韓国ソウル・板門店ツアー2012年3日目/板門店ツアー

韓国ソウル・板門店ツアー2012年3日目/板門店ツアー

2012年5月2日

3日目も6時半に起床。今朝も朝食をとりにホテルを出る。今朝はおかゆを食べてみたいなと思い明洞を散策していると、芸能人御用達であるオダリチブという店を見つけた。アワビ粥9000ウォンなら昨日と同じだと思い、入ってみた。おかゆは結構量があり、朝からたっぷり食べた印象がある。

今日は元々のツアーの目的であった板門店のツアーである。これを見たいとずっと思っていただけあって、期待に胸が膨らむ。ツアーの出発場所であるロッテホテルまではニューオリエンタルホテルから15分程度で着ける。9時50分集合ということだったが、早めに行っておいたほうが無難だなと思って9時にホテルを出発した。これが正解で実はロッテホテルの1Fで迷子になっていたのである。エレベーターが低層階用と高層階用で分かれていて、何処に行ったら6階の受付に行けるかちょっと迷ってしまったのである。何とかエレベーターを発見し、今回のツアーである中央高速観光の受付でパスポートを提示し、バスに乗車することができた。

しかし9時50分になってもバスは出発しない。どうも一人参加者が来ないらしい。10時過ぎてからその参加者を取り残したままバスは出発した。当然観光ツアーなのでガイドさんはつく。女性の方で、バスに乗車している間中いろいろな説明を行なっていた。朝鮮戦争の背景や経緯、その他のことなど色々話していた。僕にとってみると、8年前にDMZ観光で説明を聞いた部分もあったが、やはり背景を知ると観光に興味が湧いてくる。ただ注意事項で残念だったのが、写真撮影がかなりの制限を受けるということ。これは軍の機密に関するところを通過する関係上仕方ないのだが、せっかくの写真撮影を楽しみにしていた僕としては少々残念な気持ちもあった。

バスは最初の観光地であるフィリピン戦跡碑に到着したが、出発遅れとソウル市内の渋滞が悪影響を及ぼして車内から見るだけで通過してしまった。フィリピン戦跡碑は朝鮮戦争時に国連軍として参加したフィリピンの軍の戦死者を祀っているところである。何故フィリピンなのかというと多分コース上時間の関係でそこになっているのではないかと思う。話を聞くと板門店の見学の時間はかなり厳密になっているらしく、それの調整をしなければならずに大変らしい。

統一公園

次の観光地は統一公園。ここでも少々問題があり、追悼式典を執り行っていたためにバスが駐車場に入れずにすったもんだしていたのである。こちらは北朝鮮と韓国の統一を願って設立された公園で、モニュメントが立っている。観光時間も15分程度と短かった。

自由の橋

続いて回ったのは臨津閣。ここは8年前にも来ている。韓国の住民が一番北に近い所まで来られる場所てある。余談だが韓国の人は板門店に行くことはできないそうである。それは休戦調停の中で決まったことであり、亡命は許されないということである。話は戻って臨津閣は自由の橋、朝鮮戦争の中放置されていた機関車、平和の鐘などの施設がある。自由の橋は朝鮮戦争休戦時に捕虜になっていた兵士が帰っていった橋で、途中まで行くことが出来る。途中からは軍事的には行くことができないようになっている。

板門店記念写真

臨津閣を出て昼食を食べにバスは向かう。昼食はプルコギである。ここでは一人参加用、二人参加用、三人参加用というように分かれており、僕は当然一人用席に座った。今回のツアーで一人で参加していた人は僕を含めて4名。話を聞いてみると、サッカーの試合観戦でソウルを訪れていた千葉の人、関西から参加していたおじさん、そしてロッテホテルで乗車できなかった北海道の人といろいろなところから参加していることが分かった。北海道の人は間違えて午前中板門店を訪問するバスに乗ってしまい、当然事前申請通りではないので入れなかったらしい。で昼から合流できたわけである。食事の会場では、板門店の写真をバックに警備兵の格好をして記念写真を撮るサービスがあり、せっかくなのでやってみた。サングラスをかけるので誰だかさっぱり分からないが、一応Webに乗っけておく。

食後、いよいよ板門店に入る。板門店と呼んだり、JSA(Joint Security Area)と呼んだりするが、すべて同一の場所を指している。韓国映画JSAで一躍有名になったので、ご存じの方もおられるかもしれない。ここはかつて服装等で厳しい決まりがあった。例えば半袖シャツは駄目とか、ジーンズ禁止などである。北朝鮮の挑発に乗らないための処置であるが、近年多少緩和されてきているきらいがある。例えばジーンズはOKになっている。これは聞いたところによるとあまりに観光客でジーンズの人が多くて、禁止にしていても多数の方がジーンズで来るために緩和したのだという。僕もジーンズで行った。また入る前に注意を受けたのは写真撮影は認められたところ以外完全禁止。軍事管理地帯では監視カメラが方々に隠し設置されており、こっそり写真を撮っても見つかって没収されるという。ということでここは大人しく我慢である。観光地といっても軍事地域、まだ戦争が集結したわけでもなく南北関係が悪化している現状では国連軍の言う通りに従う必要がある。

