ワイルド・スピード(4K UHD/iTunes Movies)/Apple TVで観た映画のレビュー

ワイルド・スピード(4K UHD/iTunes Movies)

No Image 原題 THE FAST AND THE FURIOUS
レーベル UNIVERSAL PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度 2001年
上演時間 107分
監督 ロブ・コーエン
出演 ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ミシェル・ロドリゲス
画面 2.39:1/HDR10
音声 DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語
字幕 日本語

あらすじ

 カリフォルニアで、商品を積んだトラックが襲われ、商品を奪われる事件が多発する。警官のブライアンは、FBIの協力のもと潜入捜査を開始し、ストリート・カーレースを開催している場所を訪問する。レースはドミニクという男が仕切っていて、連戦連勝を誇っていた。ドミニクにブライアンは車をかけてレースに参加するが、ドミニクに負けてしまう。しかし、レースの最中に警察が取り締まりに来て、ドミニクはブライアンに助けられる。潜入捜査中のブライアンは、ドミニクが怪しいと考えるも、アジア系の組織にも疑問点があり、FBIはアジア系組織を取り締まる。しかし、アジア系組織は無罪だった。FBIはブライアンに締め切りを設け、ブライアンはドミニクの行動を監視し、配送トラックが武装していることを知り、彼を助けようと行動する。

レビュー

 シリーズ物としては絶大な人気を誇る「ワイルド・スピード」シリーズの記念すべき第1作が、この「ワイルド・スピード」です。そのカーチェイスシーンが話題を呼び、制作費が38百万ドルしか掛けていないのに、北米の興行収入が144.5百万ドルも稼ぎ出すという大ヒットを記録しています。残念なことに、Rotten Tomatoesの批評家評価は54%と低い評価を受けていますが、観客評価は74%と一定の評価を受けています。

 映画は商品を積んだトラックを襲い、商品を強奪する犯罪が多発している状態で、主人公のブライアンがストリート・カーレースに潜入捜査をして、事件の真相を探る、というミステリー的要素もありますが、基本はチューンナップした車のカーチェイスシーンを堪能すべき映画であると言えます。それは犯罪に手を染めているドミニクとその仲間たちがストリート・カーチェイスを繰り広げていて、その迫力が物語を盛り上げていると言ってもいいでしょう。

 チューンナップした車の高速走行感は、それだけで魅力に満ちたものになっており、迫力があります。ガソリンだけでなく、ニトロを積んでニトロの爆発燃焼によりさらに高速走行をする車の疾走感は、音のサラウンド感も含め、快感を誘うところがあります。そんな中で、ドミニクという男はストリート・カーレースで連戦連勝を決めていて、警察にも目をつけられている存在であると言えます。

 物語は、そんなドミニクに接近し、ドラックの品物の強奪の証拠を得ようとする潜入捜査したブライアンが、次第にドミニクと友情を育むことになり、捜査と友情で板挟みになるというものですが、ブライアンは最初ドミニクの仲間に毛嫌いされていたのに、次第に仲間として受け入れられる状態になっていくところが、面白いと思います。ドミニクとその仲間たちの信頼関係は強力で、ブライアンはその中に信頼を得て受け入れられるようになるのですが、その辺の描き方はユニークであると言えます。

 ブライアンは、最初潜入捜査を開始した時にドミニクの妹であるミアに接近するのですが、ミアとは次第に愛情が芽生えていきます。その関係もあり、ドミニクと信頼関係を気づくことになるのですが、自身が警官であることを暴露するのもミアであり、ドミニクがブライアンが警官であることを知るのも、仲間を助けるために正体を明かしてしまうことによります。ブライアンはドミニクを逮捕しようとするのですが、最終的にはそうはならずにドミニクを見逃すという行為に出ます。その辺は爽快感があると言えます。

 映像は4K/HDR10で提供されています。マスターが35mmフィルムのため、ネイティブ4Kでの収録になりますが、ノイズリダクションをかけているせいか、フィルムグレインは見えません。解像度は高精細で、細部がくっきりとしています。色彩はHDR10の効果が出ていて、夜間のカーレースの車のライトなどで高コントラストの発色をしています。昼間のシーンでも鮮やかなカリフォルニアの風景が映し出されます。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chで収録されていますが、サラウンド感はかなりあります。車の移動感は縦横無尽に動き回り、カーレースにいるかのような立体音響を提示しています。また、銃撃シーンも四方八方から聞こえ、迫力があります。

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