ロンドンの風に吹かれて:佐野元春がくれた旅のメロディ|空を越えて、HOTEL 65へ-旅の初日、ロンドン上陸
2025年4月29日
羽田空港に向かい、出国手続きを取る
今日から20数年来の夢であったロンドンへの旅行が始まる。出発は羽田空港で、日本航空の9:45発の便でロンドン・ヒースロー空港に直行で向かう。
旅行を申し込んだH.I.S.からの最終旅程表には羽田空港第3ターミナルにある日本航空のカウンターに7:45に着くように書かれていた。逆算すると、6:20ぐらいに家を出れば良さそうだった。それで起きる時間を5:30に指定した。
しかし、朝、4:00ぐらいから眠りが浅くなり、5:00に完全に目が覚めてしまった。30分早いが、途中でトラブルがあっても困るので、そのまま起きて洗顔をして、着替えと荷物のチェックを行い、5:55には家を出た。
流石に祝日の6時台の電車は混んでいなかった。座っていけたが、京浜急行の空港線は日本人、外国人含めてスーツケースを持った人たちばかりであった。
羽田空港第3ターミナル駅で降りて、3階の日本航空のチェックインカウンターに向かった。海外旅行で羽田空港を使うのは生まれて初めてである。福岡に住んでいた時には福岡空港発で海外に出かけていたし、その前に神奈川に住んでいた時には成田空港までJRの成田エクスプレスを使って行った記憶がある。
日本航空のチェックインカウンターに着いたのは7:00だった。まだ最終行程表に書かれた集合時間には45分も早いが、自動チェックイン機を見つけてしまったので、試しにチェックインしてみた。パスポートとeチケットの控えにある搭乗機の便名を入力したところ、そのままチェックインできてしまった。預ける荷物もないので、トイレに行ってから手荷物検査場に並んだ。
空港は空いていると思っていたが、手荷物検査場は混んでいた。こちらも外国人の割合が多い。列は進んでいるので待たされる感覚は薄かったが、結局手荷物検査場を通過するのに25分はかかってしまった。
その後は出国検査だったのだが、時代はIT化に進んでいた。スキャナーにパスポートを読み取られ、顔写真を撮られたら終わりである。出国のハンコすら押されない。便利ではあるが、ちょっと寂しい。
Sky Lounge Southは入店10分待ち
出国検査を終えたので、セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードの優待特典であるプライオリティ・パスを使って、空港ラウンジであるSky Lounge Southに入店しようとした。
しかし、ラウンジに着くと行列ができている。入り口には「混雑のため、10-20分の待ち時間」と張り紙がしてあった。しかし、せっかくの特典であるプライオリティ・パスを使わないのは勿体無いので、列に並んで入店できるのを待った。
10分待ったところで、なんとか入店できた。入店口とラウンジはフロアが別で、入店口でプライオリティ・パスのカードと搭乗券を提示した後、3階フロアから1階エレベーターで降りた2階にラウンジがある。
ラウンジの印象はシックだが、狭いな、というものだった。入店コントロールをしているから、座席は確保できていて、座ることはできた。ラウンジには軽食の提供があり、茹でた野菜とソーセージ、唐揚げ、パン類が揃っていた。ドリンクもビールが無料で飲めるが、朝からビールを飲む気にはならなかったので、茹でた野菜とソーセージ、唐揚げ、パン2個とオレンジジュースで朝食代わりにした。
店内は狭いが、くつろげるので、朝食後にアイスカプチーノを飲みながらブログの記事を1本書いた。iPad Airが使えるので、iPad Airを腿に載せて、Magic Keyboardでキーを叩いていたのである。写真は雰囲気的には撮れる様子もなかったので、あえて撮らなかった。
搭乗口まで移動して、飛行機に搭乗する
9:00を回ったところでラウンジを後にして、トイレに行ったあと、搭乗口である113番ゲートに向かった。出発30分前には搭乗口にいる様にという搭乗券の指示によるものである。
9:15に搭乗口に着いた時には、まだ搭乗案内はしていなかった。空いている座席を見つけて座り、搭乗アナウンスがあるのを待った。
9:20から優先搭乗が始まった。僕はエコノミー席だから、搭乗の順番は最後になった。9:35ごろ搭乗した。搭乗する際にパスポートのチェックを受け、チケットをリーダーに読み込ませた。
エコノミー席のエリアでは、僕は前の方だった。幸か不幸か窓際のA列の席だった。エコノミー席はそこそこ空席があった。僕の横のB列も空いていたが、通路側のC列には外国人が座っていた。この方、機内食もほとんど手をつけず、機内エンターテインメントを見続け、スマートフォンをずっと充電していたので、後々トイレや座り疲れて席を立つ際に、不便を生じた。ヘッドフォンやスマートフォンの充電ケーブルが邪魔で、絶えず「エクスキューズ・ミー」と言ってどいてもらう必要があった。
飛行時間14時間は疲れた
福岡にいた時に香港やタイ、台湾に旅行に行っていたが、欧米諸国を旅行するのは、2002年のアメリカ東海岸縦断旅行以来である。つまり、飛行機の搭乗時間が10時間を超えるのは20数年ぶりになる。
飛行機がどのルートで飛行するのかは気になっていた。ロシアとウクライナが戦争しているので、ロシア上空は飛ばないとは思っていた。結局、羽田空港から北東方向を進み、アラスカ寄りのコースを飛び、北極海を左に見ながらグリーンランド上空を飛び、そこからロンドンに降りていく、というコースになっていた。
離陸時間は定刻を少し過ぎていたが、海外旅行なので許容範囲だった。11:00ごろ、外を見たら空に虹がかかっていた。うっすらだったが見えたので思わず写真を撮った。その頃にはドリンクとスナックも配られたが、そこでビールを飲む気はしなかった。コロナ禍あたりから昼にビールを飲むのは控えていた。

国際便の楽しみといえば、機内食しかない。機内食は2回出たが、昼食は12:00に出された。日本航空なので、和食と洋食が選べた。海外に旅行に行く際の僕の鉄則は、「日本食は意地でも食べない」である。せっかく海外に旅行しているのだから、現地の料理を食べたい。だから、旅行中は日本食は敬遠している。
出てきた洋食は、これまで香港やタイに行く際に使ったLCCの航空会社の食事に比べれば味は良かった。でも、量は足りない。食べた後に腹が減るのである。昼食時には控えていたビールを解禁した。せっかく高い国際線に乗っているのだから、ビールは飲まないと損だという意地汚い思いからである。だから、ビールもエビスビールにした。食後にはハーゲンダッツのアイスクリームも出た。冷え冷えだったので、食べるのに苦労したが。

17:00過ぎには、菓子パンが出た。「菓子パンだけ出されても飲み物ないと食べられないよな」と思っていたら、お茶を提供してくれたので、お茶と一緒に菓子パンを食べた。
その後は21:00過ぎまで何もなかった。21:30近くなって、もう一回食事が出た。今度は軽食だった。飲み物が足りていないので、コンソメスープと食後にコーヒーも飲んでいた。

途中、座り疲れた時に、客室乗務員に声をかけて、ダイエットコーク350ml缶を頼んだ。機内は乾燥していたので、コーラはうまかった。機内での水分摂取量は少なかったと思う。
機内では、iPhoneとiPad Airで、ほぼ音楽を聞くことに専念していた。事前にデバイスにダウンロードしていた音楽ファイルや、Disney+の映画を見ていたが、見た映画も「ファンタジア2000」なので、音楽を聴いていたと言えなくもない。流石にAirPods Pro 2で聞き続けると、耳が痛くなってくるので、時折30分ぐらい何も聞かないこともあった。ただ、AirPods Pro 2を装着しない機内はものすごい騒音で、耐えられなかった。耳栓も持ってきたので、音楽を聴いていない時には、耳栓をして騒音から逃れていた。
機内Wi-Fiも提供されていたが、エコノミークラスだと無料で使えるのは1時間だけ。それ以上使うならば$15以上の料金の支払いが必要なのと、飛行機の飛行経路が北極圏を飛んでいる時間が長く、通信衛星とコネクションできないので、インターネットが使えない時間がかなり長く、実質使い物にならなかった。
ついにロンドンに到着、ホテルに向けて移動
14時間の飛行の後、ついにロンドン、ヒースロー空港に到着した。ヒースロー空港では着陸待ちが発生し、なかなか着陸できず、飛行機は旋回を続けていたが、ロンドン時間の15:35にようやく着陸した。
着陸したので、iPhoneとiPad Airを機内モードから通信モードに戻した。機内モードの時にどちらのデバイスもモバイルデータのデータローミングをオンにしていた。iPhoneもiPad Airもすぐには現地のキャリアを掴まず、最初は焦ったが、ターミナルに近づくにつれて、キャリアを掴むようになった。楽天モバイルを使っているiPhoneはvodafone UKを、povoを使っているiPad Airもvodafone UKを掴んでいた。iPad Airはどうも圏外からキャリアの電波を掴む際に色々ローミング先を変えるみたいである。日によって3やEEといったキャリアを掴んでいることがあった。
飛行機がターミナルに着いてドアが開くまでの間、客室乗務員の方と会話を交わしていた。いろいろ質問されたが、正直に話していた。どうも、僕がロンドンに滞在する間は珍しく天気がいいようである。
ドアが開いて、ヒースロー空港に降り立った。ようやくロンドンに来たという気分になる。入国審査はすごい簡単だった。日本を含むいくつかの国専用の入国審査ブースがあって、そちらはガラガラだったのと、入国審査はパスポートをスキャナーに読ませて、顔認証するだけ。係員の質問等は一切なかった。当然、用意した英文の薬剤証明書を使うこともなかった。

出口を出て、さて、ホテルのあるシェパーズ・ブッシュに近いハマースミス駅に行くにはどうしたらいいか、迷った。旅行前にChatGPTで調べて、地下鉄のピカデリー線に乗れば行けるとはわかっていたのだが、その地下鉄ピカデリー線の乗り場がわからないのである。少し迷った末に、「UNDERGROUND」と出ていた標識が、地下鉄のピスデリー線への案内だと気づき、標識に従って進んでいった。数分歩いて、ようやくピカデリー線の駅に着いた。
「地球の歩き方」で書いてあった通り、乗車券はクレジットカードのタッチ決済で乗れた。実際は、iPhoneのApple Payに登録したクレジットカードでタッチ決済の代わりにしたのだが、感覚的には日本のSuicaをApple Payで使うようなものである。
地下鉄は駅に停車していたので乗車するとすぐに発進した。自分の降りるハマースミス駅までどのくらいかかるのか分からなかったので、これも準備していたiPhoneアプリのCitymapperを立ち上げて、ナビゲーションさせた。
ヒースロー空港からHOTEL 65までは大体1時間かかった。地下鉄内はiPhoneの電波が届いていなかったのだが、ヒースロー空港を離れるとハマースミス駅までずっと地上を走っていた。だから、Citymapperによるナビゲーションは機能していた。
ハマースミス駅からのナビゲーションは僕が道を間違えたため、多少時間がかかってHOTEL 65まで歩いた。15-20分ぐらいかかったと思う。徒歩の移動はロンドンに来たな、という気分にさせてくれた。

HOTEL 65にチェックイン、そしてスペイン料理店で夕食
ようやくHOTEL 65に着いた。外装を工事中なので、なんかイマイチに感じたが、とりあえずフロントがあると思われる「65」と書かれた入り口に入っていった。

フロントでは外国人がチェックインで揉めていた。だから、その外国人の揉め事が解決するまで待たされた。僕の番が来ると、フロントの人が僕の名前を言って、用紙に住所や国籍、パスポートナンバー等書くよう指示してきた。指示通りに用紙に必要事項を書くと、割り当てられた部屋を説明し、キーと朝食の時間と場所の説明をしてくれた。僕は73番地の部屋を割り当てられたので、「73」と表示のある入り口から入って、自分の部屋に辿り着いた。
部屋はかなり狭い。ビジネスホテルのシングルルームぐらいか。で、日本のビジネスホテルみたいなアメニティはあまりない。歯ブラシと歯磨き粉はないのは知っていたので、あらかじめ持ってきていた。
部屋に荷物を置くと疲れがどっと出た。ちょっとこの旅行記を書いて、腹も減ったので18:00前に部屋を出て近くを散策し、適当な食堂に入った。単にビールが飲みたかっただけなので何も考えていなかったが、メニューを見ると、スペイン料理店だった。

スペイン料理店でビールを2杯飲んで、豚肉料理とサラダを頼んだ。量は多分二人前ぐらいある。食べるのに1時間ぐらいかかったが、全部食べ切った。£20ぐらいだったので、4000円ぐらいか。でも、満足して、店を後にした。

