007/慰めの報酬(4K UHD/iTunes Movies)

No Image 原題 QUANTUM OF SOLACE
レーベル MGM HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2008年
上演時間 106分
監督 マーク・フォースター
出演 ダニエル・クレイグ、オルガ・キュリレンコ、マチュー・アマルリック
画面 2.39:1/DOLBY VISION
音声 DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語
字幕 日本語

あらすじ

 愛するヴェスパーを失ったボンドは、彼女を背後で操っていたホワイトという男を確保し、ホワイトが在籍する組織の全容を掴もうと努力していた。しかし、組織のメンバーは至る所に入り込んでいて、Mの警護の人間も組織の人間で、ホワイトを殺害し、情報を消してしまう。残った手がかりから、ボンドはドミニク・グリーンという企業経営者を追跡する。表向き環境保全に動く会社のトップに位置していたグリーンだったが、実は南米、ボリビアの政権に深く関与し、彼らに賄賂を渡すことで、ボリビアの利権を得ようとしていたのである。その利権は石油だと思われていた。グリーンにはカミーユという女性がついていたが、彼女はボリビアの政権奪取を狙うメドラーノ将軍に子供の頃、家族を殺され、復讐を誓っていたのである。ボンドは手がかりである組織の人間を次々に殺すことから、Mから職務解雇を言い渡されるが、独自に動き、グリーンの真の目的を探り、組織の全容を得ようとする。

レビュー

 ダニエル・クレイグが007/ジェームズ・ボンドを演じたシリーズの22作目が、「007/慰めの報酬」になります。シリーズとしては珍しく、前作「007/カジノ・ロワイヤル」の直接の続編になっていて、物語がそのまま続いている作品に仕上がっています。映画製作費は200百万ドルもかかっていますが、興行収入は168百万ドルしか北米では稼げず、厳しい成績に終わっています。もちろん、全世界的には590百万ドルを稼ぎ出しているので、結果的には黒字になっていますが、Rotten Tomatoesの批評家評価では64%、観客評価では58%と低迷する結果に終わっています。

 物語は「007/カジノ・ロワイヤル」のラスト1時間後からはじまる007らしくない展開で幕を上げます。冒頭から激しいカーチェイスシーンで幕を上げ、観客を唸らせます。そして、諜報員でありながら組織の一員でもあったヴェスパーの黒幕であるホワイトを逮捕し、尋問にかけるところから物語は加速していきます。ボンドやMが追いかける組織の実態は掴めず、Mの警備員だった男が実は組織の一員で、MI6を裏切ってホワイトを殺害したりするところは、意外な展開かと思います。

 ただ、その犯罪組織の正体がこの映画で明らかになるのかというと、この作品でも明らかにはされていません。組織の人間の一部が今回のボンドに立ちはだかる敵となって現れ、南米ボリビアの石油の利権をめぐって、メドラーノ将軍と駆け引きを繰り広げるところが、この作品の主軸になります。その組織の一部の人間であるドミニク・グリーンは、環境保全をする企業のトップであり、表向きは環境にやさしい取り組みをしているという触れ込みで事業をしていますが、実はボリビアの環境をコントロールして利権を得ようと企む悪玉であり、ボンドは次第にグリーンとの対決に向けて動き出すことになります。

 ボンドガールは、そのグリーンのそばにいるカミーユという女性で、彼女は幼い頃にメドラーノ将軍に家族を殺され、復讐の機会を狙っていた人です。ヴェスパーを失って復讐に燃えるボンドと、同じく復讐に燃えるカミーユが手を取り合ってグリーンの野望を打ち砕き、メドラーノ将軍を抹殺するところが、この作品のクライマックスになります。ボンドは次々に手がかりを殺していくところから、Mに職務解雇を言い渡されますが、それを無視して戦いを挑んでいます。

 上映時間は106分と短い映画なのですが、内容が今一つなところもあるためか、予想より上映時間が長いと感じる部分もあります。話的にはアクションシーンは面白いのですが、敵の正体が明らかにされず、それは次回に続く的な展開に、ちょっと不満な部分もあります。ボンドが敵の銃のバレルを狙撃するというお決まりのシーンは、エンドクレジット前に置かれ、印象がちょっと違う雰囲気を与えています。

 映像は4K/DOLBY VISIONで収録されています。撮影自体はスーパー35で撮影されているのですが、デジタルのマスターデータを作ったときには2Kに落とされていますので、アップスケール4Kになっています。解像度的に不満はなく、世界各国のでのロケーションの映像の精細さや、DOLBY VISIONによる色彩の立体感などでは、映像に引き込まれる感覚を覚えます。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chサラウンドでの収録で、サラウンドが効果的に使用されています。冒頭のカーチェイスシーンから、サラウンドは威力を発揮し、物語に没入する感覚を覚えます。

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