Lost In Translation(Blu-ray UK)

Lost In Translation Blu-rayジャケット 邦題 ロスト・イン・トランスレーション
レーベル MOMENTUM PICTURES
制作年度 2003年
上演時間 102分
監督 ソフィア・コッポラ
出演 ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン、ジョヴァンニ・リビシ
画面 1.85:1/SDR
音声 dts-HD MA 5.1ch 英語
字幕 英語

あらすじ

 アメリカの映画俳優ボブ・ハリスは、サントリーのウイスキー、響のCMの撮影のために、日本にやってくる。しかし、異国である日本での滞在期間は、ボブにとって苦痛でしかなかった。ホテルのエレベーターで、若妻であるシャーロットと出会ったボブは、夜のクラブでの再会をもって、次第にシャーロットと交友を深めていく。シャーロットは結婚していて夫とともに日本にいたのだが、夫は写真撮影の仕事にかまけっきりで、シャーロットは孤独感を募らせていたのである。その最中にボブと出会ったシャーロットは、孤独が癒やされてくるのを感じていた。二人は親密な関係になっていったが、ボブの日本滞在期間も終わりを告げる。その先に二人が見たものは。

レビュー

 フランシス・フォード・コッポラの娘であるソフィア・コッポラが、自身の日本での滞在体験をもとに製作した映画が、この「ロスト・イン・トランスレーション」です。興行収入は40百万ドルを超し、製作費の約10倍を稼ぎ出すという好成績を上げています。また、この映画は2004年のアカデミー賞で、脚本賞を受賞するという栄冠を得ています。Rotten Tomatoesでの批評家評価は95%と高い評価を得ていて、観客評価も85%と高評価を得ています。

 この映画の特徴はといえば、主人公であるボブと、シャーロットが異国の地である日本の東京で出会い、異国ならではの疎外感や寂しさを二人が共有し、親密な関係になっていくという点にあるかと思います。あくまでも親密な関係であって、愛にまで深まるところに行かないところに、この映画の特徴がよく表れているかと思います。二人の孤独感が次第に孤独が薄れていく様が、じっくりと、そして淡々と描かれるところに物語の真骨頂があります。

 舞台が日本の東京ということで、日本語が結構多用されています。その日本語には英語字幕は一切付けられていないのですが、日本人である僕から見ると、他愛のない会話にとどまっていると思います。ハリウッドの映画で日本を描くと、大抵は奇妙奇天烈な日本が描かれるものですが、この映画に関していうならば、本来の日本がきちんと描かれていると思います。現代のきちんとした日本が描かれていないと、ボブとシャーロットの異国の地での孤独感が浮き上がってこないのだと思います。

 ボブはサントリーのウイスキー、響のCM撮影のために日本に来た、という設定になっていますが、映画の中とはいえ、サントリーという日本を代表するメーカー名をきちんと全面に出してくるところに、この映画の非凡さが感じられると思います。そのCM撮影は、監督が嫌なやつで、ボブがうんざりしてしまうのですが、それがよくわかるようにCM監督の描写がしっかりしていると思います。

 シャーロットも旦那はいるのですが、旦那は仕事で妻を放置していて、シャーロットは異国の地で寂しい思いを感じています。その彼女を癒すのがボブの立場で、この二人が出会わなければ、二人は孤独感を感じたままで物語が終わってしまうところでした。ラストは、ちょっととって付けたかのような終わり方でしたが、物語は見ているものに落ち着きのなさを感じさせる展開になっていて、主人公たちの孤独感を共有させるものになっています。

 映像はHD画質でありますが、明るいシーンでは鮮明な映像を提供しています。しかし、暗いシーンではノイズが乗り、また映像自体が水彩画現象を起こしてしまい、興が醒めるところはあります。解像度も明るいシーンと暗いシーンでは結構差異があるところで、映像鑑賞していて厳しいかなと思うところはあります。音響はdts-HD MA 5.1chで収録されていて、東京の雑多な騒音がよくサラウンドしていると思います。

 今回試聴したディスクはイギリスのMOMENTUM PICTURESからリリースされているBlu-rayです。ジャケットにはリージョンB固定と書かれているのですが、実際に再生すると、プレイヤー設定がリージョンAのままでも再生することができます。なので、リージョンA,Bは再生可能であります。

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