エノーラ・ホームズの事件簿(DOLBY VISION/Netflix)

No Image 原題 ENOLA HOLMES
レーベル Netflix/LEGENDARY ENTERTAINMENT
制作年度 2020年
上演時間 123分
監督 ハリー・ブラッドビア
出演 ミリー・ボビー・ブラウン、サム・クラフリン、ヘンリー・カヴィル
画面 2.35:1/DOLBY VISION
音声 DOLBY ATMOS 英語
字幕 日本語

あらすじ

 エノーラ・ホームズは幼い頃に父を失い、二人の兄も早々に独立してしまい、母と二人きりで生活をしていた。しかし、エノーラが16歳になったある日、母が花言葉を残して行方不明になってしまう。二人の兄であるマイクロフトとシャーロックが家に帰ってくるが、母を探そうという気はなく、エノーラを女性らしくすべく学校に入れさせようとしていた。エノーラは母の行方が心配で、母が残した花言葉を解読し、母を探しにロンドンに向かう。その途中、家から逃げ出してきたテュークスベリーという若い公爵に出会う。そして、テュークスベリーを抹殺しようとする殺し屋の存在もいた。テュークスベリーを救い出したエノーラは、ロンドンで母の行方を探すが、次第にテュークスベリーを抹殺しようとする殺し屋の陰謀に巻き込まれ、参政権を巡った争いに首を突っ込むことになる。家を出て行方のしれないエノーラを追って、シャーロックは自身の捜査でエノーラを探し出す。

感想

 NetflixとLEGENDARY ENTERTAINMENTがタッグを組んで、ナンシー・スプリンガーが描いた同名原作小説をもとに、Netflixが配信をした探偵ものが、「エノーラ・ホームズの事件簿」です。映画批評家からの評価は高いのですが、視聴者からの評価は水準並の出来になっている作品でありますが、個人的にはそこそこ面白い作品になっていると思います。

 この作品の特徴はといえば、有名な探偵、シャーロック・ホームズに妹がいて、その妹であるエノーラが行方不明になってしまった母を探しに自身の知識や感を頼りにロンドンを駆けずり回るというところにあるといえます。シャーロック・ホームズも当然登場するのですが、シャーロック・ホームズの相棒であるワトソンは登場せず、代わりにシャーロックの兄であるマイクロフトが登場するなど、面白い設定も見受けられます。そして、シャーロック自身の活躍はほとんど見られないという点もこの映画の特徴かと思います。

 物語は行方不明になった母の行方を探してエノーラがロンドンで大活躍をするという話ですが、そこに参政権をめぐるテュークスベリー公爵の命を狙った事件が関係し、エノーラはその事件解決にも首を突っ込むという2つのストーリーが絡んでいます。途中からテュークスベリーとのコンビでテュークスベリーの抹殺を図る殺し屋との戦いが焦点になっており、母の行方を探す話が止まってしまうのは、ちょっと残念かなと思います。

 エノーラは母の教えにより、若いながらも柔術を取得し、知識も知恵もあるという設定で、興味深いキャラクターになっているといえます。物語はエノーラが視聴者に語りかける形式で進んで行きますが、その展開が物語をわかりやすくしており、事件の真相も含めて、視聴者が納得できる状態になっているといえます。エノーラとテュークスベリーの男女の関係も物語上少しずつ進行していて、軽い展開がいい感じに進んでいると思います。

 一方で、エノーラの兄であるマイクロフトとシャーロックが、エノーラを淑女に育てようと養成学校に強引に入れてしまう展開も面白いと思います。エノーラの性格からすれば、淑女になれるわけもなく、養成学校の生活が苦痛に感じられますが、それも今までのシャーロック・ホームズの描写からすれば意外であり、物語にアクセントを加えています。それでもマイクロフトとシャーロックのエノーラに対するものの見方には違いがあり、どちらかというとシャーロックはエノーラに味方しているようにも見えます。マイクロフトの方が頑固で、エノーラに厳しく当たっているといえます。

 映像は4K/DOLBY VISIONで収録されています。解像度は抜群で、また色合いも陰鬱なはずのロンドンでかなりカラフルな色彩やくっきりした明暗を放っていて、魅力的であります。映像の美しさに見惚れてしまうところがあります。音響はDOLBY ATMOSの収録であり、音が三次元的に移動する様子がかなりはっきり聞こえます。音の包囲網がしっかりしているので、映像と相待ってストーリーに没頭できる環境になっているといえます。

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