THE ACCOUNTANT(Blu-ray)/ザ・コンサルタント/輸入盤DVDで観た映画のレビュー

THE ACCOUNTANT(Blu-ray)

THE ACCOUNTANT Blu-rayジャケット 邦題 ザ・コンサルタント
レーベル WARNER HOME VIDEO
制作年度 2016年
上演時間 128分
監督 ギャヴィン・オコナー
出演 ベン・アフレック、アナ・ケンドリック、J.K.シモンズ
画面 2.40:1/アナモルフィック
音声 dts-HD MA 7.1ch & 5.1ch 英語
DOLBY DIGITAL 5.1ch フランス語、スペイン語
字幕 英語、フランス語、スペイン語

あらすじ

 クリス・ウルフは、幼い頃から、数学に対して異常な能力を発揮していた。アスペルガー症候群でもあるクリスは、施設に預けられ、そこで他の子供と一緒になる。大人になったクリスは、個人会計士として、表向きは一般市民の節税等に携わっていたが、裏では、異常な数学力を駆使して、犯罪組織のマネーロンダリングを請け負っていた。そんなクリスに、ロボテックの会社が、会計を請け負うよう依頼をしてくる。ロボテックの会社は、腕や足を失った人たち向けの義手や義足を製造、販売している会社だった。会計の仕事を請け負ったクリスは、この会社の会計担当のデイナという女性と知り合うことになる。そして、会計をチェックしていたクリスは、この会社の会計がおかしいことに気づく。そのうちに、仕事を解雇されたクリスは、自身の身やデイナの身に危機が迫っていることを感じ取り、自身と彼女を救うべく、動き出す。クリスは会計の仕事だけでなく、格闘にも長けていたので、ロボテックの会社の社長を守る用心棒に対して、攻撃を仕掛ける。

レビュー

 ベン・アフレックが凄腕の会計士であり、格闘術にも長けたキャラクター、クリス・ウルフを演じたのが、この「ザ・コンサルタント」です。犯罪映画でありながら、一方でアクション映画でもあるというちょっと盛り込んだ内容の映画であり、全米映画興行収入では、8600万ドル以上を稼ぐというスマッシュヒットを記録している映画であります。

 主人公であるクリスは、幼少の頃から、数学に対して、異常とも言える能力を持ったキャラクターとして描かれています。そういう能力を持ちながら、子供の頃には情緒不安定なキャラとして描かれ、それが後の大人になったクリスの人生に影響を及ぼしていると言えます。また、そういう子供のクリスに対して、親が扱いかねている様が描かれ、クリスの心を閉ざしてしまうきっかけにもなっています。

 大人になったクリスは表向きは一般市民の節税などの会計を行いながら、裏では異常な数学の能力を活かして、犯罪組織のマネーロンダリングを請け負っている、という設定になっています。その犯罪組織に対して、自身の身の危険が迫ると、容赦なく組織を叩き潰してしまうというのも、クリスの特徴かと思います。子供の頃から、格闘術をも習っていたクリスは、銃の狙撃や格闘に対してプロ級の腕前を持っていて、それが物語後半で生かされているところがあります。極端に言ってしまえば、スーパーマン的要素を持っているクリスですが、ベン・アフレックが演じているせいか、あまり突飛もない設定だとは感じさせなくなっています。

 そのクリスを連邦当局もマークはしていますが、クリス自身がなかなか尻尾を出さないため、連邦当局が追いかけきれない、という状況になっています。それをレイという捜査官から受け継いだメディナという女性捜査官が、クリスの正体を暴き出す、という設定になっています。メディナという女性の捜査の過程で、我々観客も、クリスの正体を次第に知ることになりますが、実はレイ自身が物語後半で、クリスの正体について、かなり踏み込んだ告白をしている箇所があり、レイという捜査官の苦悩が見て取れます。

 クリスは、義手や義足を開発、製造、販売している会社の会計を任されることになりますが、その過程で、次第にこの会社の会計の罠にはまり込んでいくことになります。この会社の会計士であるデイナという女性と知り合い、彼女と次第に交流が始まるクリスは、次第に自身とデイナの身に危険が迫っている羽目になり、反撃を行うところがあります。その辺の展開は、アクション映画っぽく、結構楽しめるところがあります。

 現在と過去のシーンが交互に描かれることで、クリスの人生が次第にはっきりしていきますが、クライマックスの展開は、孤独な人生を送っているクリスにとって、唯一の救いであると感じます。倒すべき敵を容赦なく倒すクリスですが、その中に味方を見つけたクリスは、彼の身を助けるという行動を取ります。そして、事態の現況を作り出した人物を抹殺することで、事件にケリをつける面白さがあります。

 連邦当局は、クリスが犯罪を行なっていると分かりながら、最終的には彼をどうすることもしないというのも、物語的には面白いかな、と思います。彼らの判断が正しかったのか、間違っていたのかは分かりかねますが、クリスのその後を予感させるのには、十分な展開であると思います。

 映像は、フィルムで撮影されたのか、結構映像にざらつきが見えます。ただ、そのざらつきが不快かというと、フィルムの質感がよく表れていて、解像度や色乗りが十分であると確認できるところがあります。音響は、dts-HD MAの7.1chと5.1chが同時収録されていましたので、5.1chで視聴しましたが、サラウンドや重低音がかなり迫力ある音響効果を出していると思います。ドラマパートは、静かですが、アクションパートになると、効果を発揮していると思います。

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