ゴッドファーザー PART II(4K UHD/iTunes Movies)/Apple TVで観た映画のレビュー

ゴッドファーザー PART II(4K UHD/iTunes Movies)

原題MARIO PUZO’S THE GODFATHER:PART II
レーベルPARAMOUNT PICTURES HOME ENTERTAINMENT
制作年度1974年
上映時間201分
監督フランシス・フォード・コッポラ
出演アル・パチーノ、ロバート・デュヴァル、ダイアン・キートン
画面1.85:1/DOLBY VISION
音声DOLBY DIGITAL 5.1ch 英語、日本語
字幕日本語

あらすじ

 マイケル・コルレオーネとそのファミリーは、ニューヨークからネバダ州に拠点を移動させていた。ラスベガスでしのぎを稼ぐためだった。しのぎは順調に稼いでいたが、ラスベガスの利権を欲していたロスという別のファミリーのボスは、ロサト兄弟を鉄砲玉に使い、マイケルとケイの夫妻を抹殺しようと企む。命が助かったマイケルとケイは、ロサト兄弟からロスの存在を知り、彼の目論見を看破する。マイケルは、父であったヴィトーのことを思い出していた。ヴィトーはイタリアのシチリアにあるコルレオーネ村の出身で、彼が9歳の時、ドン・チッチオによって両親と兄を殺され、命からがらでニューヨークに渡っていた。そして、次第にニューヨークで頭角を表していくことになる。マイケルは、5大ファミリーを招集し、ロスが自身の後継にマイケルを指名するが、それが偽りであることを察知する。ロスにとってマイケルは目の上のたんこぶだったのである。ファミリーの中にマイケルをロスに売ったものがいると感じたマイケルは、トムと共に組織の調査を行い、兄であるフレドがマイケルを売った張本人であることを知る。マイケルの裏家業に対して公聴会が開催されるが、ファミリーの中でマイケルを売った人物の一人であるフランクは、FBIに対する証言をひっくり返し、公聴会を破綻させる。マイケルは、ロスを追い詰めていき、自身を裏切ったフランク、フレドと共に、ロスの抹殺に向けて動き出す。ヴィトーもニューヨークでオリーブオイルの輸入業者として成功し、コルレオーネ村に戻って家族の仇を取る。

レビュー

 大ヒットを記録し、アカデミー賞3冠の栄誉を得た「ゴットファーザー」の続編にあたり、マリオ・プーゾの原作小説をマリオ・プーゾとフランシス・フォード・コッポラが脚色し、フランシス・フード・コッポラが監督をした作品が、この「ゴッドファーザー PART II」です。1974年のアカデミー賞で作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞、作曲賞、美術監督・装置賞の6冠を制し、「ゴッドファーザー」に続いてシリーズ映画としてはただ一つだけ連続してアカデミー賞を受賞するという快挙を成し遂げています。映画史に残る名作であり、IMDbでのトップ250では第4位に位置し、Rotten Tomatoesの批評家評価は96%、観客評価も97%と極めて高い評価を得ています。

 「ゴッドファーザー」の続編にあたる映画ではありますが、単なる続編になっていないのが、この映画の特色であると言えます。物語は2パートに分かれていて、1つは前作「ゴッドファーザー」でドン・コルレオーネになったマイケルのその後を描いた話、もう1つは前作でドン・コルレオーネだったヴィトーの幼少期から若き日のマフィアのドンとして頭角を成していく様を描いた話を並列で描いているのが、大きなポイントであると言えます。

 ヴィトーの幼少期は、ヴィトーが9歳の時にイタリアのシチリア島のコルレオーネ村で、ドン・チッチオによって両親と兄を殺され、ニューヨークに命からがら逃げる話になっていて、その後、ニューヨークで成長したヴィトーが、どのようにドン・コルレオーネとして成長していくのかを描いた、言ってみればエピソード1的展開が目玉であると言えます。そして、ドン・チッチオが「ヴィトーを生かせば、後に復讐によって自分を殺しにくる」というセリフがクライマックスでちゃんとオチとして生かされているのが、面白いところであります。

 一方、マイケルの方といえば、ニューヨークから拠点をネバダ州に移し、ラスベガスでホテル業を営んでいて、そこから得られる凌ぎによって稼いでいて、ファミリーを維持しているという展開になっています。しかし、ラスベガスの利権を欲していたロスという別のファミリーのボスは、刺客を雇ってマイケルを抹殺しようとします。マイケルは刺客の攻撃をかわしますが、自身のファミリーの中に裏切り者がいることを察知し、片腕であるトムと共に裏切り者の洗い出しをかけます。

 マイケルとヴィトーの二人のコルレオーネの歩む人生は、どちらも過酷なものですが、マイケルの人生が孤独に満ちたものになっているのに対し、ヴィトーの人生は段々花が開いていく明るい未来を描くという対比された人生を描いているのが、興味深いところであります。マイケルの妻であるケイは、マイケルから離れていきますし、ファミリーの裏切り者も、マイケルの実の兄であるフレドだったりと、彼の周りの人物がマイケルから距離を置いているのがキーになっていると思います。その一方でヴィトーの方は、ニューヨークで次第に頭角を表し、仲間と共にのし上がっていく様を描いており、こちらは温かい雰囲気を保っているのがキーになっていると思います。

 物語のクライマックスは、マイケル、ヴィトーの両方とも粛清をかけたものになっていて、これが物語に強い余韻を残したものになっているのが印象的です。マイケルは裏切り者とロスを抹殺し、ヴィトーは両親と兄を殺したドン・チッチオを殺害するという手段を選びます。2つの時代の殺人シーンを同時に描くことで、強い印象を観客に与えるものになっているところが、この作品の特徴であるといえます。

 映像は4K/DOLBY VISIONで収録されています。マスターは35mmフィルムで保管されていて、それを4Kスキャンしていますので、ネイティヴ4Kでの収録になっています。ただ、4Kだから高精細かというと、ちょっと違うと思います。物語は結構室内のシーンが多いのですが、室内シーンは暗い場面が多く、フィルムの粒子がはっきり見えてしまい、映像に没頭できない感じは残っているかと思います。DOLBY VISIONによるHDRも、光のシーンは結構明るいのですが、暗いシーンでは影がつぶれていて、暗部階調はあまり出ていないように思えます。おそらくマスターである35mmのフィルムの保管状態があまり良くないのだと思います。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chで収録されています。EXOFIELD THEATERではdts Neural:Xでデコードされ、雷の音や人のマイクで喋る音のエコー感などで、本来現れないはずのオーバーヘッド音響が出現しています。それを抜きにしても、5.1chのサラウンド感は十分にあり、映画を盛り上げるのに効果を発揮しています。

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