STAR WARS:THE FORCE AWAKENS(4K UHD Blu-ray UK)/スター・ウォーズ:フォースの覚醒/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

STAR WARS:THE FORCE AWAKENS(4K UHD Blu-ray UK)

No Image 邦題 スター・ウォーズ:フォースの覚醒
レーベル BUENA VISTA HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2015年
上演時間 138分
監督 J・J・エイブラムス
出演 ハリソン・フォード、マーク・ハミル、キャリー・フィッシャー
画面 2.40:1/HDR10
音声 DOLBY ATMOS 英語 / DOLBY DIGITAL PLUS 7.1ch ドイツ語、イタリア語、フランス語
字幕 英語、フィンランド語、ドイツ語、イタリア語、ノルウェー語、スウェーデン語、フランス語

あらすじ

帝国軍の残党が再び勢力を盛り返し、ファースト・オーダーという組織を作り上げる。そして銀河の支配を狙っていた。それに対してレイアは反乱軍を結成し、ファースト・オーダーに抵抗していた。その最中、ジェダイの騎士ルーク・スカイウォーカーが姿を消した。彼の行方をめぐって反乱軍とファースト・オーダーは対立を深めていた。ルークのフォースの力が銀河を制覇するものと認識していたからである。そのルークの行方が描かれた銀河の地図を巡って反乱軍のポーはある人物から地図を手に入れる。しかし、ファースト・オーダーのカイロ・レンが地図を手に入れようと襲撃する。カイロ・レンはダース・ベイダーを崇め奉る人物であり、かつてルークの弟子であった人物である。ポーは地図をドロイドに託してファースト・オーダーに対抗する。戦いの中、ストーム・トルーパーの一人が自我に目覚めてしまい、反乱軍に協力することになる。彼はフィンと名づけられた。そして、惑星ジャクーにいるレイという女性がその騒動に巻き込まれ、戦いに参加する。ファースト・オーダーとの戦いの中、ハン・ソロも戦いに加わることになり、ルークを探る戦いが深刻化することになる。

レビュー

2005年の「スター・ウォーズ:シスの復讐」でシリーズが完結したはずの「スター・ウォーズ」ですが、ルーカス・フィルムがディズニーに買収され、ジョージ・ルーカスの手を離れて新たな三部作として製作されたうちの最初のエピソードが、この「スター・ウォーズ:フォースの覚醒」です。新たな「スター・ウォーズ」ということもあり、熱狂的ファンの支持を集め、アメリカでの興行収入は歴代1位を獲得するという人気を誇っています。今回、「スター・ウォーズ:スカイウォーカーの夜明け」の4K UHD Blu-rayのリリースとともに発売された「スター・ウォーズ:スカイウォーカー・サーガ」という9作品のボックスセットを入手し、それを鑑賞しています。

この「スター・ウォーズ:フォースの覚醒」は、まさにスター・ウォーズ・ファンのための「スター・ウォーズ」として仕上がっていると思います。オリジナル三部作で活躍した、ハン・ソロ、レイア、ルークが映画に再登場し、活躍をする姿は、まさにファンサービスであると言えるかと思います。また、ストーリー展開が「スター・ウォーズ:新たなる希望」のリメイク的展開になっているところも、ファンが望んでいたスター・ウォーズであり、それが高い評価を得ている一因かと思います。

オリジナル三部作の主役たちが登場する一方で、続三部作の主役と言えるのが、レイ、フィン、ポーであり、彼らの活躍もまた映画の面白さを盛り上げているところがあると言えます。レイは、惑星ジャクーで誰かの帰りを待っているだけの寂しい女性で、フィンと出会ったことで否応なく反乱軍とファースト・オーダーの戦いに巻き込まれていきます。レイ自身は気付いていないのですが、実は強いフォースの持ち主であり、それが物語クライマックスで否応なく発揮されています。

フィンの立場もなかなか興味深いものがあります。ファースト・オーダーのストーム・トルーパーであったシリアル番号で呼ばれる一人の兵士が自我に目覚め、ストーム・トルーパーのスーツを脱いで、ポーに協力することから反乱軍に加わるという設定は、ストーム・トルーパーの性格というのを絶妙に描いているところもあり、面白いところであります。

ポーは反乱軍の兵士でありますが、最初はルークの居場所が記された地図を探していて、フィンと出会い、フィンの名付け親として存在し、後半で反乱軍を率いてファースト・オーダーと戦う設定は、やり手の戦士という印象を与えます。反乱軍の攻撃部隊のリーダーとしてその能力を遺憾なく発揮していて、彼の戦いにはみていて安心感を与えるものになっているところであります。

一方でファースト・オーダーはスノークという人物の指導のもと戦いを起こしていて、スノークの配下にカイロ・レンという新キャラクターを設定することで、主人公であるレイとの対比を明確に描いています。カイロ・レンはダース・ベイダーを崇めていて、ハン・ソロとレイアの息子でもあり、ルークのかつての弟子でもあった人物であります。ルークを裏切ってダークサイドに落ちたフォースの使い手であり、ダース・ベイダーに代わる悪役として、その存在感を印象付けるものになっています。

物語はルークの行方を巡っての反乱軍とファースト・オーダーの対決を描いていますが、デス・スターに代わる超兵器スター・キラーが登場するなど、ファン・サービスがてんこ盛りに盛り込まれています。Xウイングとタイ・ファイターのバトルシーンなど、見応え抜群になっている映画であり、反乱軍がファースト・オーダーにどう対抗するのか、カイロ・レンとレイとの戦いがどう進行するのか、幾つものパターンが同時進行します。ラストも次回の展開を予期するものであり、見事な出来として仕上がっています。

映像は4K UHD/HDR10で収録されています。映像はマスターが4Kですので、ネイティブ4K/HDRであり、高い解像度を誇っています。素晴らしい精細感を持った映像であり、映像の魅力に取り込まれる感覚があります。また、HDR10での収録ですので、画面の輝度は美しく、カラフルな映像が圧倒的迫力を持って迫っていきます。残念なのは、ミレニアム・ファルコンが惑星ジャクーで活躍するシーンはIMAX収録されているのにもかかわらず、このディスクでは2.40:1のアスペクト比で収録されているぐらいでしょうか。音響はDOLBY ATMOS 7.1.4chでの収録になっています。過去のスター・ウォーズの4K UHD Blu-rayでは5.1chサラウンドをATMOSに再ミックスしていますが、今作では元からATMOSでミックスされています。EXOFIELD THEATERで鑑賞しましたが、音が縦横無尽に動き回り、映像と同期していて目眩を感じるほど迫力あるイマーシヴ・オーディオとしての効果を発揮しています。ただ、ディズニーのディスクメディアの欠点として、音量が小さいところは残念です。ヘッドフォンのボリュームを上げる必要はあります。

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