ロンドンの風に吹かれて:佐野元春がくれた旅のメロディ|深夜のバスと13時間の空、旅のラストコードを聴きながら-5-6日目、ロンドンにさよならを
2025年5月3-4日
最後まで眠れず
昨晩も疲れて21:30にはベッドに倒れ込んだ。すぐに眠りに落ちたが、やはり深夜2:00に目が覚めてしまい、そのまま眠れなかった。4:00過ぎまでベッドにいようと思ったが、眠れないので、起きて歯磨きをし、旅行記を書いていた。
深夜バスでヒースロー空港に移動する
今朝は、9:40ヒースロー空港発の日本航空羽田空港行きに乗ることになる。H.I.S.から配布された最終日程表には、「ヒースロー空港には飛行機離陸の3時間前にお越しください」と書かれていた。
9:40発の飛行機の3時間前にヒースロー空港に到着ということになると、6:40には着いていないといけない。泊まっているハマースミスのHOTEL 65からヒースロー空港まで1時間強かかるので、5:30かそれより前にHOTEL 65を出なければならなかった。
最初は、「4月29日にヒースロー空港からHOTEL 65まで移動するのに地下鉄のピカデリー線を使ったのだから、帰りもハマースミス駅からピカデリー線でヒースロー空港に戻ったらいいのでは?」と思っていた。
しかし、前日の晩、Citymapperで調べてみると、5:00台のピカデリー線が全く検索結果に現れなかったのである。
朝の4:00位から帰宅の準備を進めていたが、Citymapperの検索結果では、1番楽そうなのは、ハマースミス駅近くのバス停からバスに乗って1時間強かけてヒースロー空港に辿り着くことだった。
それで、5:00過ぎにHOTEL 65を出て、ハマースミス駅近くのバス停まで歩いて行った。バス停に着くと、Citymapperが「N9のバスに乗れ」と指示していたので、N9のバスが来るのを10分ほど待っていた。
待っている間バス停の時刻表を見て驚いた。N9のバスは深夜バスだったのである。僕が乗る5:34のバスが深夜バスとしては最終便になる。深夜バスが走っているぐらいだから、地下鉄のピカデリー線が動いていなかったことになる。あとで「地球の歩き方」で確認したところ、5月3日は土曜日だったので、ピカデリー線の始発は5:00台には動いていないことを確認した。日本と違って、会社が休みになる土日の地下鉄の始発時間はかなり遅いようである。
5:34にバスは来たので乗車した。乗客はほぼ、早朝のヒースロー空港に向かう人だった。2階建バスだったが、荷物が多いので1階の空いている席に座った。それから約1時間をかけてバスは走り、ヒースロー空港に到着した。
チェックインと手荷物検査はあっさり終わる、出国審査はなし
チェックインはヒースロー空港でも自動だった。しかも、日本航空のチェックインカウンターでは、日本語による案内が選択できた。英語を読むよりは楽なので、日本語案内に切り替えて、チェックインはあっさり終了した。
その後は、手荷物検査場通過だった。流石にリュックサックに入れ込んだiPad Airは取り出す必要はあったし、ジーンズのベルトも外せという指示はあったが、ここも問題なく通過できた。ここが混むから出発の3時間前に空港に着くようにという指示だったのだが、早朝なのでまだ空いていた。
ヒースロー空港では出国審査はなかった。手荷物検査を受ければそれで終わりである。
プライオリティ・パスが使えるNo1 Lounge Heathrowで軽食を取り、くつろぐ
手荷物検査場をあっさり抜けたので、朝食を取るべくプライオリティ・パスが使えるラウンジ、No1 Lounge Heathrowに向けて歩き出した。ラウンジエリアのFのコーナーにNo1 Lounge Heathrowはある。入店したのが7:00少し前だったので、あまり待たずに入店でき、席も窓際を確保してくれた。