まずバスはゲートを潜り、パスポートのチェックが行われる。板門店ツアーは思いつきでは行くことができなくて、また個人で行くことも不可能。必ず専門のツアー会社に事前に予約を入れていくしかないのが現状である。パスポートも事前登録と当日の携帯が必須で、これを忘れると板門店に入ることは出来ない。最初の検閲では特にパスポートの個人チェックはなくて、そのままバスは軍事地域に入っていった。今回参加した中央高速観光という会社は他の会社と違って、板門店に行くコースの中で国連軍が訓練している地域を通過するようなコースを走れるようになっている。それは大韓民国在郷軍人会協力があるらしい。そのおかげで、戦車や大砲、軍人の訓練をバスの車窓から見ることができた。

次にバスでのパスポートチェックが行われたのが、JSA VISITORS CENTERの前。ここで事前にツアー会社に登録した名簿とパスポートのチェックが行われる。そしてバスを降り、VISITORS CENTERでスライドショーを鑑賞する。そばにはトイレと土産物売り場もあるが、ここも撮影は禁止。スライドショー鑑賞後は板門店専用のバスに乗り換える。運転するのは国連軍の兵士である。バスはしばらく走って、自由の家というところでバスを降りた。

板門店共同警備区域

自由の家では、団体行動を取るようにと注意を受け、2列になって進んでいく。建物内の階段を登り、外に出ると、ついに写真等でお馴染みの板門店の中心地域に出ることができた。ここでようやく写真撮影の許可が出るので、写真を撮っていた。手前に国連軍の兵士が直立不動の姿勢で警備をしている。当然観光客に被害が及ばないように増援しているのである。通常では建物の影に隠れるような姿勢で2名の兵士がいるだけらしい。話はそれるが、板門店の観光には、何か有事の事件があった際の観光客への被害について、国連軍は一切の保証を追わないという宣誓書を書かされる。それだけ緊迫した状況の中観光しているのである。後ろの白い建物はもう北朝鮮の領域である。ここのところ金正恩氏の就任以降緊迫した状態の中北朝鮮の一端をかいま見られるというのには興奮するものがある。

韓国と北朝鮮の軍事分界線

写真撮影には制限時間があり、ある一定時間経つと禁止になってしまう。そして、軍事停戦委員会本会場に入場することができた。ここは会議場ではあるが、中では北と南自由に行き来できるという貴重な体験のできる建物である。ここで国連軍兵士と並んで写真を撮ってもらった。もちろん昼食時に会話を交わした一人旅の人たちとである。それから会議場の中を撮って上の写真にあるように韓国と北朝鮮の軍事分界線を撮ったりした。向かって右側の砂利のほうが韓国、砂のほうが北朝鮮である。この写真から分かるように会議場内から北朝鮮領域に立ち入っているのである。南から入って行った観光客は当然南から出る。万が一北から出るようなことがあれば、亡命とみなされ、一大事件になってしまうのである。もちろん国連軍兵士が北の扉の前に立っていて出られないようにしてはいるのだが。

帰らざる橋

本会場を出ると再び写真撮影禁止でバスに乗り込む。そしてバスはポプラ事件のあったところを通ってバス内からの写真撮影許可が出た。ポプラ事件とはポプラの木が生い茂っていて北朝鮮に囲まれている国連軍の監視所が別の監視所から監視できないということから、国連軍がポプラの木を伐採しようとしたところ北朝鮮の攻撃を受け、死者が出てしまったという事件である。これ以降元々板門店内では南北相互に行き来できていたものが、できなくなったといういわくつきの事件である。そこを通過してバスは帰らざる橋をバス内部から見学、ここでも写真撮影許可が出た。帰らざる橋とは、南北の休戦協定が結ばれた後、捕虜を交換した場所で、一度国を選んでその方面に向かったものは2度と別の場所に戻れなかったことからそう呼ばれているのである。

景福宮

バスは再びVISITOR CENTERに向かって走りだした。そして何事も無く戻ってきた。センターの横にあるお土産物店で小物をちょこちょこ買って、観光バスに乗り換えた。そしてソウルへと帰っていった。ツアーが終わったのは4時35分。まだ時間があるなと思い、昨日見られなかった景福宮を観光した。ここは李王朝の創始者李成桂が1394年に建てた王宮であり、多分ソウルの王宮関係では最大規模を誇ると思う。さすがに夕方ということもあり、閑散としていた。閉館時間ぎりぎりまでいてからそこを後にした。

さすがに夕方になると疲れてきたので夕食を取ろうとして明洞あたりをふらふらしていたら見つけたのが韓国カルビという店。29000ウォンで焼肉食べ放題だという。店入って一人で29000ウォンの食べ放題できるか確認したところ、出来るとの話だったので、ここで夕食を食べた。後でソウルナビで確認していたら、トラブルのあったお店で不満のある場所らしいが、僕的には文句もなかった。実は焼肉だけでなく、王宮料理とかも一緒についてくるので、あまり食べ放題での量を食べられるものでもない。それでも韓国といえば焼肉なのでカルビを追加お代りし、食を楽しんでいた。最後の夜ということもあり、ビールに追加してマッコリも飲んだらいい気分になってしまった。

食後、最後に観光に行ったのがNソウルタワー。ホテルから近いということもあり、ソウルの夜景を堪能しに行った。ホテル戻ったのが21時で、1日十分に楽しんだ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました