CLIFFHANGER(4K UHD Blu-ray)/クリフハンガー/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

CLIFFHANGER(4K UHD Blu-ray)/クリフハンガー

CLIFFHANGER 4K UHD Blu-rayジャケット

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邦題クリフハンガー
レーベルSONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度1993年
上映時間112分
監督レニー・ハーリン
出演シルヴェスター・スタローン、ジョン・リスゴー、マイケル・ルーカー
画面2.40:1/HDR10
音声DOLBY ATMOS 英語/dts-HD MA 5.1ch 英語/DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語/DOLBY DIGITAL 2.0ch フランス語、スペイン語
字幕英語、フランス語、スペイン語

あらすじ

 ロッキー山脈の山岳救助隊のゲイブは、同じく山岳救助隊で、ガールフレンドと山を登っていて、足を負傷したハルを救助すべく、仲間のジェシーやフランクと共に救助活動を行なっていた。ハルは救助できたのだが、ガールフレンドであるサラは、救助途中で墜落死してしまい、ゲイブは心に傷を負う。それから8ヶ月後、財務省は大金を航空機で輸送する任務を行なっていた。その輸送任務を担っていたトラヴァースは、実は犯罪組織の一味であり、犯罪組織のリーダーであるクウェイランと共に大金を強奪しようとしていた。しかし、予想外の事故により、大金の入ったスーツケースは、ロッキー山脈の山中に落下してしまう。それどころかクウェイランたちの乗った航空機も墜落し、ピンチに陥る。そこでクウェイランたちは大金の回収と自身の身の安全を図るべく、山岳救助隊に救難連絡を入れ、救助隊に大金の入ったスーツケースの回収をさせようと企む。何も知らずに連絡を受けた救助隊は、ハルが救助に向かっていた。その頃、山岳救助隊を離れていたゲイブも戻ってきた。彼はジェシーと一緒にいたいというのだが、ジェシーは山岳救助隊に戻らないゲイブに喝を入れていた。ゲイブは、ジェシーの叱責を受けて、ハルを追いかけ、クウェイランたちの元に辿り着くのだったが、二人は大金の回収のために捕まってしまう。ゲイブは隙を見てクウェイランたちから離れ、大金を回収できないようにし、反撃を開始する。

レビュー

 1980年代に人気を誇ったアクション俳優、シルヴェスター・スタローンが、「ダイ・ハード2」で人気監督の仲間入りを果たしたレニー・ハーリンの監督の元、アクション俳優としてカムバックした作品が、この「クリフハンガー」です。映画としては製作費を回収でき、世界的には大ヒットを記録した作品であります。Rotten Tomatoesによる批評家評価は67%ですが、観客評価は52%と、あまり芳しいものではありません。むしろ、ゴールデン・ラズベリー賞の最低作品賞の方にノミネートされただけあって、その出来の悪さが評判になっています。

 この映画は山岳救助隊対犯罪組織の戦いを描いた物語になっていますが、良くも悪くもシルヴェスター・スタローンのスター映画になっている作品であると言えます。1990年代に入り、シルヴェスター・スタローンのアクション映画はヒットしなくなり始めるわけですが、この映画は大味なシルヴェスター・スタローンのスター映画として、彼の復活を描いたものになっています。それは、映画の中で、負傷した仲間のガールフレンドを救助できなくて、目の前で死なせてしまい、心に傷を負った主人公ゲイブが、再び活躍をすることで復活していくのとダブって見えるようになっています。

 その一方で、ガールフレンドを死なせてしまったことでゲイブに憎しみを持つハルや、ゲイブを心配するジェシーなど、ゲイブを取り巻くキャラクターたちの存在も、ゲイブの活躍に拍手を送りたくなるような立ち位置にいると思います。彼らの存在が、ゲイブの活躍を引き立てているわけで、決してそのキャラクターたちが飾りではないことを物語っていると言えます。

 物語の本筋は、財務局の管理する大金を輸送中に犯罪組織に奪われるものの、その大金がロッキー山脈に落下し、大金を回収するために犯罪組織がロッキー山岳救助隊を利用しようとするも、ゲイブやハル、ジェシーらの活躍によって大金を回収できないどころか、命すら落としていく、という王道パターンで展開していきます。犯罪組織のリーダーであるクウェイランや、財務局に入り込んでいるトラヴァースたちが、山岳に落下した大金を回収すべくゲイブやハルを利用しようとするものの、それが仇になる展開は、アクション映画のパターンとしてごく普通の展開であるかと思います。

 この映画が他のアクション映画と何が違っているかというと、ロッキーの山岳で繰り広げられるアクションに尽きると思います。まだ、CGによる特殊効果シーンが黎明期で大掛かりな合成が不可能であった1993年の映画として、セットによる撮影、CGによる吹雪のシーン、ミニチュア撮影、マットペイントによる合成、ロケーションによる撮影と、さまざまな手段を駆使して山岳の雄大さを表現しています。その残額の雄大さは、最近の映画ではなかなかお目にかかれないものであり、臨場感はあると言えます。

 映像は4K/HDR10で収録されています。元々の撮影素材は35mmフィルムであり、それを4Kスキャンしてマスターデータとしていますので、ネイティヴ4Kでの収録になります。35mmがマスターなので、フイルムグレインは散見されますが、その分解像度は高く、山脈での戦いにおける細部の描写には目を見張るものがあります。ただ、シーンによってはピンボケのシーンもあり、それはマスターのフィルムの保管状態によるものと言えます。HDR10による色彩表現は、雪の山脈の輝き度合いや、その色合いが素晴らしく、その場に居合わせるかのような色彩をしています。音響はDOLBY STEREO SRをDOLBY ATMOSにリミックスしています。その効果はあざといほど三次元に音が広がり、視聴者の周囲三次元に音が広がる様子がありありと描かれています。ヘリコプターのローターの音の上下感から、銃撃シーンの着弾音、吹雪の空間感など、意識的にイマーシヴにしているところがあるかと思います。

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