まずはお腹が空いたので、軽食を食べた。小さいクロワッサン2個とソーセージ、ベーコン、ポテト、スクランブルエッグ、コーヒーである。大した量は食べていないが、気分は落ち着いた。
食後はコーラを飲みながら、くつろいでいた。ブログ記事やこの旅行記を書いていて時間を潰していた。トイレもあるし、僕は使わなかったがシャワールームもあるから、リフレッシュしたい向きには便利である。
ただ、プライオリティ・パス専用ラウンジではないようなので、時間帯によってはかなり混む。僕がNo1 Lounge Heathrowを出た9:05時点では入店待ちの行列がかなりできていた。
搭乗する日本航空機は、沖留めだった
No1 Lounge Heathrowでブログや旅行記の記事を書きながら、8:40に日本航空のサイトで、搭乗する飛行機がヒースロー空港ターミナル3の何番ゲートになるのか確認した。8:40にならないと搭乗ゲートが判別できず、ラウンジには離陸する飛行機の一覧ディスプレイが見当たらなかったからである。日本航空のサイトで搭乗ゲートが24番ゲートというのがわかって、9:05にNo1 Lounge Heathrowをでて、搭乗ゲートに向った。
24番ゲートはなんと、バスでの移動が必要なゲートだった。つまりターミナルに直接機体はついておらず、沖留めである。日にち的に乗客が少ないのか、搭乗ゲートで待っている人も多くはなかった。
自分の搭乗時間がやってきたので、バスに乗り込んで飛行機まで移動し、タラップを上って搭乗した。帰りの便は席が通路側なのでホッとした。好きな時にトイレに立てるし、座るのに疲れても立つことができる。
また、隣に座った外国人夫婦は、その左隣が空席だったので、僕がわざわざ退くことなく、夫婦間でトイレに立つようしてくれていた。だから、僕が隣の外国人夫婦に邪魔される心配もなかった。これは助かった。
羽田空港に向かって飛行
飛行機は定刻を2分回って出発した。この辺りから旅行の疲れと時差ボケによる睡眠不足の影響が現れてきた。iPhoneで音楽を聴いていると、しばしば数分間意識が落ちるのである。昼寝ほどでもないが、数分間意識が飛んでいて、聞いているはずの楽曲を聞いていない状況になっていた。
気象状況が安定しているので、離陸してすぐにスナックが出て、その後まもなく食事が出た。食事の時にはやはりビールは飲んでしまった。食事の時、隣の外国人夫婦ががんもどきを指して、「英語できる?」と聞いてきた。「少しならば」と答えると、機内食の料理の一つであるがんもどきを指差し、「 これは何? 」と聞いてきた。僕は思わず、「I think This is one of Tofu.」と答えていた。まあ、がんもどきは豆腐みたいなものだとは思うので、間違っていないと思う。

その後はビールの酔いと寝不足、疲れが溜まっていて考えたくないので、音楽を聞きながら目を閉じていた。もちろん、ずっと目を閉じていたわけではなく、少し回復すると、旅行で撮影した写真と動画のチェックも行った。何枚かの写真や動画は撮影に失敗しているので、ゴミ箱に放り込んだ。ストレージを少し解放したかったのである。
途中で、その気になって機内Wi-Fiを掴んでみた。行きのヒースロー空港行きは北極圏回りだったが、帰りの羽田空港行きは欧州から黒海、カスピ海を経由し、中国大陸経由だった。北極圏を回らないので、機内Wi-Fiは通信衛星と繋がるはずと思って試してみた。結果は繋がった。ただ、ブログや旅行記とか書くにはやはりVPNを噛ませる必要はある。通信衛星のIPアドレスが海外扱いだからである。
