ロード・オブ・ザ・リング(4K UHD/iTunes Movies)/Apple TVで観た映画のレビュー

ロード・オブ・ザ・リング(4K UHD/iTunes Movies)

No Image 原題 THE LORD OF THE RINGS:THE FELLOWSHIP OF THE RING
レーベル WARNER BROS. HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2001年
上映時間 178分
監督 ピーター・ジャクソン
出演 イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、イアン・ホルム
画面 2.39:1/DOLBY VISION
音声 DOLBY ATMOS 英語
字幕 日本語

あらすじ

 かつて中つ国では、冥王サウロンが邪悪な力を持つ指輪を持って世界を支配していた。それを打破するために、エルフやドワーフ、人間たちがサウロンの配下の兵士たちに戦いを挑み、人間がサウロンから指輪を引き剥がすことに成功した。そのため、サウロンは消滅してしまう。人間の所有になった指輪だが、あっさり敵に殺され、指輪は川の中に長らく沈んでいた。それを拾い上げたのはゴラムであり、ゴラムは指輪の虜になってしまった。しかし、ゴラムも指輪をなくし、ホビットのビルボがその指輪を拾って自分の所有物にしてしまった。ビルボの古い友人である魔術使いのガンダルフは、ビルボが指輪を所有していることを知り、ビルボは旅に出るため、甥のフロドに指輪を渡してしまう。ガンダルフは指輪のことを調べに古い知人のサルマンに会いに行くが、サルマンはサウロン復活のために動いていて、ガンダルフを足止めしようとする。フロドは、エルフの国に行くようガンダルフに伝えられていたために、庭師のサムやその他のホビット、そして彼らの危機を救ったアラゴルンとともにオークの追っ手を交わしながら、エルフの国にたどり着く。そこで中つ国のドワーフや人間、エルフたちが集まり、指輪をどうするか議論する。その結果、フロドが指輪を破壊できる火山まで持っていくことになり、彼を守るメンバーが結成される。そして、危険な旅が始まった。

レビュー

 ・J・R・R・トールキンが書いた壮大なファンタジー小説、「指輪物語」。その壮大さゆえに映画化不可能とまで言われてきたこの「指輪物語」を、ピーター・ジャクソンが三部作にまとめたうちの最初の一本が、この「ロード・オブ・ザ・リング」です。三部作同時進行で制作されたため、物語に統一感が生まれています。興行収入は上映時間が3時間に迫る状況ながら、製作費を軽く上回り、大ヒットを記録しています。批評も好意的で、Rotten Tomatoesの批評家評価は91%、観客評価は95%とかなり高い値を示しています。アカデミー賞も撮影賞、作曲賞、メイクアップ賞、視覚効果賞の4部門を受賞しています。

 映画は、冒頭で邪悪な力を持つ指輪の行方を描くことで、後の物語の進行に役立つような設定に持ってきています。冥界の王であるサウロンが指輪を持って中つ国を支配しているのですが、他の種族とサウロン配下の兵士たちとの戦いの末、人間がサウロンから指輪を引き剥がし、サウロンを滅ぼします。しかし、人間の指輪所有期間も長くなく、長い間指輪は忘れられていて、ゴラムが指輪を拾い、指輪の虜になったところから、物語が本筋に入っていきます。

 指輪はゴラムからホビット族のビルボに所有権が変わるのですが、その指輪を巡ってサウロンが復活をしかけており、指輪をどうするかで中つ国の種族が集まり、議論します。そして、現在の所有者であるフロドが指輪を作った火山に指輪を投げ込み、指輪を破壊することで話がまとまり、火山に行くための仲間が集結します。

 物語は、旅の仲間の関係や、その仲間を追いかけるオークとの戦いに重点を置いていますが、旅の仲間は指輪の力のせいで仲間割れを起こしかけています。特にボロミアは指輪の力に囚われており、フロドから指輪を奪い取ろうとしてしまいます。そのため、クライマックスでは、フロドとサムの二人で火山に行くことを決意します。一方で他の旅の仲間もオークに囚われたメリーとピピンを救出するために、分裂しかけていたチームをまとめ上げ、オークに挑んでいきます。

 ファンタジー映画なので、結構設定が普段の映画とは違い馴染みがなく、その壮大な設定に圧倒される感覚があります。以前、輸入盤DVDで三部作を視聴したことがあるのですが、輸入盤DVDは英語字幕しかなく、ストリーを把握するのが困難な状況でした。しかし、今回鑑賞したデジタル配信は、日本語字幕がついていますので、だいぶ分かりやすくなっています。なお、iTunes配信の三部作は、全て劇場公開版の配信になっています。特別編の配信はありません。

 映像は4K/DOLBY VISIONで収録されています。IMDbではマスターデータは2Kでまとめられていると書かれているのですが、THE DIGITAL BITSのレビューでは、実写部分は4Kスキャン、CG部分は2Kのアップスケール4Kスキャンとなっているとのことですので、半分ネイティヴ4K、半分アップスケール4Kでの収録になります。解像度は申し分ない状態であると言えます。特に実写パートは素晴らしい描写が見られます。CGパートは少し甘い解像度になっていますが、実写パートとの差は思ったほど少ないように感じます。音響はDOLBY ATMOSで収録されています。映画の世界を三次元サラウンドで再現しているため、没入感がものすごく高く、天井方向のサウンドも効果的に使用されています。また、低域の出方も申し分ないです。

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