ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(4K UHD/iTunes Movies)/Apple TVで観た映画のレビュー

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(4K UHD/iTunes Movies)

原題THE LOST WORLD:JURASSIC PARK
レーベルUNIVERSAL PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度1997年
上映時間129分
監督スティーヴン・スピルバーグ
出演ジェフ・ゴールドブラム、ジュリアン・ムーア、リチャード・アッテンボロー
画面1.85:1/HDR10
音声DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語
字幕日本語

あらすじ

 インジェン社のハモンドが極秘裏に作り出し、知識人に披露したもののトラブルによりシステムが崩壊し、知識人の承認が得られなかった「ジュラシック・パーク」。実はジュラシック・パークには恐竜を産み、育てる別の島であるイスラ・ソルナ島があった。そこも放棄されたはずだったが、恐竜たちは生き延びているらしい。ハモンドは前のお披露目で招待したイアン・マルコムにイスラ・ソルナ島に調査に行くように頼む。イアンは拒絶するが、彼の恋人であるサラが単身島に渡っていたことを知り、島に行くことを了承する。イアンは娘であるケリーに島に行くことを告げて、彼女を安全な場所に置いて行こうとするが、ケリーはこっそりイアンに隠れて島に着いていく。一方インジェン社の現代表も島にハンターたちを送り込んでいた。現代表の目的はサンディエゴに建設中の「ジュラシック・パーク:サンディエゴ」に恐竜たちを連れてくることだった。かくして、イアンを始めとする調査団と、ハンターたちの恐竜探し合戦が始まるのだが、恐竜たちは一筋縄ではいかず、2グループは危機に陥る。

レビュー

 全世界的に大ヒットを記録した映画「ジュラシック・パーク」の直接の続編にあたる作品が、この「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」です。原作は前作と同じくマイケル・クライトンが担当し、映画の監督にスティーヴン・スピルバーグが続投した本作で、前作と同じく制作費を軽く上回る興行収入を記録していますが、評判は芳しいものではなく、Rotten Tomatoesの批評家評価は53%、観客評価も51%と低迷しています。

 評価が低い理由は、おそらく前作「ジュラシック・パーク」の時のようなCGによる恐竜の描写に驚きがなくなっているのが原因かと思います。「ジュラシック・パーク」はCGによるT-レックスやヴェロキラプトルなどの恐竜が生き生きと画面に描写され、それが驚きを持って観客に受け入れられましたが、今作ではその驚きは通用しなくなっているのではないかと思います。

 また、映画のテーマも前作と違いがないのも変わり映えしない印象を受けてしまっているのではないかと思います。それは、「人間は自然をコントロールできると過信しているが、実際にはできずに自然の反撃を受け、手痛い目に遭う」というテーマで、これは「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」でも繰り返し主張されている点であります。

 登場人物が前作から引き続いているのは、イアン・マルコムただ一人というのもちょっと物足りないところがあると言えます。もちろん実際にはジョン・ハモンドも登場しますし、前作でT-レックスの猛攻を受けた子供たちもカメオ出演しますが、物語を進行させていくのはイアンであり、また、イアンの恋人サラやハンターたちという新規登場人物たちに感情移入しづらいところが、この映画の物足りなさを感じる要素になっているかと思います。

 クライマックスは、サンディエゴで大暴れするT-レックスを描いたところで、このパートだけスピルバーグが敬愛する「ゴジラ」にオマージュを捧げたような演出になっているところが、興味深いです。サンディエゴの街を混乱に陥れるT-レックスと、それを捕獲しようとするイアン、サラのコンビが活躍する姿は、映画の見どころの一つではないかと思います。

 映像は4K/HDR10で収録されています。元ソースは35mmフィルムで、それをデジタルデータ化するときに4Kスキャンで行っていますので、ネイティヴ4Kでの収録になっています。ネイティヴ4Kではありますが、解像度が高精細かというとシーンによってばらつきがあると言わざるを得ません。CGの恐竜のシーンは当時のコンピューターの性能からどうしても解像度は甘くなります。ただ、特殊効果の粗みたいなものまではっきり見えますので、解像度はそれなりにあると言ってもいいでしょう。代わりにHDR10による画面の明るさ、暗さの表現は適切で、夜のシーンや昼のシーンなどでの光量は十分にあると言えます。音響は4K UHD Blu-rayではdts:Xで収録されているようですが、このApple TV 4Kでの音響はDOLBY DIGITAL 5.1chサラウンドにとどまっています。ただ、DOLBY DIGITALでもサウンドフィールドは広大で、恐竜の咆哮や移動感がサラウンドチャンネルを中心に鳴り響き、観客の度肝を抜く仕掛けがしてあります。恐竜が出てこないシーンでも、環境音が適切に空間を覆い尽くし、臨場感抜群であります。

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