国際線の機内Wi-Fiはエコノミー席は1時間しか無料で使えない。だから、この旅行記を書くことに集中した。55分使って、文書作成が進んだので、気が少し楽になった。時差ボケで毎晩深夜に起きてしまって朝食までいつもこの旅行記を書いていたから、旅行が終わった後の文書作成はそんなに大変ではないと思っていた。実際には旅行が終わった後、1日近くかけて文書の校正と写真の差し替え、タイトル書き直しを行い、ネット公開をしたのだが。
機内食はスナック、昼食、おやつのパン、朝食と計4回出ている。ビールを飲んだのは昼食のみだった。あとはコーヒーとか水とか飲んでいた。通路側の席だったので、ちょこちょこトイレに行けたし、水を客室乗務員にもらいに行ったこともあった。朝食の時、普段夕食後と寝る前に飲む薬のうち、下剤と睡眠薬を除いてまとめて飲んでおいた。ロンドン時間で20:00過ぎだったので、日本だと深夜から早朝に移り行く時間帯である。睡眠薬を飲まなかったのは、羽田空港着が7:15なので薬が効いては不味かったからである。逆に抗精神剤は多少血中濃度が上がっても飲まないリスクを負うよりはいいかと判断した。
羽田空港便では、iPad Airで1時間この旅行記を書いた以外は動画を全く見なかった。映画を事前にダウンロードしておいたのだが、あまり意味がなかった。その代わりにiPhoneでずっと音楽を聴き続けていた。
着陸の少し前、税関の申告についての説明があった。僕は気にしていなかったのだが、オンラインで手続きしておけば、申告用紙に記入の必要がないとのことだった。オンラインで申告はしていないので、客室乗務員から申告用紙をもらい、必要事項を書いて準備した。
日本時間の7:03に飛行機は羽田空港に到着した。帰りは行きより1時間短い13時間で飛行した。飛行機に乗っていた時に、機内モードにしていたiPhoneとiPad AirのモバイルデータのデータローミングはOFFに切っていた。だから、羽田空港に着陸して、両デバイスの機内モードをOFFにしたら、すぐさまそれぞれのキャリアに接続した。いつもならば通知が大量にくるiPhoneは、今回はほとんどこなかった。
羽田空港に降り立ち、入国審査を受けたが、出国時と同じくスキャナーにパスポートを読み込ませ、顔写真照合で入国審査は終わりという楽さだった。税関も機内で書いた用申告用紙とパスポートを提出して、確認をもらったら終わり。スムーズに入国できた。
その後は京浜急行の駅に行った。ホームに着くと、ちょうど僕の家の方角行きの電車がホームに止まっていたので、乗り込んだ。そして、8:30には家に辿り着き、荷物の片付けをして、ようやく旅は無事終了した。
最後に
時差ボケと日中の活動量過多とビールによるアルコールの影響で、睡眠不足と疲労を溜め込んだ旅行ではあったが、32歳の時から行ってみたいと思っていたロンドンに実際に行くことができて、一つ目標を達成したという思いがある。ロンドンでは珍しく天気がずっと良く、気温も夏日を毎日超えていたので、過ごしやすかった。日本と違い、湿度が低い土地なので、気温が高くても楽だった。
iPhoneとiPad Airによる国際ローミングは、追加料金を支払うことなく終わった。つまり2GB以内の利用量で済んでいることになる。時にiPad Airのpovoのトッピングは3GBにしていたのであるが、観光中、ろくに休憩を入れず、モバイル通信で旅行記やブログを書くことが少なく、ホテルのWi-Fiを利用していたため、500MB以内の利用量で終わってしまった。旅行先でYouTubeなどの動画を見ればデータ通信量は爆上がりだろうが、ブログや旅行記をWordpressで書くのと、Citymapperによる移動のナビゲーションぐらいならば、無料利用可能量以内で済むと思う。
長年の目標だったロンドンに行ってしまったことで、次の旅行希望先が今はない。じきにまた、どこか行きたいと思えるようになるだろう。その時にまた検討、旅行をしたいとは思っている。パスポートの有効期限が2027年なので、また来年にどこかに行ってみたい。