
画面 1.85:1/アナモルフィック
音声 PCM 5.1ch 英語 / DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、フランス語
字幕 英語、スペイン語、フランス語、韓国語、ポルトガル語、タイ語
中国語

あらすじ

 1984 年、若き女性のサラ・コナーは、突如未来からやってきたターミネーターに命を狙われる。同じく未来からやってきた、カイル・リースという男に命を救われたサラは、カイルから未来の核戦争の後のコンピューター・スカイネットとの戦いにサラの息子であるジョンが深くかかわっていること、そのジョンの存在そのものを抹殺しようと、スカイネットがターミネーターを過去に送ってサラを抹殺しようとしていることを告げる。未来の武器を持ってくることが出来なかったカイルは、ターミネーターの脅威からサラを救おうとするのだが、ターミネーターのしぶとさに苦闘する。

レビュー

 若き日のアーノルド・シュワルツェネッガーを一躍人気スターに押し上げ、監督であるジェームズ・キャメロンの評価を高めた作品がこの「ターミネーター」です。作品としては、B 級アクション映画風なのですが、キャメロンの力量が作品を面白いものに仕上げています。

 何よりも、シュワルツェネッガー扮するターミネーターの悪役としての魅力がこの作品の肝ではないかな、と思います。元ボディ・ビルダーであるシュワルツェネッガーは、その体格を見事に利用して、倒しても倒しても蘇ってくるターミネーターを熱演しています。台詞が少なく、無機質な表情が、ターミネーターの不気味さを体現していると思います。

 また、この作品は、サラという女性の成長物語であるともいえます。物語冒頭ではウエイトレスをしていて、そそうばかりしているサラですが、ターミネーターに襲われ、カイルと出会い、次第に女性としての強さを発揮していきます。物語のクライマックスでは、自らカイルに指示を出すなど、強い女性としての成長が見られると思います。

 物語はカイルとサラのラブストーリーとしても描かれていきます。最初は恐怖におびえ、カイルの指示も聞かなかったサラが、ターミネーターに襲われ、それを乗り越えていくたびにカイルと親密な仲になり、結ばれるという展開は見ていて納得のストーリーではないかと思います。

 とにかく、後に続く「ターミネーター」シリーズの原点ともいえるだけあって、その面白さは、特撮のあらを補ってピカ一の感じがあります。この手のアクション映画では、特撮の出来具合が物語の出来を決めてしまうところが少なくありませんが、当時としては出来る限りの特撮を駆使して作られており、アイデア一つで映画は面白くもつまらなくもなるんだな、という認識をさせてくれる作品です。

 「ターミネーター 4 」を除けば、シリーズ中で未来の核戦争後の世界を描いた作品としては、この「ターミネーター」が一番時間的に長いのではないかと思います。核戦争後の未来の絶望的な描写は、この作品の色を決めているのではないかと思います。この作品が作られた時代背景を考えると、コンピューターが人類に反乱を起こして核戦争を起こすというアイデアは、結構リアリティがあったのではないかと思います。

 画質は、Blu-ray ということで期待していましたが、あまりいいとはいえません。多分元フィルムの質があまりよくないと思うのですが、解像度も今一つ、フィルムのごみや粒子が見えているシーンもあったりして、期待したほどではありません。音響は、DOLBY DIGITAL 5.1ch を 2ch ステレオで鑑賞しましたが、元々がモノラル音源だったものを5.1ch化しただけあってか、少々作られた感じのする音の広がりを作っています。音圧が大きくて、迫力はありますが、少々不自然な感じもします。

 このディスクは、Blu-ray と DVD のコンボパックディスクです。なぜ DVD も同梱しているのかよくは分かりませんが、アメリカではそのほうが売れるとかで、セットにして売られています。DVD のほうは、かつて発売されたコレクターズ盤の映画本編のみが同梱されていて、特典映像はカットされています。Blu-ray のほうは、メイキングと、削除されたシーンが収録されています。

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