『イコライザー2』配信版レビュー|嵐が近づく街で“正義”は再起動する【4K / Dolby Vision / Atmos】
アントワーン・フークア × デンゼル・ワシントンの再タッグ。
静かな隣人として生きる元CIAロバート・マッコールが、恩人殺害の真相と若者マイルズの未来を懸けて再び“均す者”として動き出す。iTunes Moviesの4K Dolby Vision / Dolby Atmos配信で、迫る嵐と終盤の市街戦が濃密に立ち上がる。
『イコライザー2』配信版 基本仕様
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邦題 | イコライザー2 |
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原題 | THE EQUALIZER 2 | |
制作年度 | 2018年(劇場公開版) | |
上映時間 | 121分(劇場公開版) | |
監督 | アントワーン・フークア | |
出演 | デンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカル、アシュトン・サンダーズ | |
画面 | 2.39:1 / 4K / Dolby Vision | |
音声 | Dolby Atmos 英語 | |
字幕 | 日本語 | |
リージョン | 配信(iTunes Movies) | |
パッケージ | 配信専用 |
あらすじ(短縮版)
元CIAのロバート・マッコールは、静かな日常の裏で“助けを必要とする者”を密かに救っていた。
恩人スーザンが不審死し、事件は強盗と片付けられるが、ロバートは陰謀を直感。やがて容疑はかつての同僚デイブへと向かい、暴風雨が迫る海辺の町で対決の時を迎える。
あらすじ(詳細)
トルコでの誘拐救出任務を終え、ボストンに戻ったロバートはタクシードライバーとして暮らしながら、近隣の困りごとに“等しく”手を差し伸べる。
落書きだらけの壁の前で出会った若者マイルズに仕事と節度を教えつつ、恩人スーザンの死に違和感を覚え独自捜査を開始。現場の矛盾を追ううち、旧友デイブの関与が浮上する。
真相に迫るロバートを止めるため、デイブはマイルズを人質に。迫るハリケーンの中、ロバートは廃れた海辺の街で罠と地の利を活かし、宿命の均衡を取り戻そうとする。
見どころとテーマ
- “静”と“瞬発”の快感: 日常の所作と戦闘時の精密な動作対比で、マッコール像を立体化。
- 擬似親子の成長譚: マイルズに“選択”と“責任”を教える導師ロバートの眼差し。
- 嵐を呼ぶ演出設計: 序盤から積み上げる気象の不穏が、終盤の決戦を情緒・視覚ともにブースト。
- 陰謀の反転: 旧友が黒幕という裏切りが、ロバートの“均す正義”を照射。
映像レビュー【4K / Dolby Vision】
2K DI由来のアップスケールながら、細部の解像感は良好。雨粒・砂煙・肌のテクスチャが十分に立つ。Dolby Visionはナイトシーンの街灯や稲光のピークを力強く伸ばし、暗部は黒潰れを抑えた階調で可読性を確保。終盤・海辺の嵐では、飛沫と飛砂に反射するハイライトが立体感を強化する。
映像スコア:88点
音響レビュー【Dolby Atmos】
雷鳴・暴風・飛散物が高さ方向へ展開し、上層の活用度が高い。市街地の反響や屋内の残響も定位が明確で、対話はセンターにクリア、LFEは嵐の低域で量感を確保。クライマックスは全チャンネル総動員で、ホームシネマのデモに適した没入を提供する。
音響スコア:90点
総評
メンターものの温度感とリベンジ・サスペンスを、気象演出と緻密なサウンドで引き上げた堅実な続編。派手さより“精度”で魅せるフークア演出×デンゼルの重心の低い存在感が、Dolby Vision / Atmosの恩恵でじわりと効く一本。
総合スコア:89点
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