佐野元春 & The Hobo King Band Billboard Live ‘Smoke & Blue 2017’ ビルボードライブ大阪

佐野元春 & The Hobo King Band Billboard Live ‘Smoke & Blue 2017’ ビルボードライブ大阪

2017年11月9日/2nd

 佐野元春のBillboard Liveが今年も開催されるという情報を耳にした時、「今年は行きたい」と思うようになっていた。昨年、ビルボードライブ大阪のチケットを確保までしながら、会社の上司である部長の異動送別会と重なり、泣く泣くチケットをキャンセルしたのである。それで、送別会に出て正解だったかというと、部長の異動の理由が、部長の個人的わがままで決まったことなのに腹を立ててしまい、「これなら送別会をキャンセルしてBillboard Liveに行けばよかった」と後悔の念しきりだったのである。それで、今年は「会社よりも自分の都合でライブに行こう」と決めていた。

 とはいうものの、会社では仕事もあるし、開催日が平日なのは躊躇させる要因ではあった。しかし、よく調べると、ビルボードライブ大阪の11月9日木曜日の21:30からの2ndステージならば、会社を30分早く早退し、博多から新幹線に乗って行けば、十分間に合うということがわかった。翌金曜日は年休取得、もしくは最悪半日年休でも取れば十分ライブを鑑賞することは可能とわかって、チケットの予約をした。幸いにもチケットは確保でき、あとは宿泊ホテルと、新幹線の往復チケットを確保すればよかった。ホテルも新幹線もキャンセル不可の代わりに格安のチケットを確保した。

 当日は、ちゃんと早退できるか不安で落ち着かなかった。上司からここのところ仕事が振られ続け、忙しかったのである。ただ、「11月9日は早退します」と前から宣言していたのと、1時間早く会社を早退することにしたので、無事16:30に会社を後にした。1時間後の17:33に博多発の新幹線のぞみに乗って新大阪まで向かった。事故もなく、新幹線は20:01に新大阪に新大阪に着いた。そこから在来線で大阪に移動し、ビルボードライブ大阪には、20:15には到着してしまった。

 受付で整理番号を発券してもらい、しばし入り口付近で待っていた。20:40に入場開始だった。僕が入場した時には、すでにかなりの席が埋まっていて、ステージから離れた席しか取れなかった。もっともビルボードライブ大阪はそう大きいライブハウスではないので、ステージは十分近いと言える。席に着いた時には、20:50ぐらいだったので、まずは食事ということで、ビールとピザを注文し、それらを食していた。

 21:35に2ndステージは開始された。佐野元春のBillboard Live ‘Smoke & Blue’は珍しい曲や新しいアレンジ等で曲を再現するのが常套だが、今回も最初から驚く選曲をしていた。

  1. Do What You Like
  2. トーキョー・シック
  3. ハッピーエンド
  4. 僕にできることは
  5. 迂闊なことは言えない(新曲)
  6. エンジェル・フライ
  7. ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
  8. ブルーの見解
  9. レイナ
  10. 約束の橋
  11. こんな夜には
  12. 最新マシンを手にした子供達
  13. ヴァニティ・ファクトリー
  14. アイム・イン・ブルー

 最初から最近ではライブでは演奏されることが少なくなった「Do What You Like」で観客をびっくりさせた。続けて’Smoke & Blue’のライブではおなじみとなった「トーキョー・シック」が演奏された。パッケージ版としては雪村いづみとのデュエット曲がリリースされているが、個人的には佐野元春ソロのこのバージョンの方が好きである。「ハッピーエンド」は最初なんの曲かわからず、歌い出してから、「こんなアレンジするの?」と驚かされた。

 続けて、Billboard Liveでおなじみとなった新曲の演奏で、「迂闊なことは言えない」という曲を演奏した。カリビアン・エッセンス満載の曲で、軽快なナンバーである。しかし、歌詞は結構辛辣で、そのギャップが面白い。

 次の曲は意外だった。多分アルバムリリース後のプロモーショナルツアーでしか演奏されていないアルバム「Stones and Eggs」から「エンジェル・フライ」が選曲されていたのである。僕も滅多に聞くことのないアルバムだが、この曲を改めて聞くと、詩が結構いいのに気づく。続けて「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」。アレンジは変わっていて、曲を歌い終わった後のMCで佐野元春は「アレンジがだいぶ変わっているでしょう。それが’Smoke & Blue’。」と話していたぐらいである。次の曲は本来「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」に入っているのだが、佐野元春は間違えて「Sweet 16に入っている曲を演奏します。」と言ってしまった。その曲は「ブルーの見解」で、オリジナルではなく、ライブアレンジ版をベースにしていた。

 11月1日に配信リリースされた「こんな夜には」と「最新マシンを手にした子供達」を立て続けに演奏する。「こんな夜には」の途中でバンドのメンバー紹介。ドラムは古田たかし、ベースは井上富雄、チェロは笠原あやの、キーボードはDr.kyOnである。

 「アルバムSOMDAYから演奏します。」と言って演奏されたのは、これまた珍しい「ヴァニティ・ファクトリー」だった。ご機嫌なアレンジで、乗れる曲だった。演奏後、改めてバンドのメンバー紹介をして、Dr.kyOnが初代The Hobo King Bandのギタリスト、佐橋佳幸とコンビを組んで新レーベルを立ち上げ、CDをリリースしたことを報告した。それに対し、佐野元春が「そのレーベルから僕もCDリリースできる?」と聞いて、会場を笑いの渦に巻き込んだ。

 アンコールはなかったのだが、その代わりに演奏されたのは、これまた「SOMEDAY」から珍しい「アイム・イン・ブルー」を演奏し、2ndステージの演奏は終わった。演奏終了後、佐野元春のMCがあり、「Billboard Liveで5回目の演奏をできることを光栄に思う。ファンのみなさんのおかげです。」という話をしていた。また、「ビルボードライブ大阪が開場10周年を迎えた。」ことも告げて、この日のステージは終了した。

 ステージは1時間15分程度のライブだったが、昨年見に来れなかった分の恨み辛みが解消するような満足のいくライブだったと思う。時間の調整やチケットの手配等胃が痛くなるような場面もあったが、無事ライブを鑑賞できて、結果的に良かったと思う。

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